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僕がこの世界に入ったわけ
皆さんへのご挨拶が出来たということで次は何故僕が芸能界、いや、この世界に入ったのかを綴っていこうと思います。
ことの始まりは20年前の9月11日に起きました。
知り合いのおばちゃんが「こんなオーディションあるから行ってみぃへんか?」
そう言われて印刷された紙を見ると、自分の名前が印字されていて◯時に大阪ドーム(今の京セラドーム)集合と記載されていました。
おばちゃんは「一生の思い出やで!」
そう言われ、特段興味はなかったけど野球やってたし、大阪ドーム行けるならと思い行ってみました。
ドームに行くとリハーサル室みたいな広い部屋に連れて行かれ、踊らされました。
もちろんダンスの経験もないから「こんな難しいの出来る訳ないやん」と思って簡単で覚えれたとこを自信満々の顔でやりました。
そしたらあれよあれよと受かってしまい、そこからこの世界に入りました。
1年後にその事務所を退所して将来何しようかと悶々としてました。
ちょうど17歳が終わり18歳になったばかりで進路に悩んでいました。
だけど人前に立ち何かを表現して、拍手をもらったり笑ってくれたりしたあの感覚がどうしても忘れることは出来なくてどうしようと悩んでた時です。
昼下がりのリビングで母は夕飯の準備をしていて、僕はダイニングで麦茶を飲んでました。
「なぁおかん、俺、歌を歌おうかと思うのどう?」
「はぁ?あんた歌はあかんやん。無理無理!笑」
「そうやんなー」
「あれがいいんちゃう?俳優になったら色んなこと出来るで?」
「俳優!?演技なんかやったことないし台詞覚えられへんて」
「だってあんた昔からドラマ見る度に将来の夢変わってたやん!俳優やったら色んな職業出来るやん!」
たしかに小さい頃はドラマ見る度に将来は教師になる、消防士になる、刑事になる、医師になるとドラマの影響もろ受け少年だったのです。
自分でもたしかに!と思ってしまいました。
すかさず母はこう言いました。
「歌は若いうちに一発当てたら何とかなるかもしれへんけど、そんな簡単には当たらへんで!
俳優は何歳になっても演れる役があるんやから絶対俳優の方にしぃ!」
歌のことに関してはよくわからん理由やけど、俳優については僕も母の言うことにめちゃくちゃ納得してしまいました。
ところで俳優ってどうなるんだ?という疑問が湧き出てきました。
資格も必要ないのでとりあえずはこう言っておこう!
「おかん、、、今日から俺は俳優になったわ!」
「、、、あんたまだ何も出てないやん!」
「、、、」
「早く売れて家のローン払ってな。笑」
「か、がんばるわ」
こうして僕はこの世界に入って沢山の人と作品、役と出会い、今も試行錯誤しながら俳優を道を歩んでます。
おかんのあの言葉がなかったら今の自分はないかもしれないです。
今はちゃんとおかんにこう言える。
「おかん、、、俺、俳優になったで!」
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