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【新政党を掲げる石丸伸二『再生の道』理念も政策も欠けたゼロイシュー政党の誕生】

2025年の東京都議会選挙を視野に、元広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(42歳)が2025年1月15日、フリーのジャーナリスト多数を閉め出して発表した、新たに設立した地域政党『再生の道』は、候補者の活動を後押しするための支援体制を整備するための政党であるという。

〈『再生の道』の主な具体的計画とは?〉
供託金の負担: 候補者が負担する必要はなし。
情報発信の支援: YouTubeやSNSを活用した広報活動を全面的にサポート。
選挙運動のサポート: アドバイスや各種資料の提供。
政策勉強会の実施: 当選後に必要な政策立案能力を磨く場を提供。
セカンドキャリアの応援: 民間企業や政治活動へのスムーズな移行を支援。
2025年2月16日: 候補者公募締切
2025年3月初旬: 書類審査結果通知
2025年3月中旬: Web適性検査実施
2025年3月下旬〜4月中旬: 面接(公開形式)
2025年6月下旬: 東京都議会選挙本番

本当に都知事選に出たいのであれば、自身で供託金をかき集めて出馬したほうがいいように思えるのだが。



〈理念も政策も示さない政党に未来を託すことは不可能だろう〉
一見すると「政治屋を一掃する」『改革』を掲げるように見受けられるが、理念も政策も示さない政党に未来を託すことは不可能だろう。

むしろ、これまでの石丸氏の政治活動を振り返ると、彼の言葉の軽さが浮き彫りとなる。

石丸氏は都議選への出馬を「ない」と明言したが、これはリーダーとしての資質を根本的に疑わせる発言だ。

「広く国民の政治参加を促す」と主張しながら、自身がその旗手とならない矛盾は見過ごせない。

都議選で自ら戦わずして「地域政党」を名乗る資格があるのだろうか。
自ら立候補せず、他者に責任を押し付ける姿勢は、単なる責任回避か、あるいは計算高い自己保身としか映らない。

〈政策を語らぬ「ゼロイシュー政党」〉
『再生の道』は、日本の再生を掲げているものの、その手段や具体策は一切提示されていない。
会見では「後ろ盾がなくても選挙に出られるシステムを作った」と語ったが、具体的に何をどう変えるのかは語らなかった。
日本の政治を変えるには政策が不可欠であり、『多選の制限』を唯一の目玉に掲げるだけでは、政党としての体を成しておらず、本質的な役割を果たすことはできない。

ゼロイシュー政党が掲げるのは、大衆受けを狙った空虚なキャッチコピーだけであり、政治の現実を見据えた具体策が欠如している。東京都議選を『日本再生』の起点にしたいと語るが、それに必要な行動計画は全く示されていない。

〈国民民主党との『棲み分け』の意味不明さ〉
石丸氏は「支持層が国民民主党と重なる」との見解を示し、玉木雄一郎氏に「相談したい」と語った。だが、これは国民民主党の存在を前提とした発言であり、『再生の道』の独自性を完全に自ら否定している。

棲み分けや連携を模索するのは、一見、協調性を重んじた姿勢のように映るが、実際には独自路線を描けない無策ぶりの証明に他ならない。
政党としての差別化ができないのであれば、新党設立の意義は皆無だ。

石丸氏は昨年の都知事選で2位に躍り出たが、それが今回の都議選にどう活かされるのかは全く不明だ。都知事選で得た約166万票を「自分の名前が通っている」と自画自賛する一方で、都議選には自ら立候補しないのは自信のなさの現れか。

都議会で実際に都政を改革する意欲がないのであれば、政治家としての真剣さを疑われても仕方がない。

〈賞味期限切れの政治家の自己顕示〉
石丸氏の「再生の道」は、政治的再生を訴えるどころか、石丸氏自身の政治的延命を目指すものに過ぎない。

日本の政治を変えるためには、単なるキャッチコピーではなく、具体的な政策と覚悟が必要であろう。

石丸氏の『再生の道』の無策ぶりは、その欠如を如実に示している。日本の未来を託すに値しないことは明白だ。

芸能ライター山本武彦

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