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#0011 誰だってまずは一歩から

世の中にはスゴイ人がごろごろいる。
一体この人達は、私と同じ人間なのかと疑いたくなるような信じられない高みに上り詰めた人達がいる。
でも、一部のゲームにあるような、「強くてニューゲーム」な人生を送っている人なんて、絶対いない。
「強くてニューゲーム」とは、いわゆるゲームクリア後の2周目と言われる状態で、最初からゲームクリア時と同等の経験値と強さがあって、序盤から敵なし無双ができるみたいな感じのゲームモードだ。
フィクションとしては面白いが、そんなチートをしている人なんて現実世界ではあり得ない。
どんな人でも、最初は裸一貫、何も持たない状態で生まれてきているはずなのだ。
そこから一歩一歩積み重ねて、一つ一つ現実を作り替えていくことによって、いつの間にか今まで誰も到達しなかった高みまで上り詰めたのだ。
もちろん、何から何まで同じ条件の人もまた、いない。
人間存在自体が、生まれた時点で出自、性別、障害、時代など千差万別であり、不平等そのものである事実は、否定し難い。
しかしそれでもなお、はっきりと言い切ることができる。
どんな成功者にも、最初にそこに向かって踏み出した第一歩があると。
そしてそれは、おそらくはごく簡単に踏み出せる一歩だったに違いないということも。
なぜならば、どんな一流のピアニストだったとしても、その最初の経験はたった一つの鍵盤を押すという一歩から始まったに相違ないからだ。
ピアニストになる第一歩は割と分かりやすいと思うのだが、転職の第一歩とは何であるか。
人それぞれ選択肢があるとは思うが、私の場合は昨日、人生で初めてハローワークなるものに行った。
もしかすると、その前の段階、「ネットで転職情報を調べる」みたいなところが転職の第一歩なのかも知れない。そうすると、ハローワークに足を運ぶというのは、3歩目か4歩目か・・・まあそんな細かいことは気にしないでおこう。転職に向けた、序盤の何歩目かであることに違いはないのだ。
ハローワークでの相談は初めてだから、最初は緊張した。
転職したいなどと言い出して、真っ先に否定的なことを言われはしないかと、初っ端から一般常識を振りかざすこわいおっさんみたいな担当者に当たりはしないかと、内心身構えていた。
まあ普通、並以上の給料がもらえていて、仕事自体もそこそこ長く(19年)続けられているのに、わざわざその職を手放して、ずっと安いバイトに甘んじるなどと言えば、反対されそうなものだ。
だが実際は違った。
私の担当になってくれた方は、私の語る将来プランに多少の驚きこそあれ、「そんな先のことまで考えているなんてすごい」「応援します」「がんばってください」と認めてくれたのだ。
何という幸運!
何という奇跡!
何という巡り合わせ!
この人が担当で良かった!
天は我に味方してくれているようだ。
こいつは出だしから引きがいいぜ!
何だ、ただのゴッドハンドか。
さすが俺。最近これが口癖だ。
これはいける、と思った。
こんなんで、うまくいかないはずがない!と、妙に飛躍した自信が芽生えた。
成功するには、もちろん自分自身の信念も大事だが、それと同様に、その信念を後押ししてくれる理解者の存在が不可欠だ。
世の中のどんな成功者だって、必ず支えになってくれる、支援者がいるはずだ。
その人たちは、身の回りに支援者をたくさん集めることに成功したから、世に言う成功者になれたのだ。
それもこれも、まずは小さな第一歩から始めて、続けてちょっとだけレベルアップした次の一歩を踏み出す。
それを続けているうちに、そんなあなたの姿に共感した人が、支援者として名乗りをあげてくれる。
それを愚直に積み重ねた先に、到達した境地があると思うのだ。
「俺の考えなんてつまらなくて、誰も相手にしてくれない」などとふてくされて黙って何もしないでいては、誰もあなたの考えに触れることができず、反対者もないかわりに、協力者も現れない。
まだ見ぬ潜在的な協力者を得るためにも、あなたがやりたいことを、あなたから発信していくことが不可欠だ。
もちろん、発信する相手は選ばなくてはならない。
最初から否定してくるような人に当たったら出端をくじかれかねない。
支援してくれそうな人に、反応を見ながら、少しずつ打ち明けるのだ。
必ず、わかってくれる人が身近にいる。
ただ、その人も、あなたがまずは一歩を踏み出さないことには、あなたの思い描いている理想の将来を、知るすべもない。
だから、「こんなん誰でもできるって」などと言わず、まずはごく簡単な、自分にもできそうな一歩から、勇気をもって踏み出してみてほしい。
そうすれば、あなたの人生のステージは着実にその一歩分、前進する。
実は後進していたとしても、それはそれでいい。
一歩を踏み出したことに、変わりはないからだ。
失敗に終わることもある。しかし失敗も、あなたの経験値を底上げする糧にすることができる。
百歩先、遥か先を歩く自分を想像しながら、現実世界での一歩を踏み出す。
何だか、そんな想像をするだけでも、ワクワクするじゃないか。
天は自ら助くる者を助く。
自らを助けない者は、天でさえも助けようがない。
211029

この記事は山本星海のブログ「やまとも!」からの抜粋である。

https://yamatomo2021.com/132/

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