【食器ソムリエ的】おすすめの益子焼!「川尻製陶所」地元の土と登り窯でつくる唯一無二の魅力
こんにちは、食器ソムリエのMIYOです。
先日、バーチャル陶器市開催を発表した益子。
この取り組みを応援すべく、微力ながら、私のオススメの窯元さんのご紹介していきと思います。第一回目は「川尻製陶所」さん。
川尻琢也さんが作る唯一無二の益子焼スタイル
川尻製陶所の窯を受け継いで、作陶されているのが川尻琢也さんです。
まだお若いし、おしゃれイケメンさんですね。
川尻さんは子どもの頃からご両親の工房で遊んでいたそうです。小さな頃からものづくりの現場にいて、作家一家で育ったわけですね。
なんだかスカーレットを思い出します。
川尻さんの食器を見ていて、そこはかとなく感じる、、沖縄のやちむん感。
それもそのはず、実は川尻さんは益子に戻る前に、3年間沖縄で修行されていたそうです。
伝統の益子焼きの作り方を受け継ぎながらも、独自のエッセンスで唯一無二のスタイルな益子焼です。どんな食器なのか、ご紹介していきます。
登り窯で、薪で焼くから出せる、美しいムラ
川尻製陶所は、益子の眺めの良い丘の上にあります。私が窯にお邪魔した時、ちょうど庭にたくさんの食器が乾かしてあり、その風景自体がとても美しくかったです。
地元益子の土を100パーセント使用して作り出された器たち。
益子の土は、栃木県内から採れる少し粗いので、少し厚めでちょっと気泡があるところが素朴さを感じる面持ち。でも、どこかモダンさもある所も魅力。「丁寧な暮らし」を連想させます。
登り窯で、薪で焼くから出せる、美しいムラ
川尻製陶所の器は、登り窯を使って焼成しています。
あ、登り窯って、そもそも聞いたことありますか?
1500年代後半に朝鮮半島の陶工から伝わって、唐津から全国に広まったと言われている伝統的な方法です。
上の写真は、川尻さんの登り窯。手作り感たっぷりで風情があります。
現代の窯元さんの多くは、電気やガスを使った窯を使っています。
キレイに均一に焼き上がりますが、登り窯だと薪を使って焼いていくわけで、炎の強さや温度が一定ではありません。
だからこそ、ムラ(窯変)が出る!
窯に入れた場所によって、温度も、ムラの出方も変わります。
これがいい感じの風合いになるわけです。ムラ最高です。
(登り窯について)
登り窯の内側はこんな感じ👇
こちらは焼成前の様子。
器が窯の中の棚にセットされています。
そして、薪を使って焼いていきます!
焼く時は24時間体制でだいたい2日かかるそうです。
こんな感じで、炎と対話しつつ、ひたすら薪を入れていくそう。
これは見るからに大変な作業ですね。丹精こもっているのが伝わります!
ちなみに焼成の燃料に使う薪は、再生燃料である廃材100%利用👏
色々と丁寧にこだわられて、妥協がないのがすごいです。
参考までイラストの参考資料も載せておきますね。
マニアックに詳細知りたい方はご覧ください👇
山の斜面を登るように作っていて、下方に設けた焚き口で薪を燃やし、その熱が上方へ伝わる所に部屋を作り陶器を焼成する仕組みです。
MUJI HOTEL「WA」でも採用されました
私たちと川尻さんはMUJI HOTEL銀座のレストラン「WA」のプロジェクトでご一緒させていただきました。
ブルーの釉薬を内側に施したボウル大小を採用いただいて、朝食のブッフェやランチの小鉢として使って頂いています。
こんなに土を感じる素朴な器なのに、電子レンジOKという強さも選ばれた理由の一つかもしれません。
ちょっとした副菜を盛るのに使いやすい小鉢。柔らかなブルーに食材を映えますね。
ブッフェでは煮物系などを入れて頂いていました。(この時は)
ミモザイベントでも大人気で完売していました。
オンラインショップで購入できます
川尻さんの器、気になった!という方、こちらのサイトから購入できます。
お家にあると、ほっこり時間がさらに素敵に過ごせます🎶
さいごに: 食器オタク的な楽しみ
最後のオススメの理由として、ちょっとマニアックなポイントを。
個人的には、食器を手で包んだ時に感じられる、土っぽさの残るざらっとした触感がタマラないです。使うたびに益子の土を感じれます。食器洗いずっとしてたい。手が荒れますね。。。
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