陰の極まる冬至に陽を迎え入れるようお土にご用する
極まる陰を布団の中で冬眠しながらやり過ごそうと思いながら吉野裕子先生の『カミナリさまは、なぜヘソを狙うのか?』の本が面白いながらも肝の血が不足しているのか目がどうにも凝りに凝っていそうなので枸杞の実さんに補血を依頼しつつ読書を中断していた事を思い出して久しぶりに本を開く
暮らしの中に当たり前にある習慣を陰陽五行からその意味を読み解いてくださるこの本は何氣なく“なんで?”も“どうして?”もぶつけ損ねている季節の行事に再び輝きを与えてくれるイルミネーションとなってくださっている
ちょうど読みかけのページが土用とか正月とか煤払いとか季節の近しいものばかりだったので布団から這い出てめでたい電車に揺られながら目からウロコを落とすことにする
季節の変わり目である土用 五行で土の氣は万物を生み出すと同時に万物の死を受け入れてくれるお存在
お土さんの氣は去るものを去らしめて来るべきものを生み出す力を持つとして“土用”として季節の転換を担ってくれているらしい
新春を迎える前18日間の土用の開始日の12月13日に煤払いからお正月の準備を始める
煤払いも旧年を去らしめて新年を迎える為の呪術であるらしい
火生土で火の燃えかすである煤はお土さんとなるため呪物として神棚に御供えされることもあるんだとか
土用を終えて新春の風の動き出す木の氣を始める
それまでの【陰】の世界から【陽】の世界に移動する最初の日?に新しく迎える“木”に感謝をして木を生み出してくれる親である“水”にも敬意を表してきたんだとか
新年に汲む若水は“水生木”で木氣の最初に親である水を汲んで水にも感謝して邪氣を祓い一年の安穏を祈るのが若水取りの本来の意味なんだとか
陰から陽に世界変更する日は?
春を迎える前の冬の土用は?
冬至と2月3日までの18日間
煤払いの日は旧暦の新年正月節が立春でそこから土用の18日を戻ると12月13日となるらしい
まだまだ頭の中がすっかりちんぷんかんぷんで新暦と旧暦がごちゃごちゃであるがとりあえず善は急げである
偶然にも雨を並べていた天気予報はハレに転じてぽかぽかしていた為運良くお神社さんにご挨拶できて雨の前にお水も頂けちゃって陽氣に浮かれてポイ活されたタバコの吸い殻まで収拾できたのだからそんな日もあるさで布団の中でもぞもぞとやり過ごそうとしていた不成就日にしては良い日じゃないか
少しばかり夏の土用に寄り道してみる
土用で有名なのは夏と秋の間の土用で強まる夏の火の氣を火克水の水で克すると考えて行われている
夏の火の氣は干支で"巳午未"未にある夏の土用を強い水の氣の“丑”の土用のお土さんの氣で中和しようと思いついたものの明治時代以前の日本では農耕の聖獣であるウシさんを食するのはタブーであったため畑仕事のパートナーであるウシさんから同じくウを持つ鰻さんにバトンタッチをしたんだとか
ウメやウリやウドンへと“ウ”を託した地域もあるらしい
お水にひたすら愛してるぜベイベーをお土さん経由でポイ活を収拾しながら伝えるとなるとお土をコネコネしてカタチ創ったとされるニンゲンの體を持ちながらお肉を摂るとワタクシの土の氣が強くなりすぎて水の抑制の土克水を越えてバランスを崩し水が過剰に克される相乗に突入してしまうので五行から観てもワタクシの體にはお肉さんは入れない方が良さそうである
ちょいと柚子でも楽しみながら陰陽転じるお祝いをしてみよう
“ん”のつく食べものをすっかり忘れていたけれど頂いた焼き芋は“かんしょ”で元氣のでるホクホクイエロー食材なので寒さも邪も吹き飛んでくれるであろう
最も夜が長いとあらば思う存分眠って居られる絶好のチャンス子午流注により肝腎にも冬休みを与えるべく早寝する
極まる陰明けましておめでたい
いざ就寝