登山ガイドの必須装備① ストーブ&クッカー
お客様をガイドする際に必ず持参する装備をご紹介します。
今回は、お湯を沸かすためのストーブ、クッカー一式です。
登山ガイドは、お客様をガイドする時は、必ずお湯を沸かすための装備を持っていきます。
調理をする予定がない場合も持参します。それはなぜか、アクシデントがおこった時にお湯を沸かす必要があるからです。
雨に濡れた、強風が吹いている、吹雪になった などで体が冷えてしまった場合に、低体温症にならないように温かい飲み物を飲んだりお湯を水筒に入れて湯たんぽ代わりにする必要があります。
また、アクシデントがおこった時に温かい飲み物を飲むと落ち着く、という効果もあります。
そのため、緊急時に備えて、お湯を沸かすための装備は必ず持参するように心がけています。
必須とはいっても、使用する予定がないのに重くてかさばるものを毎回持っていくのは大変です。そこで、なるべく軽量かつコンパクトなものを携行するように工夫しています。
装備一式
1.ストーブ、ガスカートリッジ、ライター
・ストーブ
EPIgasのREVO-3700 STOVEを使っています。コンパクトなのに高火力なので気に入っています。
・ガスカートリッジ
高所、低温でも使用可能なハイパワータイプのガスカートリッジを持っていくことが多いです。低山ではレギュラータイプを持っていきます。
・フリント式ライター
高所、低温ではストーブの点火装置が使えない可能性があるので、ライターは必携です。ライターの中でも、BiC社製ライターはイソブタンガスを使用したフリント式のライターで低温に強いのでこれを持参しています。
2.クッカー
・クッカー
250サイズのガスカートリッジが隙間なくスタッキングできるプリムス社のアルミ製クッカーを使っています。チタンの方が軽いのですが、このクッカーの方が熱伝導率が良く、かつ内部がコーティングされているので、多少重量を犠牲にしてもこのクッカーを選択しています。
(しかし、やはり軽さを求めてチタンにするか、思案中・・・)
3.カップ、スプーン
・カップ
緊急時はクッカーはお湯沸かし専用にしたいので、様々な物を入れる容器としてちょっと大き目な「wildo フォールダーカップ ビッグ」を使っています。軽いし折りたたんでコンパクトになるので重宝しています。
・スプーン
スプーンは、軽くてコンパクトなチタンの折りたたみスプーンを使っています。
スタッキング
①初めに、クッカーの底に、ライターとスプーンを入れます。
②その上にガスカートリッジをいれます。その際に上下逆(ガスカートリッジの底を上側)にするとクッカーの底が傷つかず、かつスペースを有効に活用できます。
※ガスカートリッジのプラスチックのキャップはつけておいてください
③ガスカートリッジの底部分の丸いくぼみに合わせる形で、ストーブのヘッドを置きます。
④カップを上下逆にして、ストーブのヘッドにかぶせる形でおきます。
⑤クッカーのふたを被せて完了です。
私のカップはクッカーの蓋の内径より少し大きいので、ぎゅっと押し込まないと蓋がぴったり閉まりません。しかし、ぎゅっと押し込んでクッカー内部が痛むのも嫌なので、普段はぴったり閉まらなくても良しとしています。最終的にクッカー全体をメッシュケースに入れるのでちょっとぐらい浮いていても問題ないので。
このような形で、スタッキング収納して、湯沸かし道具一式を携行しています。
これだけ軽量化を図ってもそれなりの重量になるので、低山や日帰り山行であれば、「アルコールストーブ+シェラカップ」や「エスビット固形燃料+シェラカップ」で更に軽量化を図っても良いと思います。
行く山、工程、人数などによって、無理なく適切な装備を選択したいものです。