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登山ガイドの必須装備③ ツェルト

お客様をガイドする際に必ず持参する装備をご紹介します。
今回は、ツェルトです。


ツェルトとは

ツェルトとは、いわゆる簡易テントです。
主に、緊急時に使用します。
一般的な登山用のドーム型テントは、ポールを通すだけで組み立てられるように予めテントの形に縫製されています。
しかし、ツェルトは1枚の平らなナイロンの布に、紐やファスナーがついた形です。そのため、自立できず設営に少しテクニックが必要です。

どのように使うか

ツェルトは、主に非常時に使用します。
豪雨の際に濡れないようにする、強風の際に風を避ける、病気やケガの際に身体をくるんで体温が低下するのを避ける、などいろいろなケースで使います。
(「1枚の平らな布」だからこそ、様々な使い方ができるのだと思います)

1.簡易テントとして使う

登山ガイドは必須装備としてロープを持っていますので、2本の立木の間にロープを張り、そのロープにぶら下げてテントの形にします。
少し狭いですが、普通のテントと同じような形状になり、雨風を防いだり傷病者を横にすることができます。
(ロープを使って設営する以外に、ストックと張り綱を使って設営することも可能です)

2.かぶって使う

立木がなくてロープが張れない場合や、テント型にきちんと設営する余裕がない などの場合は、かぶるだけでも使えます。
雨風は防げますし、保温もできます。複数人で固まってかぶれば更に温かいです。かぶった状態で中で傘を差せば、スペースも確保できます。

3.担架として使う

避難所(簡易テント、上からかぶる)として使用する以外にも、傷病者の搬送に使うことができます。(担架として使用)
ツェルトは丈夫な生地でできているので、大人一人を乗せても破れることはありません。傷病者より大きいサイズにたたみ、傷病者を横たえて複数人でツェルトの端を持って搬送します。

非常時以外にも使える

ツェルトは非常に使い勝手が良いため、非常時以外にも使えます。
テントの代わりにツェルトに宿泊する、休憩時に身体が冷えないように使用するという使い方もできます。
また、ブルーシートのように、ザックから荷物を出すときにツェルトを広げてその上に出すと汚れ/濡れ防止にもなります。(特に雪山では濡れ防止や紛失防止にもなります)
知り合いは、車で帰宅する際に汚れ防止のために座席にツェルトを被せていました。汗でびしょびしょだったのかも・・・
このように、ツェルトはとても便利な物なので、積極的に使っていきたいものですね。

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