パガニーニの婚活
ヴァイオリンが上手すぎて本気で悪魔だと信じられていた
19世紀のヴァイオリニスト&作曲家のニコロ・パガニーニ。
派手な女性関係を持ちながらも生涯独身だった彼ですが、実は婚活に励んでいた時期がありました。
漫画でも触れた、パガニーニ逮捕事件から数年後の1818年から結婚願望を燃やしています。この時パガニーニは30代後半。当時としては少し婚活のスタートが遅いような気がしますが果たしてどうなることやら…!?
パガニーニは恋バナしたいタイプ
恋の悩みは歴史の中でも多くの作曲家が抱えていましたが、それを周りに相談するかしないかは人によって大きく異なっていました。例えばショパンは自分の恋心をほとんど外部に打ち明けず内に秘めるタイプでした。
さてパガニーニはというと、恋バナをすぐ親友のジェルミに相談する傾向があり、ジェルミに宛てた手紙を通して彼の恋愛遍歴を知ることができます。
1818年にパガニーニはボローニャでマリーナ・バンティという女の子と付き合っています。しかしどうやら交際を父親に反対されていたようで、ある日父親の目を盗んでマリーナが書いたラブレターをパガニーニは受け取りました。
手紙を読んだパガニーニは興奮MAX!
おそらく全てを差し置いてボローニャに向かったであろうパガニーニ。すごい熱量が手紙からも伝わってきます!果たしてマリーナとの恋路はどうなったのか!?
そして一ヶ月後にジェルミに届いた手紙の内容はこちら…
え?一体あの熱量はどこにいっちゃったの??? きっとジェルミも困惑してる…
パガニーニは熱しやすく冷めやすいタイプ
マリーナと会って何があったのかはわかりませんが、とにかくマリーナのことであんなにテンションが上がっていたのが幻だったかのような報告です。
しかし結婚願望自体は消えていないようで、パガニーニは再びジェルミにこんな手紙を送っています。
そして1821年、ジェルミの元に届いたパガニーニの手紙がこちらです。
知らない間にまた結婚への情熱を燃やしていたパガニーニ。相手の名前を書くのも忘れて、ジェルミに結婚のための書類を急いで送ってもらおうとしています。
と、ここでやっと相手の名前を伝えていないことに気づいたらしく…
という感じで、カロリーナという女性とめちゃくちゃ結婚する気でいる親友から書類を急かされ、ジェルミは奔走します。言われた通りの書類を揃え、パガニーニに送るも…何ヶ月も返事がありません。
い、嫌な予感が…!
…
うああ、やっぱり〜! しかしたった4日の間に一体何が… そして沢山の書類を作ったジェルミの努力は一体…
破談の理由は告げられることなく、これ以降パガニーニはカロリーナのことを一切話題にしませんでした。
そしてこの後、漫画でも描いているとおりパガニーニは体調を大きく崩し、婚活どころではなくなってしまうのですが…結婚願望自体はこの先もずっと消えることがなかったようです。機会があればまた、そんなパガニーニの婚活話の続きを書きたいと思います。ではまた!