③国語力の総仕上げ - 表現力を育て、自分の言葉で伝える力をつけよう
インプットした知識をアウトプットする「表現力」、特に作文力の向上について解説します。
なぜ表現力が重要なのか
表現力は、単に作文が上手に書けるということだけではありません。それは
自分の考えを整理する力
相手に伝わるように組み立てる力
論理的に説明する力
説得力のある文章を書く力
これらすべてを含む総合的な能力なのです。
表現力向上のための3つの柱
1. 構成力を養う
構成力とは文章の骨組みを作る力です。以下の点に注意して育てましょう
基本の型を押さえる
序論(導入)
本論(展開)
結論(まとめ)
段落の役割を理解する
一段落一主題
段落と段落のつながり
適切な段落の長さ
2. 観察力を磨く
良い文章を書くためには、まず「よく見る」ことが大切です
観察のポイント
五感を使って感じ取る
変化や特徴を見つける
比較の視点を持つ
細部まで注目する
3. 表現の幅を広げる
より豊かな表現のために:
語彙力を増やす
慣用句やことわざの活用
熟字訓の習得
類義語・対義語の理解
表現技法を学ぶ
比喩表現の使い方
擬音語・擬態語の活用
効果的な接続詞の使用
作文力向上のための具体的な練習方法
1. 事前準備の重要性
メモ・構成表の作成
書く内容を箇条書きにする
順序を整理する
重要ポイントをマークする
2. 実践的な作文トレーニング
段階的なアプローチ
短文作成から始める
段落単位の文章を書く
まとまった量の作文に挑戦
効果的な題材選び
身近な出来事から
観察したことから
考えたことから
3. 推敲の習慣化
チェックポイント
主語と述語の対応
誤字脱字
文のつながり
段落の構成
評価の観点を知る
新学習指導要領では、以下の3つの観点が重視されています
1. 知識・技能
語彙力
文法の正確さ
表現技法の使用
2. 思考力・判断力・表現力
論理的な構成
適切な表現選択
説得力のある展開
3. 主体的に学習に取り組む態度
特に重要な2つのポイント:
粘り強い取組
最後まであきらめない
繰り返し挑戦する
改善を続ける
自らの学習の調整
自己評価を行う
目標を立てる
改善点を見つける
日常生活での実践方法
1. 相手意識を持つ
読み手を想像する
わかりやすい表現を心がける
適切な言葉遣いを選ぶ
2. 振り返りを大切にする
書いた文章を読み返す
他者の意見を聞く
改善点を見つける
まとめ:生きる力としての表現力
表現力の向上は、単なる作文力の向上だけでなく、将来の様々な場面で活きる力となります
進学・就職での自己アピール
職場でのレポート作成
日常的なコミュニケーション
自分の考えを発信する力
基礎となる文法、理解力を深める読解、そして表現力。これらはすべてつながっており、総合的に伸ばしていくことが大切です。