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報告書作成にAIを活用:AIを使った文書作成の可能性と人間の役割
今日は、教育DXに取り組む先生方に向けて、AIチャットボット(今回はClaude)を活用した文書作成の新しいアプローチをご紹介します。同時に、このプロセスにおける人間の役割についても考えてみたいと思います。
AIとの対話で進める文書作成
教育委員会から活動報告書の作成を依頼されました。面倒に感じたのですが、これまでの作成した職員向けの文書の情報をもとにAIと対話しながら作成するとどうなるだろうと考えて、試してみることにしました(どうせやるなら自分にもメリットがほしい!)。その過程で気づいた効率性と可能性について、具体例を交えてお伝えします。
1.AIとの対話による分析プロセス
(1)大まかな分析:AIへの最初の依頼
まず、合同授業の内容や生徒の感想、教師の観察記録などのデータをAIに提供し、小中一貫教育の成果と課題について大まかな分析を依頼しました。
AIは主な成果として、
異年齢交流による学習効果の向上
実践的な知識とスキルの習得
地域理解と社会性の深化
学習意欲と自己反省力の向上 などを挙げてくれました。
(2)具体例の追加:詳細情報のリクエスト
初期分析を見て、「もう少し具体的に知りたい」と思い、AIに具体例の追加をリクエストしました。すると、こんな具体例が追加されました:
「中学生とやると、走る時、頑張りたいと思って走ったら、記録が40回伸びました。嬉しかったです。」(小学5年生、体力テスト)
「怪我をしている人を運ぶときに、木と服で担架を作れることを初めて知りました。」(小学6年生、防災訓練)
(3)結果の吟味:新たな気づきと改善点
具体例が増えたことで、小中一貫教育の効果がより明確になりました。同時に、コミュニケーションスキルの向上や振り返りの質の改善など、新たな改善点も見えてきました。
2.報告書作成:AIの支援を受けて
(1)要約と簡略化:長文を簡潔に
長文の活動報告を300字程度に縮めるようAIに依頼しました。AIは重要ポイントを抽出し、簡潔で分かりやすい文章を提案してくれました。
(2)文章スタイルの調整:読者に合わせて
「平易な言葉で、わかりやすくしてください」と指示することで、読者に合わせた文章スタイルに調整できました。
(3)文字数の微調整:制限内に収める工夫
「雰囲気を変えずに25文字削りたい」という具体的な要望にも、AIは文章の本質を保ちながら対応してくれました。
(4)最終校正:細部までの確認
最後に全体の校正をお願いしたところ、表記の統一や自然な日本語表現への修正など、細かいところまで丁寧に校正してくれました。
3.人間の役割:AIを活用するコツ
(1)適切な問いかけの重要性
このプロセスを通じて、AIは単なるツールではなく、私たちの思考を補助し、アイデアを引き出す対話型のパートナーだと感じました。特に重要なのは、「適切な問いを立てる」ことです。例えば:
どんな文章をつくりたいのか?
誰に向けて書くのか?
どのような効果を期待しているのか?
文章のトーンはどうあるべきか?
(2)具体的な指示の効果
私の経験では、以下のような具体的な指示が効果的でした:
「この文章を、小学生にもわかりやすい言葉で書き直してください。」
「この報告書に、具体的な成功事例を2つ程度追加してください。」
「この文章を、よりポジティブなトーンに調整してください。」
このように、具体的で明確な指示を出すことで、AIからより適切な回答を引き出すことができました。
まとめ:AIと人間の協働で広がる可能性
AIは強力なツールですが、それを効果的に活用するのは私たち人間です。適切な問いを立て、明確な方向性を持ってAIと対話することで、より質の高い文書作成が可能になります。
ただし、AIの出力は常に人間がチェックし、必要に応じて修正することが重要です。また、個人情報の取り扱いには十分注意が必要です。
皆さんも、日々の業務でAIを活用してみませんか?新しい可能性が開けるかもしれません。そして、AIとの対話を通じて、自分自身の思考や表現力も磨かれていくはずです。