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【投票】エアコンの快適な設定温度は?


暑い季節。「エアコンの設定温度は何℃にすれば良いでしょうか?」
という質問を、よく受けます。
快適で、ストレスのない環境は、健康状態に大きく関わります。

獣医学科の講義の中には、「畜産学」という学問があります。
その中で「不快指数」の算出方法についても学びます。

なぜなら、家畜の飼育環境が、畜産物の品質に影響するためです。
(※肉質が悪くなったり、産卵数、牛乳の生産量が減少します)

室内飼いの猫の場合も、温度と湿度で計算される、「不快指数」を意識すると、快適さを保つことができます。

不快指数とは

不快指数は、気温と湿度のデータを元に計算されます。
特定の数値を超えると「不快」を感じるとされています。

具体的には、気温(℃)と湿度(%)を用いて以下の式で計算されます。

不快指数(THI)=0.81×気温+0.01×湿度×(0.99×気温−14.3)+46.3
と、計算が煩雑なので、気温と湿度を入れるだけのツールを作りました👇

不快指数が70以上になると、人間や家畜は不快感を感じ始め、75以上になると約半数が、80以上ではほとんどの人や動物が強い不快を感じます。

① たとえば、気温30.9℃、湿度65%の場合、

不快指数は81.92で、かなりの高値です。


② たとえば、気温28.3℃でも、湿度が42%なら、

不快指数は74.98で、不快感は軽度です


③ 気温が27.6℃でも、湿度が高めの63%の場合、不快指数は75を超えます。

夏場の高温多湿の状況下で不快指数が上昇しやすいので、温度だけではなく湿度に対しても配慮が必要です。


不快指数の考え方は、室内飼いの猫にも応用できます。
猫はもともと砂漠地帯を起源とする動物ですが、飼い猫さんは空調の効いた室内で過ごしています。

高温多湿の環境が続くと、猫も熱中症や脱水症状を引き起こすリスクが高まります。特に高齢猫や持病を持つ猫は、温度管理が非常に重要です。

エアコンの冷房・除湿機能を使用して、適切な室温(25〜28℃)と湿度(40〜50%)を保つことで、快適な環境をつくることができます。

不快指数を意識することで、猫さんにとって過ごしやすい環境を提供し、より健康で長寿を全うできるようサポートしましょう。

「Switch Bot」は、温度と湿度を外出先から確認する事ができます。
エアコンを遠隔操作することも可能です👇


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山本健二(Kenji Yamamoto, 獣医師やまけん)
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