損か得か。目線の高さと「ノブレスオブリージュ」。
人が何か得してるのをみて「ずるい!」って言っていませんか?子どもって「ずるい!」って言いますよね?ずるいって言ってる自分がどんな自分なのか考えてみませんか??
損か得か。
自分にとって損か得か。その目線で物事を判断すると少しでも自分が得したいって思ってしまいがちです。
でも、「人のために何かをやれる人って尊い人」だってことは誰だってわかっているはずですよね?
逆に「自分のためにしか動けない人」って利己的で自分主体で嫌な人だなぁとか、付き合いたくないなぁとか感じませんか?
感覚的にそういうことがわかっているのに、自分主体の目線で見た時に、様々な事象を「損なのか得なのか」で測ってしまいがちですよね?
寄付をするって尊いってわかっているけど、損か得かで考えたら、寄付をすること自体はお金が出ていって人に渡るので「損」だと思いませんか?
でも、寄付をしている人を立派だなぁと思いますよね?
わかっているのに、なぜ人は損したくないのでしょう…
では、得するってどういうことでしょうか?
人に何かをやってもらうとか、何かをもらったとか…自分が得する時って人が何かをしてくれているので相手は損しているともいえますよね?
目線の高さ。
僕は子どもと話す時に目線を高く持ってほしいって伝えてます。
目線が低い…
相手が自分よりも格下だって思う時。年下とか、身分が下とか、部下とか後輩とか…色々あると思うのですが、自分よりも目線が低い人が得していることに対して「ずるい」って使ったりしてませんか?
それが、上司の行動とかその結果に対しての「ずるい」だったとしても、心の中では相手のことを見下していたり、下に見ていたりするのかもしれないです。
そういう目線の低い人と自分の目線が同じだったら…相手のずるいにたいして自分を合わせてしまって文句を言ってしまいがちです。
いまのコロナ禍での営業自粛要請とかすっごいわかりやすいです。
20時以降の営業を自粛している飲食店が6万円もらえる。
一方で、昼間しか営業しないカフェとか、市場のお店みたいに午後の早い時間には店を閉めちゃう業態。テイクアウトのみの飲食店。大手のチェーン店経営者…
僕たちは、自分よりも恵まれている立場の人と接することの方が多いと思います。そのことごとくに「ずるい」を使って相手を引きずり落とすことに時間を使うのは何かもったいない気がするのです…
自分の目線を高く持っていたら…
他人に対して得をさせることが、自分が得することよりも大切なことだと思うのです。
むしろ、人を幸せにするために自分の時間を使えるってとっても尊いことだと思うのです。
ノブレスオブリージュ。
この言葉ってご存知ですか?
「騎士とか貴族のように富める人が当たり前のように人の為に尽くすこと」を指すようです。
ヨーロッパでは一般的な言葉だそうで…
富める人、生まれながらに恵まれている人は、その余裕を人のために使うのが当然って考え方なのです。
そういえば、鬼滅の刃の映画でも煉獄さんのお母さんがおっしゃってましたよね。
「弱き人を助けることは強く生まれた者の責務です」って。
たふん、人は生まれながらに何かの部分で強くって、恵まれていて。でもどこかの部分で弱くって、足りなくって。
そういうことをお互いに補い合っているから社会が成り立つのだと思います。
日本の累進課税って仕組みだと、収入が大きい人ほど税を納める義務が大きくなります。この仕組みが良いのかどうかの議論は別として、大きな財産を持っている人の方が、持っていない人よりも納められる金額が大きいのは事実です。
あとは、「自分の心があいつばっかりずるい」に縛られないで、「自分は恵まれているのだからその分できるこをやらなければ」って思えるかどうかが大切なのかなと思います。
たぶん…
人よりも少しでも得したいって考えて生きているといつもイライラします。
でも、人を得させたいって、人の為になることをやっていたいって考えて時間を使うと…誰よりも得したいって人が多いので自分の心は幸せでいられるのではないでしょうか。
結局のところ…
誰かと比較して幸せを感じるのではなく、自分の心が幸せを感じられるようにならないといつまで経っても幸せになれないのだろうから。やっぱり、自分の心と向き合うのって大切ですよね。
そもそも、経営者って自分のことばっかり考えていたら成り立たないので…自分が持っている経験なのか、お金なのか、時間なのか、人脈なのか…相手のために使うのが正しい考え方だと思うのです。
僕は、ノブレスオブリージュって言葉好きです。