眺めて愛らしく、爽快な香りに癒やされる、ハーブのアレンジメント
【連載第3回】 ハーブのアレンジメント
【花瓶やグラス、かごに飾る】
料理用に摘み取ったハーブの残りを、コップや空き瓶に挿すだけでかわいいアレンジメントになります。そんな小さなアレンジをキッチンやリビングなどに置くと、その場の雰囲気がぱあっと明るくなるから不思議です。ハーブのよいところは、料理に使えるし、飾っても楽しめること。さらに、ハーブの葉に優しく触れるたびに心地よい香りが立ち上がり、空間に香りを広げる天然のディフューザーのような存在になってくれます。
ハーブによって多少の違いはありますが、大半のハーブは蒸し暑くなる梅雨の前や夏の終わり、冬の始まりのころに剪定してあげると、丈夫に育ちます。剪定を兼ねてたくさん収穫したときは、たっぷりのハーブを飾る絶好のチャンス。花器がなくても、お気に入りのカゴなどに、水を張ったペットボトルや空き瓶を忍ばせれば、花の居場所が簡単に作れます。
友人を招いたり、誕生日をお祝いしたりする特別な日にも、ハーブを使ったおもてなしの花飾りが活躍してくれます。「どんなハーブをどう飾ればいいの?」。そんな不安が頭をよぎりますが、奥薗さんは「気楽に、今、盛りを迎えている季節のハーブを飾ればいいんです」とアドバイスします。小さなコップや空き瓶でも複数並べて飾るだけで、空間はぐっと華やぎます。テーブルに並ぶカトラリーにハーブを絡めて特別感を演出しても楽しいですよ。
【スワッグやリースにする】
花や葉を束ねて壁などに飾れば素敵なインテリアになるスワッグは、ハーブにぴったりな飾り方のひとつです。フレッシュハーブを使えば香りがよく、飾りながらドライになる過程も楽しめます。ただし、気温も湿度も高い季節は、蒸れてカビやすいので注意が必要。きれいなドライにするには、通気性がよく、直射日光の当たらない室内に飾るのがコツです。
スワッグ向きのハーブを奥薗さんに伺うと、「ある程度育って長さのあるハーブを選ぶことと、タイムやセージ、オレガノのようにドライになっても葉が落ちにくく、形が変わりにくいハーブを選ぶといいですね」と教えてくれました。生のハーブを束ね終わったら、最後にハーブの枝元を輪ゴムなどでしっかりと縛りましょう。乾燥して水分が抜けると枝が細くなり、束ねたところからするりと抜けてバラバラになってしまう恐れがあるからです。
壁などに飾るハーブのインテリアと言えば、リースもおすすめ。100円ショップなどでも購入できるリースベースに、生のハーブを絡めたり、差し込んだりしてワイヤーで巻き留めれば手軽に作れます。長く楽しめるスワッグやリースは、ドライになったあとも手で軽く触れると香りが蘇るので、プレゼントにしても喜ばれます。
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