株式会社 やまかわ製材舎

岐阜県飛騨市古川町の製材所です。休眠していた製材所を再始動させ、天然生の「地物の木」と「旬」を活かす、木の文化の流通を目指しています。地域風土や時代性、そして文化に応じて、木と人の居所が落ち着いていくような、柔らかい流通を増やしていきたいです。

株式会社 やまかわ製材舎

岐阜県飛騨市古川町の製材所です。休眠していた製材所を再始動させ、天然生の「地物の木」と「旬」を活かす、木の文化の流通を目指しています。地域風土や時代性、そして文化に応じて、木と人の居所が落ち着いていくような、柔らかい流通を増やしていきたいです。

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Portfolio:創業に至る経緯と想い

 株式会社やまかわ製材舎の代表を務めます、及川幹と申します。2024年3月現在、会社設立の準備を進めており、4月中の登記完了を目指して動いています。ここでは、私個人の経歴と、創業にまで至った想いについて、簡単に書きまとめてみました。 1993年 千葉県茂原市生まれ 1993年3月、生まれは千葉県です。両親が関東出身ということもあり、千葉で生誕していますが、生まれて以後、ほとんど住んだことはありません。いわゆるゆとり世代最盛期の年代で、今年31歳になりました。 1995~2

    • Origin:飛騨の匠から飛騨の家具、そして飛騨市広葉樹のまちづくりへと連なる土地の系譜

      縄文時代の話 遡ること縄文時代、飛騨地域は現代をはるかに上回る豊かな森林を抱えていたことと想像されます。北アルプスや乗鞍岳まで垂直に延びる標高差や日本海性の気候が生み出す、落葉広葉樹林帯らしい多彩な樹種構成が、縄文人たちの生活のまわりに溢れていました。考古学調査によると、当時の竪穴式住居の遺跡からは、大小様々な木工用の石器が出土されており、彼らが木と共に生活を営んでいたことがわかっています。雪が吹きすさぶ寒い冬の中、様々な木の特性と向き合い、石斧を振っていたのです。トチやク

      • Mission「知」:土着の知恵と技術をつなぐ

        製材所の継業から考えたこと 必要とわかっているモノがなくなっていく、地方ではこんな光景が徐々に増えてきているのではないでしょうか。そこには、多数派から漏れ落ちていく、ミクロな少数派の存在が浮かび上がります。  たとえば、地方で限界集落といわれる地域では、地域商店が立ちゆかなくなり、買い物の手段が徐々に失われています。生活に欠かせないインフラ機能である一方で、損益分岐点となる母数もまた確かに存在し、撤退を余儀なくされる境界線があります。最近の飛騨地域でも、10エリアにおけるA

        • Mission「時」:旬を活かす流通へ、木という素材のもつ時間軸と向き合う

          木の時間軸 木という素材は、自然素材らしい時間の流れを抱えています。数十年単位での森林の時間軸から、数年単位での経年変化、そして季節単位での旬の移り変わりなど、木には本来独自の時間軸が流れているものです。  工業的な素材として年中流通している、現代の木材感覚では、それは非常に見えにくいものとなっていますが、それは変わらず現代においても受け継がれているものです。時期の良い秋冬には、良質な素材が出回るため、各社単価を出しながら、原木在庫の確保に動きます。一方で、時期の悪い春夏に

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        • やまかわ製材舎の事業
          3本
        • やまかわ製材舎代表について
          1本
        • やまかわ製材舎のはじまり
          2本
        • やまかわ製材舎の理念
          1本

        記事

          Mission「地」:土地の風土の代弁者、地場の天然生の木を活かす

          現代林業の主役を担うもの 林業といえば、まず思い浮かぶ木はなんでしょうか。奈良・吉野で有名な「杉」、長野岐阜・木曽や三重・尾鷲で有名な「桧」、北日本や長野の「唐松」、そして岩手の「赤松」などが思い浮かぶのではないでしょうか。それらは針葉樹と呼ばれるもので、その多くが人工林です。  原則として、人工林は人間の管理下にある林ということができ、植えたそのときから収穫まで、適宜人の目と手が入っています。かつては全ての樹種が天然生の木でしたが、そのなかでも優れた特質を備える樹種が人工

          Mission「地」:土地の風土の代弁者、地場の天然生の木を活かす

          Value「川」:古来より山と町を結ぶ川

          かつての川の風景 その土地固有の自然風土を色濃く反映し、かつて山と町を繋いでいた象徴的なものが川でした。陸運より水運が中距離輸送の主役だった時代では、川上で伐採された素材は、川の流れによって町中へと運ばれ、町の流通へと乗せられていきました。筏による運搬や修羅出し、大井川の川狩など、地域風土に合った水運方法が各地で花開き、山と町、そして川上と川下は、川を通じて自然と繋がっていたのだとおもいます。水運が盛んだった時代の子供たちは、きっと川を流れていく木材たちが毎日目の端に写って

          Value「川」:古来より山と町を結ぶ川

          Origin:かつての材木通りに、再び灯火を

          とある材木通りの話 岐阜県飛驒市古川町宮城町の、とある通り。住宅街のなかを通る1本の太い道。一見するとなんてことのない、住宅の建ち並ぶこの通りは、かつての飛驒市の材木通りで、木材関係の事業者が軒を連ねる工業区画でした。  ほんの20~30年前までは、製材所が何軒も連なり、チップ工場から大工さんの作業場、建具屋さんなど、幾多もの木材関係事業者が人々の暮らしのなかに溶け込むように存在していたそうです。全盛期には17軒ほどあったという製材所は、現在は1軒のみとなり、材木通りは住

          Origin:かつての材木通りに、再び灯火を