「失われた30年」の原因、成田悠輔 vs 池戸万作
巨人がアリを踏みつぶすような動画です、スライムにギガスラッシュを連発すると言ってもいいわ。
池戸万作氏は経済評論家ですが、ご自身でミクロ経済や統計学は苦手とおっしゃてたそうですよ。
キャッチボールが苦手な野球評論家、それはいいでしょう。
でもテレビで成田悠輔の「横ばい力」に噛みついたのは、スライムがメタルキングに体当たりするみたい。
池戸氏を貶めるわけではありません。
よくいる「政府がお金を刷れば景気は回復する」、「失われた30年は政府の失策だ」という人たちに勘違いを改めてほしいの。
成田氏の「横ばい力」はコロナがあってもなにがあっても日本の景気はよくもわるくもずーっと低空飛行でキープしてきた、これはこれで評価できるものじゃないか、というものです。
池戸氏の主張は政府が給付金を国民に配れば、消費が喚起され、景気がよくなった。
30年の不景気は政府がおカネを刷って国民に配らなかったせいだ。
現に諸外国では、財政支出をした国ほど、経済成長している、というものだったのよ。
ここが怖いの。
因果関係。統計学。
経済学や理系の研究者の基本の「キ」
欧米ではファイナンスは理系です。
経済成長したから、財政支出する余裕が生まれたんじゃないのって疑わないといけないわ。
韓国が成長したのはサムスンやBTSをうまく伸ばせたからじゃないの、って成田も言ってた。だから財政支出する余裕が生まれたんじゃないかって。
因果関係が逆じゃないのって。
ニッポンはホリエモンが登場したら逮捕、P2Pの金子勇氏も逮捕、P2Pってブロックチェーンの先駆けだから日本がビットコインの発明を先にできたのに。
堀江さんだって昔日はイーロン・マスクのほうがあいさつに来てたのよ。
日本は経済成長を止めたから、財政出動をする余裕なんてなかった、ていうのが正しいんじゃない。
まぁ、それが日本の昭和の文化だから、仕方ないわ。
江戸は違った。
関孝和はだいたいだけれどライプニッツの30年まえ、ニュートンの50年まえに微積分学を発見した。
金融デリバティブはロンドンじゃない、大阪堂島の米相場の先物が先よ、ワタシの専門。
ハナシがそれたわね。
さて、政府がおカネを刷って国民にくばると、どーなるでしょー
貯金?
消費?
なんでもいいんだけれど、「けいざいがく」でイチバン怖いのは、「インフレ」
ジンバブエの1兆ジンバブエドルって知らない?
そんなのかわいいの。
第一次大戦後のドイツ、ワイマール帝国。
世界でもっとも先進的な国。
女性の参政権、女性の投票率8割。
1日8時間労働。
LGBTへの配慮、権利の確保。
精神科の専門病院。
それが、なぜ、ナチスに独裁されたか。
ハイパー・インフレ。
ニューヨークのブラックウェンズデーに端を発した世界恐慌。
なんでこんなことになったかは、ワタシの過去記事の「イングランド銀行を殺した男、ジョージソロス」が始まりなのよ。
それほどインフレーションは国家にとってコワイものなの。
だから「失われた30年」とはいうけれど、うかつに財政出動に走ってインフレになるよりは、じわじわとデフレのままきた成田氏の「横ばい力」とは言いえて妙とおもえるわ。
池戸氏に他意はありません。
ただこのお名前で検索すると、なんで日本政府が30年のあいだ財政出動で景気回復をしなかったか、は分かると思います。
ただ、日本政府、というか、日本国民は、堀江貴文や金子勇のようなイーロン・マスクやビットコインの創設者になれそうな人物を、ヒジョーにくだらない理由をつけて、その芽を摘んだ。
それこそが、「失われた30年」の原因でしょう。