わたしはお前に立ち向かう:聖書をめぐる旅 7/31
7/31(日)
城壁に囲まれた街ニネベが滅ぼされる預言がナホム書でした。城壁を築くのは、神様の守りがないことを表しているという考えもあるそうです。確かに、出エジプトで荒野をさまよったイスラエルの民には、城壁はありませんでした。しかし、火の柱雲の柱が彼らの前を進み、神様ご自身が彼らの守りでした。
ナホム書2章
1見よ、良い知らせを伝え
平和を告げる者の足は山の上を行く。
ユダよ、お前の祭りを祝い、誓願を果たせ。
二度と、よこしまな者が
お前の土地を侵すことはない。
彼らはすべて滅ぼされた。
8王妃は引き出され、衣をはがれて連れ去られた。
侍女たちは鳩のような声で嘆き、胸を打つ。
14見よ、わたしはお前に立ち向かうと
万軍の主は言われる。
わたしはお前の戦車を焼いて煙とし
剣はお前の若獅子を餌食とする。
わたしはお前の獲物をこの地から断つ。
お前の使者たちの声はもう聞かれない。
ナホム書3章
10彼女もまた捕らえられ
捕囚として連れ去られた。
乳飲み子すら、すべての街角で投げ捨てられ
貴族たちはくじで分けられ
大いなる者も皆、鎖につながれた。
18アッシリアの王よ
お前の牧者たちはまどろみ
貴族たちは眠りこける。
お前の兵士たちは山々の上に散らされ
集める者はいない。
アッシリア人は紀元前723年にイスラエルを滅ぼします。しかし、紀元前612年にはその高ぶりと残忍さのゆえに滅ぼされることになります。
滅ぼされたイスラエルに対して、神様の言葉は、良い知らせが語られています。平和を告げる者の足に似た表現として、
イザヤ52章7節
「7いかに美しいことか
山々を行き巡り、良い知らせを伝える者の足は。」
エフェソ6章15節
「 15平和の福音を告げる準備を履物としなさい。」
があります。
一方、ニネベに対しては、王妃が衣をはがれ連れ去られた、とあります。この王妃はニネベの女神イシュタルのことを表すという見方もあるそうです。世界では女神が様々な名前で呼ばれています。バビロンにおいては「天の女王」、カナンにおいては「アシュタロテ」、ローマにおいては「ヴィーナス」、シリヤでは「イスター」、エペソでは「アルテミス」、日本では「天照大御神」です。これらの背後には悪魔がいます。
衣をはがされた王妃は、霊的な戦いで正体を暴かれた、とも読み取れます。
ナホム書、確かにアッシリアの首都ニネベに対して、語られている神様の言葉でありますが、霊的な戦いにおいて、神様ご自身が敵の都を落とし、霊的な鎖につながれている方々を救い出すという書であると思いました。