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さぶくり


(2006年09月18日の日記より)

栗を包んでる殻(なんと言うのでしょう、針がついたやつ)が
よく落ちていますが、どれも栗がないんですよね。
何でだろう・・・

栗といえば、昔、団地の隣近所に幼なじみの「さぶくり」というあだ名の三郎ってのがいたんですけど、こいつの持ち物すべてに必ず「栗」のマークが書いてあるんでみんなでそう呼んでたんです。
そこは3兄弟で、上から一郎、二郎、三郎。
いつもくだらないいたずらをしては、お母さんにおこられている、言わばお調子者の3兄弟です。そこのお母さんもひょうきんなたくましい人で、近所でも評判のひょうきん一家でした。

ある日、そこの家が「やられたー! 泥棒にはいられたぁー!」と騒がしくしているので、近所の大人から子供までが「どうした!どうした!」と集まったんです。
聞いてみると「玄関においてあったお父ちゃんのアタッシュケースが泥棒にとられた!」ということでした。
それは大変!とみんなで手分けして探しまわったんです。
1、2時間ほど探しまわっているうちに、ぼくたち子供グループが近くの溝に捨てられたアタッシュケースを見つけたんです。
ぼくたちは、「カバンあったよぉ!!」と手柄を立てたとばかりに急いでそれを届けにいきました。すると大人たちも「よかったねー。ほんとよかったぁ。」と一安心。そして、「中も調べたら?何もとられてない?」と、うちの母親がいうと、さぶくりのおばちゃんがケースをあけました。
すると中にはりんごの食べカスが一つ入っているだけ。
そこにタイミングよくそこの父ちゃんが仕事から帰って来て、
これまでの出来事を話すと、「あっ!みんなすまん!そのカバン捨てよう思ってたんや。りんごは三郎の食べカスや!」ということ・・・ 

栗をみるといつもこのことを思い出すんです。

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