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1997年秋 僕にだけ、秘密を

もしもし、もしもし、

きこえますか?

今は1997年の秋で、僕は中学2年生です。

この間、友達があひるの絵を描いてくれたんですけど、それがすごく味があってうまかったんです。

それで、友達は将来グラフィックデザイナーになりたいって言っていたんですけど、今も仲が良いですか?まだ会っているなら、友達がどうなったか教えてください。

今朝の朝ごはんは、ご飯と味噌汁とグラタン皿にキャベツを敷いて、その上にウインナーと卵を割り入れてチンしたヤツです。

今もそうですか?

今の僕の席は教室を前から入ってすぐの壁側の前から2番目の席で、後ろはグラフィックデザイナーになりたい友達の席です。

それで、最近は母が夜になるとニンニクの丸焼きを出してくるんです。ハマったらしくて、毎晩出てきます。それを僕は毎晩食べるんですけど、これがホクホクとしていて美味しいのです。

けれど、困ったことがあって、授業中に屁が出るんですよね。音が出ないように、そして臭いが漏れないように、お尻の穴に力を入れながらも少しずつ緩めて、ゆっくりゆっくりと、細く出るイメージで、ズボンに全てを染み込ませるイメージで出していて、もちろん音は出ないし、臭いも漏れていないと思っていました。

今日の授業中、いつもの通り、細心の注意を払いながらすかしっ屁を何発かかましました。先生がプリントを配り出したので、回ってきたプリントを後ろの席に渡したその時です。友達がとても真剣な顔で、真っ直ぐな眼差しを僕に向けてきたのです。

スカした顔をして友達のその眼差しをかわしましたが、僕はお尻から屁をすかしていました。だから何故友達が真剣な顔をしていたかを僕は知っていたのです。

でも、認めたくはないじゃないですか。いや、認めるわけにはいかないと言った方が正しい。認めたら、今後友達にどんな顔を向けたら良いのかわかりませんから。

これは誰にも話せない、秘密です。


話は変わりますが、この間は先生に叱られました。僕がソノコさんの椅子に糊をつけたのを、ソノコさんが怒り出したからです。

ソノコさんはみんなから気持ち悪がられていて、いつもソノコさんはクラスの男子全員に向かって、
「おまいら、気持ち悪りぃんだよぅ!」
と、いつもガニ股で叫んぶような人です。

ソノコさんの怒りを買った僕は、放課後先生に呼び出されました。

「なんで椅子に糊なんかつけたんだ?」
と、先生が聞いてきたので、

「ソノコさんのことを嫌だなと思っていたからです。悪いのはソノコさんです」
と、こたえました。

「ソノコの事を気に入らないからと言って、椅子に糊をつけるのはダメだってわかるだろう?」
と、先生に叱られたので、

「はい」
と、こたえました。


今日の晩御飯はなんだろう、
カレーかな?

なんだったか、憶えていますか?

今そちらは何年ですか?

良かったら電話ください。
それではさようなら。

がちゃっ。

カレーライスを食べたら、奥歯で何かがカリッといった。
カリッといったヤツをお父さんが調べると、
それはカレーライスの種だった。
さっそく種を庭に植えたら、

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