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山口一弥:不思議な体験談③

人生には時々、説明がつかない不思議な出来事が起こることがあります。普段の生活では考えられないような、少し怖いような、でも心に残る経験です。今回は、私自身が体験した不思議な出来事についてお話しします。


忘れられない深夜の電話

数年前のことです。深夜、寝ようとしていた私の携帯電話が突然鳴り始めました。見知らぬ番号で、深夜だったこともあり、最初は出るべきか迷いましたが、何か急用かもしれないと感じ、結局電話に出ました。

しかし、相手の声は聞こえず、静寂だけが続きます。数秒後、耳を澄ますと小さな声で誰かが「聞こえますか?」とつぶやくように話してきました。その声は非常にかすかで、何か異様な雰囲気がありました。「はい、聞こえますが、どちら様ですか?」と尋ねても、相手は何も答えず、ただ「…ありがとう…」と呟くと電話は切れてしまいました。

誰だったのか?

その後、すぐに番号を確認しましたが、番号には心当たりがなく、同じ番号からの電話もそれ以降ありませんでした。その日からしばらく気味が悪く、夜に電話が鳴るたびに少し緊張するようになってしまいました。

さらに不思議だったのは、それから数日後に起きた出来事です。近しい友人の一人が突然亡くなったと知らされました。直接的な関係はないかもしれませんが、その時の電話を受けていたのが友人が亡くなる前日だったこともあり、「もしかしたら彼からの最後のメッセージだったのでは?」と考えるようになったのです。もちろん、実際には偶然の一致だったかもしれませんが、それでもあの電話が心に残り続けています。

奇妙な夢と繋がる出来事

さらに奇妙なことは続きます。その電話があった翌日、今度は夢の中でその友人と再会する夢を見ました。夢の中で、彼は微笑んで私に「ありがとう」と言ってくれたのです。その後ろには美しい風景が広がり、彼がとても穏やかな表情をしているのが印象的でした。夢から目が覚めた後、なぜか心がとても軽くなり、「彼はもう安心しているのだろう」と感じました。

体験を通して感じたこと

この不思議な体験を通じて、「人の魂」というものを意識するようになりました。目に見えないけれど、人の想いや気持ちが時には形を変えて伝わることがあるのかもしれない、と考えるようになったのです。科学的な根拠はありませんが、友人が私に何か伝えたかったのか、または私が無意識のうちにその気持ちを感じ取っていたのかもしれません。

人生の中での不思議な瞬間

この体験以降、人生には説明がつかないような出来事があるものだと思うようになりました。日常の中で、ふとした瞬間に感じる違和感や、突然起こる出来事がそれです。その一つ一つに意味があるのかどうかはわかりませんが、もしかするとその出来事が私たちに何かを気づかせるためのサインかもしれません。

人の縁や記憶、そして感謝の気持ちが不思議な形で繋がっていると信じると、少しだけ日常の風景が変わって見えるものです。

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