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【授業レポ】高校生のためのデザイン授業②
■2回目の授業のテーマ
私の〇〇専門店OPEN!
デザイン授業2回目は、色とイメージの合わせ方とブランディングについてのワークを実施しました。
①パッケージデザインの色の理由を考えてみる
まずは、この授業までに提出してもらった宿題について振り返りました。
宿題は「赤い食品パッケージと青い食品パッケージ、それぞれ3点ずつ写真に撮って提出」というものです。
こうやって色別分類してみるとおもしろいですね。実習の授業中に呼びかけたので、実習室の冷蔵庫の写真を撮った人もいれば、自宅の冷蔵庫、ネットで調べた写真を提出した人も。
この写真の中から「このパッケージをデザインした人はなぜ赤を選んだのか?」「赤色のパッケージの商品の共通点はあるか?」「塩は赤も青もあるけど作り手は何を考えてその色にしたのか?」など聞いていきました。
例えば赤は中華調味料やおかずの素に使われていることが多く見られます。赤は食欲をそそる色だったり、中華料理だったら火力が強いので炎のイメージだったり、トマトや唐辛子など食品そのものの色だったり。
また、青は海や空のイメージが関わるもの、冷たい食べ物、さわやかすっきりな味わいのものに多いようです。
考えても想像がつかないもの、わからないものももちろんあります。企業の思いがこめられているものは必ずデザインに理由があり、それを公式webサイトに示しているものも多いです。コカ・コーラがなぜ赤か、超熟はなぜ青か、も高校生に調べてもらいました。
想像しても予想がつかず、調べてもわからないものもあったので、その中の一つの商品について調べることを私の宿題としました。製造元にダメ元で問い合わせをしてみましたが、ありがたいことにご丁寧にご連絡いただき、商品の歴史や背景とその色が関連していることがわかり、後日高校生に共有しました。
②私の〇〇専門店OPEN!
色とイメージの話をしたところで、今回の本題。
あなたは、昼休みまたは放課後を利用して、
1日限定のお店をオープンすることになりました。
場所はキッチン(実習室)です。
用意したワークシートを配り、下記について記入してもらいました。
・私は何の専門店を作るのか
・いつ、どこで、誰に、なぜ
・専門店の店名
・扱う食べ物をイメージした色は何色か
そこから用意したサンプルテンプレートを使ってお店のメインイメージをcanvaで作ってもらいました。
形は2種類用意して、色とフォントだけでイメージをつくるというシンプルなものです。↓
前回お伝えした「4つのポイント」をおさえることを忘れずに。
③ブレイクタイム
問題に対して、自分があてはまると思うものを選ぶというスライドを用意。正解はありません。自分の中でどっちがあてはまるか、考えてもらうものです。
例えばこんな感じ。
高校生、全員Bに挙手。ほかにも危険なのは?安心なのは?こんな感じでどんどんイメージに対して自分はどのカラーリングを選ぶか?という問いを持ってもらう目的で作ったので、なぜそれを選択したかは聞かないようにしました。
感想
今回の目的は、作り手の考えを想像することでデザインの表現(色や文字や配置)には理由がある、と気づいてもらうことでした。初心者がたくさんのテンプレートからデザインを作っていくときに大切なのは、おしゃれな見た目を作ることではなく、状況や相手や内容によって、自分の作り方を「考えて選択する」ことだと思います。(もちろん見た目の洗練さは大切ですが!)
高校生が提出してくれた課題を見ると、前のめりに取り組んでくれた人が多かったように思いました。適当に書かれてしまうかなーと思っていたので嬉しい驚きでした。
自分の専門店を作るという妄想は楽しいものだったようです。
ギフトになるチョココロネ、とか免疫力がつくステーキ、ロシア語の記号っぽい感じが好きなのか、ロシア語で「素朴」という言葉を調べて店名にしたりなどなど。canvaという同じソフトで作っても、高校生たちのそれぞれ考えて選択しようとしていたし、思考の痕跡がよくわかり私自身も添削が楽しいものになりました。
次回は自分の専門店を人に知ってもらうにはどうしたらいいか?のワークです。
つづく。