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家具のレイアウトと提案、選択肢で暮らしの空間も住まいもイメージや使い勝手、広さの認識から住み心地まで随分と変わります、僕が間取り提案の際に家具やキッチンコーディネートする訳もそうです。


※シンプルモダンにこだわった黒いモノトーンの家


美しい空間やお洒落な部屋には
何が必要か?

※玄関土間は黒モルタル塗り+空間はシンプルな構成にデザイン


映像や画像で見るような
素敵な部屋がありますよね。


※玄関土間は黒モルタル塗り+空間はシンプルな構成にデザイン


皆さんも
Instagramやピンタレスト等で
画像を集めたりされていると思います。


誰もが一度は
憧れを持った事が
あるのではないでしょうか?。


そして、それを参考に
インテリア雑貨や家具を購入したのに
同じように見えなくてがっかり。


といった経験を持つ人も
一定数いることだと思います。


現に、そういった意味で
家具レイアウトやインテリアの
ご相談もいただく事が多いです。



※シンプルなトーンで部屋全体をすっきりと見せる家具空間レイアウト


素敵な家具を見つけて
買ったのですが
部屋がダサく見えるように
なってしまいました。

※シンプルなトーンで部屋全体をすっきりと見せるLDK家具空間レイアウト


引っ越しに合わせて
家具は素敵で気に入ったものを
買ったのですが
荷物を運びこみレイアウトしたら
使いにくい部屋になりました。

等・・・・・様々。

※シンプルなトーンで部屋全体をすっきりと見せるLDK家具空間レイアウト

ショールームやショップ、
Instagramやピンタレストその他色々見るインテリア雑誌等
同じものを購入して
同じ家具やインテリアアイテムを
使用しているのに
イメージとかけ離れた
出来上がりになってしまうのは
往々にしてあるものですが、
その場合は何かが足りない、
あるいは余計なのかも知れません。


空間にゆとりをもたせる事。


※シンプルなトーンで部屋全体をすっきりと見せるLDK家具空間レイアウト


「空間のゆとり」と聞くと広い部屋でないと
実現しなさそうな
イメージもありますが、
いわゆる狭い部屋でも
空間に「ゆとり」を持たせることは可能です。

※シンプルなトーンで部屋全体をすっきりと見せるLDK家具空間レイアウト
 カーテンにも空間にもデザインの細工を施し広く見える設計に提案

そのヒントは絵画、そして庭園や建築などの
街並みなどに隠れています。

ヨーロッパと日本では
長い時間の中で築かれた独自の歴史や文化があり、
それぞれ美に関する
価値観も異なります。


美意識を語る例えとして、
ヨーロッパは足し算の文化、
日本は引き算の文化だと言われることが有名です。


ヨーロッパの建築や
その街並みを見るとそれはいわゆる「論理」に
裏打ちされたものであり、
哲学や音楽などもその積み重ねとして
ひとつずつ構築されてきた
「足し算の文化」なのだということが
伺い知れます。


一方、日本の伝統的な
美意識の体現である「侘び寂び」は
引き算的思考を
伺わせるもののひとつです。


例えば京都にある
竜安寺を代表格とする「石庭」は、
その代表的なつくりに「枯山水」
というものがあります。


この枯山水は
まさに引き算の美学です。


素材の使用は最小限とし、
ほとんど何もない状態にすることで
水や山、石などの
自然を感じさせる
空間を生み出しています。


茶道や華道などで古くから培われてきた
何もないようでいながら
そこに意味を見出すことが、
足すのではなく間引く、
いわば・・・・・。

少し物足りなく感じるくらいが程よい
という美意識に
繋がっていったのだと思われます。

このあえて何も飾らない空間は、
上質で非日常的な
雰囲気を生み出します。


モノがあまり無い部屋に

※実際にそれで暮らしが成り立つかどうかは別として
高級感を感じる理由は
そこにもあるのだと思います。


何も飾らない空間=「余白」に、
特に我々は
余韻や開放感を感じる事が多いかと思います。


その「余白」を普段の暮らし、
いつもの住まいに
取り入れるためには
何を用いるべきでしょうか?。


空間における余白のつくり方ですが
まず第一に「床に物を置かない」。

空間に余白を感じるためには、
視界を遮るものが
その場に無い、
ということが重要です。


暮らしの上で必要なもの、
大型の家具などは
あってしかるべきですが、
それらを生活動線・家事動線上には
なるべく配置しないことが
わかりやすい余白を生みます。


あるいは周囲の動線に
ゆとりを持たせた
配置にすること・・・・・。


※シンプルなトーンで部屋全体をすっきりと見せるLDK家具空間レイアウト


壁に沿って配置した
収納家具の前、
ダイニングテーブルの周囲、
ソファとテレビ間の空間。


これらに悠々と
人が通過できるだけの
スペースを確保しておくことが
無理のない余白を生み、
空間を美しく見せるだけでなく、
普段の快適性も
担保するものとなります。


観葉植物やゴミ箱、
ペットのゲージなども
動線上には置かず、
いわば「一直線」の道を
計画することが
目の錯覚も相まって
空間が奥へ奥へと続いているように
見せる効果を生み出します。


これも「空間にゆとりを持たせる」事に
繋がります。

次に「背が低い」家具を選ぶ。

視界に入るものには
高さを出さないことも、
天井との高低差を利用した
有効な余白の生み出し方です。


よく言われる
背の低い家具は空間を広く見せる
というインテリアテクニックは
これに由来します。


テーブルにも収納家具にも
必要最低限な高さは必要ですが、
背の高い収納家具は
収納量が増す一方で
圧迫感に繋がります。


そのあたりは
配置の仕方などで
工夫をしていくことになります。


壁が見えることは
その空間の最大限の広さを
享受することに繋がり、
同時に余白を生むことも兼ねるため、
空間の「ゆとり」も
とりやすくなるものです。


そこに飾るもの等も
あえて厳選して
あまりたくさん置きすぎないように。


素材や色で統一感を出す。

どのようなものを選んでも、
何を試しても
乱雑なイメージが拭えないとしたら、
その一番の原因は
色や素材を
使いすぎている事かも知れません。


ここでも「引き算の美意識」が
美しい空間作りに役立ちます。


色は空間の印象を
大きく左右するものです。


ファッションでもよく言われることですが、
インテリアも基本的に使う色を
代表的な3色程度に抑えると
コーディネートがスッキリします。


メインで使う色を予め2~3色決めて、
その色で家具やインテリアを揃えれば
統一感を出すことは
そこまで難しいことはありません。


まず、メインとなる色の場所は
一番大きな面積でもある床です。


それに沿って
大型の家具やカーテン、
ラグの色調をさらに1つ決めます。


そこで物足りなければ
アクセントとなる色を
椅子の張地や
ソファのクッションなどの
細部に足していきます。


ここで注意したいのが
メーカー毎に、
あるいは同メーカーでも
その製造期間などで
微妙に色合いが異なることがあるので、
その点は見極めが重要です。


あるいは無着色仕上げの
無垢材のような、
自然そのままの色合いのものなら
バランスもとりやすいかと思います。


引き算によって生み出される
余白や統一感という美意識があります。


それは心のゆとりを保つために
考えられるものであり、
空間に余白をつくることで
心地よい豊かな住まいに繋がりやすくなります。


空間の配色トーンを価値観に紐づけてデザインしたWC(トイレ)

勿論・・・暮らしにも
ソフト面とハード面のバランスが大事で
価値観やライフスタイルを
一旦整理して
家具選びには「空間要素」を
イメージする事が大切。


ホームページからやお電話で
ご相談やインテリアコーディネートの
ご依頼をいただく事も多いので
お悩みの際は気軽にご連絡ください。


過ごし方の質的な向上に
つながると思いますよ。

暮らしの空間を丁寧に考えてみませんか?

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やまぐち建築設計室 建築家 山口哲央
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
https://www.y-kenchiku.jp/

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