東海道新幹線に乗って、商標を考えた話
慣れ親しんだ新幹線のチャイムが変わる
2023年夏頃、東海道新幹線のチャイムが変わります。
TOKIO「AMBITIOUS JAPAN!」が、UA(ウーア)の「会いにいこう」になります。
2003年から20年に渡って使用されていたのて、新幹線といえば「AMBITIOUS JAPAN!」、と思う方も多いのではないでしょうか。
私もそのひとりです。
東京駅を出てすぐに、Aメロ部分のチャイムが流れると、「旅が始まるなぁ」とワクワクします。
途中駅での「テンテンテンテテーン」(サビ部分)というチャイムもまた、「そろそろ目的地だ」と、気分を高揚させます。
新幹線に乗ると必ず見えるあの看板
ところで、新幹線から景色を見ていると、ある看板が目に付きます。
赤色で「727 COSMETICS」と書かれた看板です。
具体的な商品の写真などがなく、ただ名前のみ書かれているので、かえって気になります。
https://www.727.co.jp/kanban/about/
「727 COSMETICS」の看板を置いているのは、大阪市に本社を置く「株式会社セブン化学」という会社です。
「セブンツーセブン」と読みます。
美容院のみで扱われている化粧品を扱います。
「727」は商標登録できるか?
さて、「727」の数字部分のみを取り出した場合、商標登録できるのでしょうか。
数字のみでは、基本的に登録されません。
数字は、「極めて簡単で、かつ、ありふれた標章」に該当します。
商品やサービスを売る人の多くが、数字を使いたいと考えます。特定の人に独占させるべきではありません。
また、数字は「誰のブランドか」を識別することができない場合が多いです。
ただし、例外もあります。
フォントを特定したり、図形とくっつけたりして、単なる数字ではない状態(ロゴ化)にした場合です。
ロゴ化すれば、独占させても問題なく、誰のブランドかが特定しやすいです。
株式会社セブン化学は、風になびくようなフォントの数字と、横長の楕円形をくっつけた「727」のロゴについて、商標登録を受けています(登録第6048174号)。
まとめ
「AMBITIOUS JAPAN!」チャイムが聞けなくなるのは、名残惜しいです。
一方で、新たなチャイムで気分一新、という印象も受けます。
新幹線もとい交通にとって、新たな時代が始まるのかもしれません。
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