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【共に 育つ】学校五日制を考える(特別号★創刊号・2002年11月5日発行)

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---★ 山口“悟風”智・作「おかあさんへの手紙」特別号 ★-------
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-----------------------------創刊号・2002年11月 5日発行 ------
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☆特別号としての創刊号である今回は、筆者の山口“悟風”智が、
北海道上川郡東川町立東川第二小学校に勤務した時代
(1992〜94年度、悟風58〜60歳)に書いたもののうち、
学校通信「二小だより」に92年6月より93年6月まで連載した
「校長室からコンニチハ」(全10回)のNo、1をお送りします。
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【共に 育つ】
  ====学校五日制を考える====



       東川町立東川第二小学校長
             山 口    智


◎ 長寿日本一の・白浜 ワカさん・(百十四歳、明治11年生)がお亡くなりになったと今朝の新聞に報道されてました。百十四歳!! 【天寿を全うする】とは、このワカさんのような人を言うのでしょうね。お悔やみを申し上げるより、私はむしろ『おめでとう』と言ってあげたい気持ちです。

◎ ところで、・学校・というのは、いつからあるのでしょうか。日本に・学校・が生まれたのは、実は、このワカさんより六年早い・明治5年・といわれますから、現在百二十歳の高年齢者ということになります。

◎ さて、百二十歳の・学校・は、今年から大きく変わろうとしております。
  皆さんも、新聞やテレビ等で既にご承知のことですが、学校(幼・小・中・高・特)が、週六日制(日曜日が休み)から、週五日制(土曜日も休み)になるということです。

◎ このことは、戦前・戦後を通じて幾たびか・改革・が行われてきた、日本の学校教育の歴史の中でも、もっとも大きな・改革・だと、私は考えております。
  なぜなら、百二十年も続いてきたことを、変えようというのですから……。大変なことと思うのです。

◎ 例えば、・学校五日制・になるということは、子供たちにしてみれば、・休日・が今までの二倍になるということです。(つまり、週一回の休みが二回になるわけですから。)

◎ 当面は、今年9月の第二土曜日から、月一回だけの・五日制・ということですが。近い将来には、月二回の実施になる予定ですし、二、三年のうちには<<完全週五日制>>→毎週土曜・日曜はお休み・となることでしょう。

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★『どうして?週に二日も休みなんて…かまってられないワ』
★『夏休み、冬休みだって、早く学校が始まってくれないかと思うのに……』
★『勉強の方は、大丈夫なの……』
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◎ さて、くどくど書いてきました。今日はこの辺で
                       失礼致します。

 次回(二小だより7月号)は、
  ●どうして、・学校を週五日制・にするのか。という・わけ・というか時代の背景等を考えていきます。
 そして、

----<<学校五日制>>が始まったら、-----------
 ●子供は、どう過ごせばよいのか。
 ●家庭では、どう対応すればよいのか。
 ●学校では、子どもにどう指導していくのか。
 ●地域としては、どう受け止めていけばよいのか。
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 などについて、皆さんと一緒に考えて行きたいと思います。

(1992年6月17日記すとみられる)

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☆次回は、「校長室からコンニチハ」No・2を掲載する予定です。

☆このメールマガジン版に掲載した山口“悟風”智の作品は、明らかな間違いを除き、筆者・悟風が書いたまま載せています。

山口“悟風”智のプロフィールは、
http://plaza.rakuten.co.jp/gofu63/profile/
をご覧下さい。
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★編集後記「人並みだったとしておこう」★

 「おかあさんへの手紙」特別号の読者の皆さん、大変お待たせしました。7月27日に創刊準備号を出して、すぐに創刊号を出す予定だったのですが、8月初めにパソコンをリカバリする必要に迫られ、以降も、なんだかバタバタしていて、今日まで遅れてしまいました。週刊の通常号も読んで下さっている方には、「おかあさんへの手紙」は毎週届いているので気にならなかったかもしれません。でも、特別号だけの読者の方が約20人いらっしゃいますから、その皆さんには、本当に申し訳ないと思っています。

 特別号だけの読者の皆さんには、これを機会に、ぜひ、通常号もご講読いただけると幸いです。上に紹介したサイトで、講読申し込みが出来ます。


 さて、特別号では今回から10回、父“悟風”智が、東川第二小学校時代に書いた「校長室からコンニチハ」シリーズをお届けします。テーマは「学校五日制を考える」です。折りしも、今年度から「完全週5日制」が導入されました。悟風が「二、三年のうちには<<完全週五日制>>」と予想してから、ちょうど10年になります。「5日制」について考えるには、時機を得た文章かもしれません。土曜日にはいわゆる「旗日」(祝日)でない限り、学校に行くのが当然だった時代から、「土曜日も休みになることがある」時代に移行する直前の、北海道の小さな小学校で、一人の校長がどう考えたのか。そんなことが、よく見えると思います。


 今回の文章の中で、一つ、お断りする必要がある部分があります。それは、日付です。「1992年6月17日」と書きましたが、正確ではないかもしれません。というのは、この文章には、日付がないからです。そこで、白浜ワカさんが亡くなった日を調べ、「新聞に出ていたというのだから、翌日なんだろう」と考えました。そのために、「記すとみられる」なんて、中途半端な書き方になりました。

 父は、白浜さんの訃報記事を「今朝の新聞」で読んだということですから、17日付けの朝刊である可能性が高いと思うのです。ただ、新聞には締め切りが何度もあり、東川町には締め切りの早い版が届きます。となると、17日付けの新聞には、その記事が載らず、父は18日付け以降の新聞を読んで、この原稿を書いたのかもしれません。(なお、東川町のある旭川市周辺は、基本的に、北海道新聞以外は、夕刊が配達されていません)

 余談として、新聞の話をしますと、現存し、最も歴史がある日本の新聞は毎日新聞です。前身の東京日日新聞が創刊されたのも、学校制度と同じ明治5(1872)年。今年が130周年です。1872年は、廃藩置県の翌年で、世の中が大きく動き出した年でした。ついでにいうと、今年は、問題山積みの「住基ネット」が稼動しましたが、日本で初めて全国統一様式の戸籍「明治5年式戸籍」(壬申戸籍)ができたのも、同じ1872年でした。

(発行者・山口一朗)

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■発行者: 「悟風の書斎」管理人・山口一朗
        yamaguchi_gofu@yahoo.co.jp
「悟風の書斎」http://www.asahi-net.or.jp/~jh2i-ymgc/gofu.html
 ※楽天広場内の「悟風の書斎」 http://plaza.rakuten.co.jp/gofu63/
は、「ホームページコンテストin ASAHIKAWA 2002」
http://venture.arc-net.co.jp/hpcon2/index.html に参加しています。
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※トップの画像は、「キトウシ山」RelativeWorksさん撮影。
山口“悟風”智が晩年を過ごした地域にある山で、この写真は「photoAChttps://www.photo-ac.com/ よりご提供いただきました。ありがとうございました。

■「おことわり」

 ☆明らかな間違い以外は、基本的に筆者・山口“悟風”智が書いたまま載せています。なお、この「特別号創刊準備号」を復刻するにあたり、リンク切れしているURLは全てリンクを消去しました。ただし、「★編集後記「人並みだったとしておこう」★」に書いてある「週刊の通常号」の部分は、このnoteで最初に掲載したページにリンクしました。(編集者・悟風のムスコ)

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