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博物館資料保存論 レポート(設問形式)⑨

【問】カビの発生後の対応について簡潔に紹介せよ。

私の書いた回答はこちらです↓↓

カビ発生後の対応については下記の手順となる

1、緊急度を判断する
カビの発生状況が部屋全体なのか一部の空間だけかなどの発生状態、胞子の有無、カビの色、乾燥しているか否かなどのカビの程度を調査する。この時に調査結果を平面図に書き込むと被害状況が把握しやすくなる。また、カビの胞子をテープなどでサンプリングしておくと後の参考資料になる。

2、カビが発生している資料はほかの資料から隔離する
厚手(0.1mm以上)もしくは2~3枚重ねたポリエチレン袋の中に資料を入れ、資料に湿り気がある場合はカビを不活性化させるために湿度を下げる手段を講じる。そして資料を動かす場合はマスク、使い捨て手袋を着用し直接カビを吸い込んだり手に触れないようにし、直接カビを吸い込む、カビが手に触れるなどがないように注意する。
3、殺菌処理
カビが発生した状態であれば殺菌処理に進むが、その際に不安があるときは専門家に相談する。処理に当たっては作業区画を確保する。資料ごとにカビ発生と殺菌処理を行った記録を残すことが望ましく、処理前後の写真を撮影し記録する。

4、カビの再発を防ぐ
空間を正常に保つことに留意し、局所的に湿度が高くならないように日ごろから注意を図る。文部科学省ホームページ「カビ対策マニュアル」を参考にするとよい。

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