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「YUMING MUSEUMU」から日常の彩(いろどり)を学ぶ

 六本木にある東京シティビューに行ってきました。2022年12月8日(木)~2023年2月26(日)まで「YUMING MUSEUM」(ユーミン・ミュージアム)が開催されているのでそれを観に行った次第です。今年でデビュー50周年の節目を迎えた松任谷由実さん(ユーミン)の魅力を体感する過去最大規模の展覧会とのこと。いつの時代においてもその時代背景を反映してきた日本を代表するシンガーソングライターであり、当然ながら私も彼女の歌にインスパイアされてここまで生きてきた人間なので、この企画には興味津々、いろいろな期待を胸に込め、会場まで足を運んだのでした。
 
 会場入り口を入ったすぐそこにグランドピアノが設置され、床には彼女の手書きの歌詞のメモ(複製)が床にちりばめられていました。

会場入口にあるグランドピアノ


 会場内写真の撮影は比較的寛容で(もちろん撮影不可のものもあります)衣装も、舞台セットも、歴代ポスターも撮影可能とのこと。
 私が一番関心を寄せたのはユーミン直筆の歌詞の各種を見ることが出来たことです。

「グッドラック アンド グッドバイ」の歌詞のメモ(筆者撮影)
「陰りゆく部屋」の歌詞のメモ(筆者撮影)
「リフレインが叫んでる」の歌詞のメモ(筆者撮影)

どの時代でもヒットを生んでいる彼女の歌にはみなさま個々に思い入れがあると思いますが、この世界のすべての出来事や物事は彩(いろどり)に通じると思っている私にとって、「晩夏(ひとりの季節)」の手書メモはかなり沸きましたね。

「晩夏」の歌詞のメモ(未然形)筆者撮影

日常の景色を色で表すって、簡単なようで実は難しいと思います。

「空色が水色」に、「茜が紅に」変わる様(さま)、慣用色名は検定で勉強したので、こんな感じだろうなとイメージしてみました。

筆者による「空色が水色に・茜色が紅色に」変わるイメージ

また、私の愛読書によりますと

空色は「晴れた空のような明るい青色」
水色は「緑がかかった薄い青色」 
茜色は「落ち着きのある深い赤色」
紅は 「鮮やかな赤色」

(「小さな色の本」リベラル社 より引用)

と説明されていました。
あくまでも私の解釈ですが、
空色は色彩検定の参考書ではlt16+(明るい青)
水色は色彩検定のテキストにはありませんが(緑みの青・灰みの青)であると思うので、
明るさが少しずつ薄れて少しずつ暗くなっていく様
明るい空から陽が落ちて暗くなっていくわずかな時間を表している

茜色はdp2(濃い赤)
紅は韓紅(からくれない)で考える事として、b2、v1、v2(鮮やかな赤)
なので
深い赤が鮮やかな赤に変わっていく様、
夜明に太陽が徐々にあがってきて鮮やかな赤い空になるわずかな時間を表している

と思っています。(あくまでも私の主観です)
同系色から微妙な色の変化を情緒的に言葉で表すって、かなり感性が鋭くないと難しいです。これを可能とするユーミンはすごいなと感心しました。

なお、同じく「晩夏」の中の歌詞

「白暮は紫に」
この情緒的な世界観、私が今まで生きてきた中ではいつ出逢っただろう・・・・と考えたのですが、そういえば2年くらい前だったか、学芸員資格取得のための実習で足を運んだ山梨県の某所で見た夕暮れは、きれいだったなぁ。と、そんなところでしょうか。


「薄暮」とは夕暮れや黄昏のことを指します

松任谷由実さん、あまりにも巨大な存在で、全く違う世界に住んでいる人ですが、子供の頃からさまざまな場面で彼女の楽曲は耳にして、憧れて、若い頃は自分の生活を彼女の歌の歌詞に(無理矢理)当てはめて・・・と大いに影響されました。おそらく、私だけではなくこの世界に生きる方々の殆どがそうだと思います。
熱烈なファンでなくても、彼女の魅力を再確認し、自分の生き方を回顧しつつも前に進む気持ちになれる、そんな展覧会でした。

※こちらの写真は会場内で撮影が許可されている者を筆者が撮影し、使用させていただきました。その他会場内のパネル、公式サイト等から内容を参照させていただいております。

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