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褒めて伸ばす?
当学園に関わってくださった方から、
「わたしが感銘を受けてるのは
やまどりの先生がテクニックとして”褒め”を使わないところ」
というコメントをいただきました。
大変うれしく思いました。
我々は、生徒さんたちを褒めることもせず、(勉強しないと将来が不安になるよと)脅すこともしません。
それは、褒めることも脅すことも、生徒さんたちを支配することになる上に、外側の基準に盲従することを奨励する形になるためです。
褒めるという行為は、相手の喜びの感情を誘発します。
このように外的刺激によって誘発された喜びはいっときのものであり、もっと褒めてもらって強い刺激を得ようとする中毒的な方向に意識が向くのではないでしょうか。
これが続くと、自分の内面を大切にすることから離れていき、学ぶことの喜びは永遠に得られません。
「なぜかはわからないがこうすればできる、そしてそれで褒められる。もっと、もっと褒めてほしい。」
このような考えに支配された状態の人間は、いわゆる「考える葦」と言えるのでしょうか。
そのように考えると、「褒める」あるいは「脅す」教育というのは、表面的には教育の体を成した「調教」とさえ言えるのではないでしょうか。
褒めて伸ばすというのは、外力によって引っ張った状態が伸びたように見えているだけなのではないでしょうか。
動植物がみなそうであるように、内面が満たされれば、自然に伸びていくのではないでしょうか。
やまどり学園では "Find Your Own Words" という理念を掲げています。
自分の言葉を見つけよう、という意味です。
褒めるという行為は、"Find Your Own Words" の反対へ向かう原因を作ることになると我々は考えます。
なお、"Find Your Own Words" の反対としては、"Follow Someone's Orders" (人の命令に従おう)というフレーズが対応するものと考えております。
詳しくは、以下の YouTube チャンネル「やまどりの伝書鳩」にてお話させていただきました。
やまどりの伝書鳩, 第7回 Find Your Own Words の反対は?
Find Your Own Words.
我々は褒めも脅しもしません。(また、褒められることにも脅されることにも屈しません。)
生徒さんが、真に自分自身の足で歩いていけるよう、お手伝いをしていくことに、支配という道具は不要です。