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穐吉敏子(秋吉敏子)さん、93歳のピアノソロコンサート

ライブ日時: 2023年6月3日(土)18:30〜

得意になって言っても今なら怒られない「世界の街・もりおか」。
その盛岡市で、2023年6月3日(土)、これは正真正銘の“世界の”ジャズマスターである穐吉敏子(以下、秋吉さん)さんが、11年ぶりにいらっしゃって演奏をなさるそうですよ。

ピアノに向き合い続けて80年以上

ニューヨークで活動する秋吉さんが、ジャズ界最高の栄誉といわれる「ジャズマスター賞」を受賞したのが2006年。現在の93歳からさかのぼって76歳のときに受賞したということになりますが、それから今に至るまで活動を続けられているということが、シンプルに驚きです。

満州で生まれ、小学生のときにピアノを習い、日本に引き揚げたあと、大分県の駐留米軍キャンプ地のダンスホールでジャズピアニストとして雇われ演奏を開始。そのときまだ16歳だったそうです。以来、プロとして70年以上もピアノを弾き続けている。習い始めから数えれば80年以上は弾いていることになるでしょう。

毎日新聞社がYouTubeで公開しているこの動画、貴重なドキュメンタリーです。

ピアノが、いかに人の人生に長く寄り添ってくれる楽器なのかということを感じさせられました。スポーツや他の趣味、芸事全般を見渡してみても、これほど長く取り組むことができる対象というのは、たしかにピアノ以上のものはあまり思いつかないような。以前もなにかの本で読んだことがあります。

ピアノは、人生のほとんど最後近くまで、あなたに寄り添ってくれる

by 何かの本

秋吉さんのピアノソロコンサートに合わせた旅程のご提案

とはいえ、そんな秋吉さん、お年もお年ですし、あと何回、人前で演奏できる機会があるかと思うと、今回の来日公演はとても貴重な機会になるでしょう。

6月3日(土)の公演に向け、こんなプランはいかがですか?
想定:  岩手県外からいらっしゃる方向け

6月2日(金) 山人-yamado-泊
6月3日(土)
8:30 遅めの朝食、たっぷり召し上がってください

11:00 チェックアウト

12:00 宮沢賢治の街・花巻市を観光

14:00  世界の街・盛岡市を観光

16:30 早めの夕食

17:30  秋吉敏子ソロコンサート

21:00 帰宅

by yamado

山人-yamado-へのご予約はお好きなサイトでよろしいかと思いますが、公式サイトからが若干お安いこともあります(会員割引)。
今ならまだ空室あります!

秋吉さんと盛岡

ちなみに秋吉さんは、前述の通り旧・満州で生まれており、盛岡にゆかりがある人、というわけではありません。それなのに盛岡には「穐𠮷敏子ミュージアム」があり、盛岡にいらっしゃって公演をしてくださる。

もともと盛岡は、映画や音楽、演劇といった芸能ごとが市民に広く根付いている文化的な街です。その文化的土壌の中に当然ジャズも息づいていて、ある熱狂的な秋吉ファンのジャズ喫茶オーナーが、盛岡市内のバスセンターのリニューアルに合わせてオープンしたのがこちらのミュージアムなのだそう。

秋吉さんとは長年のお付き合いのようで、来日するたびに岩手に来てもらっていた、とのことですから、当然ながらご本人公認のミュージアムなのでしょう。

ジャズの本場ニューヨークで、ジャズの殿堂入りとして認められた秋吉さんの、御年93歳での公演は、ジャズファンでなくても必見・必聴の舞台となるはず。

前売券9,300円はシャレなのか

盛岡公演の、一般前売り券の料金は9,300円です。けっこう高いと思いませんか? でもこれ。93歳だから9,300円なんだなって、あとから気づきました😅

当日券は10,000円ですよ!

ちなみに東京公演の料金はたしか5〜6,000円だったはず。盛岡公演がなぜ2倍近い価格なのかは謎……。

11歳のジャズピアニスト

93歳のジャズピアニストのライブを紹介する一方、僕がいま個人的に推しているのは11歳の小学生ジャズピアニスト、古里愛(ふるさと あい)さん。

時代を動かす才能はいつだって早熟。目を閉じて以下の演奏動画を聴いてみてください。当時10歳の子が演奏した曲だなんて想像できますか?

オスカー・ピーターソンの「Hymn to Freedom」を、ソロ用にアレンジした上で、情感たっぷりに見事に弾ききっています。

10歳でも93歳でも関係なく、人前で演奏し活躍する機会を平等に与えてくれるピアノという楽器の懐の深さに、あらためて恐れ入ったのでした。

そしてまだ若かりし頃の秋吉さんを東京で見出し、アメリカにいざなったその人がオスカー・ピータソンであったことを思うと、ジャズの世界ってほんとに狭くて、"廻ってる"んだなーと思うのでした。

秋吉さんとオスカー・ピータソンの関係については以下の記事で興味深く読めます。

(6/10追記)感想: 生き様に勇気をもらう

つぶやきのほうでも書きましたが、演奏された曲がどうこうではなく、もはやその生き様だけでチケット代を回収させてもらいました……。

舞台の裾から、しゃんしゃんと背筋伸ばしてステージ中央まで歩き、さっそうと弾きこなす。

なんと、片目は緑内障で見えていないんだそうです……。たしか左手も少し不自由でリハビリしてるんじゃなかったでしたっけ?

秋吉さんは、人生100年時代を象徴する存在だなぁと思いました。

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