西わらびの最高峰を食すなら……
ことしもこの季節がやってきました。西わらびの季節です。
毎年、5月下旬から6月、長ければ夏頃まで収穫できる西わらびなのですが、西和賀町の特産品だけあって、町内各地、各農家、各家庭で、わらび栽培や、わらび収穫を盛んに行っています。
当然、西和賀で採れた西わらびならどれでも同じく高品質なのかというと、そんなことはなく、程度にはバラつきがあります。近年はとくに、西わらびの栽培に取り組む人が増えたからか、その品質のバラつきが大きくなってきたという人もいます。
でも安心してください! 山人-yamado-で扱っている西わらびは、品質的に間違いのない、安心して召し上がっていただける最上級の西わらびです。
小田島薫さんが築いた「西わらび」の礎
西わらびの父と呼ばれる小田島薫さん。町内で知らない人はいないのではないか、というほどの有名な方で、マガジンハウスのWEBメディア「COLOCAL」でも特集されたことがあります。
薫さんの経歴や、彼の果たした偉業については上記の記事を読んでもらうとしましょう。ところでネットで「小田島薫」と検索すると、かわいらしい女性の二次元キャラクターの画像がたくさん出てきますが、もちろん別人です。その中に混じっている一人の男性こそが、小田島薫さんです。
山人-yamado-の西わらびは、薫さんの畑から直接入荷している
説明するとあまりにも長くなるからという理由で、普段はそんなに細かく説明していないのですが(お客様に時間的余裕があるときには喜んでご説明させてもらっていますが)、山人-yamado-で提供している西わらびは、小田島薫さんが管理している、とてもとても大切な畑から仕入させてもらっているわらびです。
町内において、他のどんな西わらびが、これより良質で、本物で、これぞ西わらびのオリジナルだ! と胸をはって言えるでしょうか。
薫さんの長年の活動のおかげで、町内の希望者は、西わらびの苗ポットを町から無償で提供してもらえるようになっています。いまや誰もが西わらびの生産者なのです。しかし、ポットから各家庭の畑に広がり根を張った西ワラビのその後の品質までは、いくら薫さんでも保証できません。結局のところ、畑の品質がわらびの品質に影響を与えるからです。
西わらびの中の西わらび、品質が保証された最高級「黒わらび」
だからこそ、僕たちは胸を張って言わせてもらいます。これこそ西わらびだ!と。
近年、当初の緑系統の西わらびではなく、後年になって薫さんが新開発した黒系統のわらびを、薫さん自身、積極的に推進しています。黒系統、その名も「黒わらび」ですが、こちらの方が西わらびの特徴をより強く感じられるのだそう。小田島さんの畑から直接仕入させてもらっている山人-yamado-のわらびも、当然、黒わらびです。本当にありがたいご縁で、小田島家の方々には頭が上がりません。
ちなみに、黒と対比させるように、市井では「白わらび」なるものの存在が囁かれたりもしているようですが、紛らわしいので一旦忘れましょう。
ことしも販売「西わらびの水煮」1,300円/400g
そんな貴重な西わらびの最高級品「黒わらび」、最盛期になると、数日おきにドバッと入荷されます。1回に60キロの入荷! なんていうこともあり、とんでもない量が入ってくるわけですが、12室しかない山人-yamado-のレストランでは、リアルタイムには消費しきれません。時間が立つほど取り扱いが微妙になってくるため、入荷され次第、当館の大女将が、状態がよく長持ちしそうなものから順次塩蔵しています。
それでも、入荷されて数日間、一番いい状態のうちに召し上がってくださる方がいるならと、山人-yamado-のオンラインストア「山人-shop-」にて、数年前より期間限定で販売しております。
発送タイミングは、わらびの入荷タイミングに依存するため、ご希望の指定日に配達できない場合もあるのですが、ちょっと無茶な方法もご相談しながら、できる限りご希望に添えるよう努力しております。普段は、お支払い確認後の発送ですが、本商品に関しては、商品が入荷してまったら、支払いを待つより先に発送してしまったり、です。
ことしのわらびは、泣いても笑っても6月いっぱいです。もしかしたら、それよりも早く終わってしまうかもしれません。さまざまな関係者の方々の努力と好意により供給していただているこの貴重な最高級西わらび「黒わらび」を、この機会にぜひご賞味ください。