自助が成功するかどうか
今日は自助についてです。
自助って
要は「自分でできるかどうか」です。
リハビリテーション、特に地域リハビリテーション・地域包括ケアシステムの中では自助・互助の重要性がよく言われます。
自助:個人が自分の生活課題を解決する。個人の努力。自主トレーニングなど
互助:地域の近隣同士が支えあう。費用負担が制度的に裏付けられていない自発的な支え合いであり、ボランティアやサロン活動など
共助:制度化された相互扶助。医療、年金、介護保険、社会保険制度
公助:自助・互助・共助では対応出来ないこと(困窮等)に対して最終的に必要な生活保障を行う社会福祉制度。公による負担(税による負担)で成り立つ。生活困窮に対する生活保護、人権擁護、虐待対策など
4つとも大事だけど
特に自助・互助。
私たちリハビリテーション専門職は、入院中や施設入所中・外来通院中・地域在住など問わず、あらゆる方々に自助の指導をします。もちろん長期的・永続的な支援が必要な方もいて、その場合は必ずしも自助ということではありません。対象者の方の能力や相に応じて、自助の程度も変化させていくものだと個人的には考えています。
自立支援はリハビリテーションの考え方の根元にあると思います。
政治の話ではありませんが、
ある国政政党の代表者の方はこんなことを言っています。
「自助ばっかり押し付けるな。公助で何とかしろよ」と。
自助を勧めることは重要だが、身体的・精神的・経済的に自助だけではどうにもならないところまで行ってしまっている人が多くいる中で、
自助を中心とした政策ばかりを語るのはダメだろうという主旨です。
まず国(法・制度・システム)が助けることが前提であると。
同感です。
リハビリテーションでは基本的に自助ができるように支援しますが、
それは頑なに個人の努力だけを求めるものでは決してありません。
医療介護現場では、公助よりは、保険制度という共助の力を借りることがほとんどですが、主旨は同じです。
制度やシステムの基盤が整った上で、
自助(個人の努力)は十分に発揮される、
そう考えています。
では
自助が成功するかどうかは制度次第か
というと
そうではないと思います。
対象者の方の自助をサポートする専門職の声掛けや導き方、伝え方による部分が大きいかと。
リハビリテーション専門職の専門性の一つだと思います。
自分の健康を自己管理できるよう支援する言葉掛けを
これからも大事にしていきたいと考えています。
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