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三十何回目かの「ホームアローン」

1991年の公開以降、毎年地上波で観る「ホームアローン」は、たぶん今日で三十何回目か。VHSのレンタルや2も合わせて三十回以上は観ている。たぶん今日で三十何回か目。何回観ても面白いし、毎回ワクワクする。予定調和のはずだけど、次に何が来て何が起こるか、次の台詞すら分かっているけど、それでも毎回新鮮なのは、季節感に紐付いているからか。同じ理屈で言うと、8月に必ず地上波で流れる「となりのトトロ」も予定調和で台詞を9割がた覚えていて、季節感に紐付いている。

季節感には紐付いていないが、吉本新喜劇も予定調和で大方の笑いが約束されている。「笑いが約束された」状態で戦う芸人さん達は、余程のプレッシャーと向き合っていることだろう。観客や視聴者の「絶対笑える」という期待感を毎回担保し続け、結果を出すことによってまた次の期待感を生むのだから。かなりハードワークな自転車操業と言える。

「ホームアローン」はこの30年(一世代)でクリスマスのフォーマットを創ってしまった。

クリスマスと言えば「ホームアローン」
クリスマスと言えば「ホームアローン」の世界観
「ホーム・アローン」と言えばクリスマスの世界観

逆もまた真なり


クリスマスのフォーマットとなった「ホームアローン」は、放送予告が流れるだけで否が応でも期待感が生まれる。期待したレベルを下回ることは許されないにも関わらず、30年前から型が決まっているので超えてくることは困難でしかない。しかしそれも込みで毎年必ず地上波放送を決行してくる。確固たる自信があるのか。不戦勝が約束されているのか。いや、そんなに甘くはないはずだ。

「ホームアローン」はあぐらなどかいていない。ゴリゴリにストロングスタイルの真っ向勝負を仕掛けてゴリゴリにただ強い、それだけなんじゃないかと思う。