「進級おめでとう」
数年前にPTAの会報に寄稿した原稿を転載します。
この一年もよく頑張りました。○年生に進級する長女も小学校に入学する次女も、母も父も、家族みんな頑張りました。そして、その家族に日頃惜しみなく手を差し伸べてくれる祖父母、曾祖母も皆、本当に助けてくれました。本当にありがとうございます。
小学生の進級は、多くは時間の中で自然に過ごされます。高校や大学などのように留年はないので、単に「進級おめでとう」というのは少し違う気がします。課題をクリアした結果として、進級するものではないからです。3月31日であろうが4月1日であろうが、忙しい日常、しんどい日常、雑多な日常は続きます。
しかし、年度替わりは毎年ワクワクします。大人になった今でもワクワクしています。まして子どもは、クラス替えのある○年生なんかは、どれだけワクワクする事でしょう。ワクワクだけではなく、初めて喋る子と会う緊張、不安、その他、期待、喜び、複雑に混線した感情が巡っていることと思います。少なくとも、ポジティブなものだけではないはずです。
それでも“ワクワク”します。なぜでしょう。人によるとは思いますが、きっと新しい自分への期待があるのではないでしょうか。新しい環境の中で自分も新しくなれているのか、成長できているのか、すぐに分かるからだと思います。もしそんなに変わっていなくても、合格発表を待つような気持ちでワクワクできます。“不合格”のない合格発表です。マイナスなことはありません。子どもも大人も、大なり小なり環境の変化、“ワクワク”を迎える季節です。
同じ地球の上で、社会の中で、自分自身と戦っているという意味で、大人も子どもも歳の差は関係ありません。
これは子どもたち、先生方、保護者の皆様、自分と戦い向き合うすべての人に贈られる言葉です。
「進級おめでとう」
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