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見られ方

夏の休日はタオルを首に巻いてほぼ一日を過ごす。両端を胸元に垂らすスタイルではなく、両端を結んで文字通り首に"巻く"方法である。汗を拭くためではあるが、これには一長一短がある。

「長」はもちろん、汗をすぐに拭えることだ。

「短」は、宅配が届いたときの配達員さんからの見られ方である。両端を結んで首に巻いているスタイルは、一見何かDIY的な作業中であることを思わせぶっている。実際は特に何のDIYもしていない。何にそんな気合入れてんすか?と思われるのはなんか癪であり、また、特に何も頑張ってないのに頑張ってると過大評価されるのも気が引ける。

そして言うなれば、仕事柄、私よりも配達員さんの方が両端を結んで巻くスタイルにおあつらえ向きである。配達員さんはきっとマニュアル上、「必要以上に制服以外の私物を身に着けない」といった類の規定があるのだろうと想像する。汗を拭くことは構わないだろうが、常時巻いて過ごすのは、きっと違うのだろう。配達員はそれ自体が街を走りまわる社の広告塔であり、「あ、○○急便の人だ」「あの人愛想がよかったな」「△△急便のトラックが急に飛び出してきて怖かったな」とか、常に評価の下にさらされているという現実がある。身だしなみを整えるとともに、ナントカ急便の人たちは社会的な自覚に長けた人が多いものと推測する。

だからこそ、私が巻いていて配達員さんが巻いていない状況で玄関先で顔を合わせるのはアンバランスであり、何に気合入れてんすか?と配達員に内心思われても仕方がないのである。


あと、汗はすぐに拭けるけど、常時巻いてるから首の後ろは常時暑いという、諸刃の剣にはなっている。