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結局ショートケーキ

三部作の完結編。


昼休みに売店のフルーツサンドを食べて、その夕方には風邪による喉の違和感がスッキリしていた。その体験に味を占め、まだ完治しきっていない風邪に最後の一撃を加ゑむと、今日も売店のフルーツサンド売り場へ自然と足が向く。

するとどうだ。
フルーツサンドがない。

それはそうだ。だってただの売店にフルーツサンド売り場などという特定の売り場はないのだから。日替りサンドイッチ商品の中に先日はたまたまフルーツサンドが混じっていただけであって、なんと言うか、サンドイッチ売り場ですらない。強いて言うならデリカ売り場だ。

嗚呼、もう望んだとていつでもフルーツサンドに出会える訳ではないのか。

そうか。よくよく考えれば、フルーツサンドは生地と生クリームと適当なフルーツの組み合わせという構成が、ほぼショートケーキだ。そして僕はショートケーキが好きだ!ショートケーキが食べられる頻度なんて、フルーツサンドの比ではない。ショートケーキは特別なものだがフルーツサンドは日常に近い。フルーツサンドは「売店」と呼ばれる規模の枠組みの店にはいつもあるわけではないが、コンビニに行けばいつでも手に入る。ショートケーキもコンビニで手に入ると言われればそれまでだが、わざわざ手を出す域の商品ではない。

何が言いたいかというと、ショートケーキはしょっちゅう食べるもんではないのだから、ほぼショートケーキであるフルーツサンドもしょっちゅう食べられないもんだと心得よ!だ。僕はショートケーキが大好きである。