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「自分の或る一面を貫き通そうとすると、離れていく人もいるだろな」

ソロキャンプをしながらそんなことをつぶやき、沢の水で沸かしたコーヒーを大事に飲む。沢の水って注意が必要だ。一見キレイだからといってそのまますくって飲めるものばかりじゃない。しっかり煮沸するに越したことはない。

日々の喧騒から逃れ自分を振り返るためにソロキャンプに来た。道具もテクニックも知識も何もない。取り敢えずコーヒー沸かしとけば、ソロキャンプのていも日々の喧騒から逃れ自分を振り返るというていもそれっぽく再現できそうだと思ったから、なんとなくやってみただけだ。

喫茶店で読書しながら飲むコーヒーではダメだ。喫茶店では風の香りとか沢辺まで歩く道中の岩とか、こんな石で挫く?と思うようなちっさな捻挫とか、うわっ、クモの巣が顔に!とか、ないからだ。具体的な体験が必要だ。そういう意味で、日々の喧騒から逃れて自分を振り返るには喫茶店よりもソロキャンプだ。

僕はソロキャンプはこれが初めてだ。出発前はだいぶ止められた。ろくに道具もなく、家のお鍋とドリップコーヒー1パックだけ持って「ソロキャンプに行ってくる」というソロキャンプ初めての家族を、取り敢えず止めない家族はないだろう。






全部妄想だ。僕はソロキャンプには行ってない。
素敵なソロキャンプのイラストにそれらしい一言を言わせて話を展開できるかと思ったが、そううまくはいかなさそうだ。