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廃墟に不法侵入して万事休すの夢
昨夜見た夢をそのまま書く。
昨夜は"廃墟に侵入した"。
上から入る。
ヘリからロープで降下してきたのか、自分で外壁をよじ登って上から入るのが妥当と判断したのか分からないけど、月明かりに照らされて、廃墟の上にいる。
たぶん僕一人だけど、なんか映像は「僕」を見ている映像。僕が遠隔で「僕」を見ている。これ、僕か?それか僕は「こっち側」であって、「僕」は僕じゃなくて不法侵入のツレか?暗がりと目出し帽のせいで、僕が見ている「僕」と思しき人物は僕かどうかわからない。ツレかも知れない。
僕はひとりで不法侵入したいけど、侵入のスキルはほぼないからツレがいるなら頼るしかない。したいことがあるのに実力が伴わないから人に頼るしかないところなんかは、現実世界の僕とそっくりだ。夢なんだからもうちょっと欲張ってみろよ、僕。控えめなところもそっくり。
閑話休題。
他に仲間はいない。
どうやら本当に僕一人になった。僕の見ている映像は、遠隔の「誰か」ではなく僕の主観映像に切り替わった。一人なら一人で、それなりにやるしかない。やるしかないのだ。やってやれないことはない。
(シューーー)っていう効果音付きで、あばら小屋の月明かりのこぼれる屋根の穴から、どこで覚えたか、ロープテクニックを使って降下する。
(フサっ)
廃墟内には雑草が生い茂る。
着地と同時に雑草の感触と、
(ビリっ)
ワークマンで買ったダウンジャケットの脇腹部分が有刺鉄線に差っ引かれる感触。
「うわぁ…」
全然痛くはないんだけどむしろそれ以上に色々残念な気持ちが押し寄せて次の行動に移せない。
ワークマン気に入ってたのに…
差っ引かれたとこから今動こうとしたらもっと「ビリっ」て言いそう…
3か所ぐらい引っかかってる…
ってか、もっときれいに着地できたはずなのに…
夢ぐらいせめてきれいにできないのか…
映画「ホームアローン」の泥棒の二人がデジャブのように浮かんでは消えていく…
どうやら本当に引っ掛かって動けない。
なんだか外が騒がしい気がする。
ヘリが来たのか、それとも地上兵が酒場から帰ってきたのか。
ここはアジトだ。
そして密室だ。
僕が入ってきたあばら屋の屋根の穴以外に出口はない。
なぜかこの廃墟はドアがない。完全に閉じ込められた。
逃げるならまたロープテクニックで登るしかないのに、
有刺鉄線に足止めされ、ロープもどうやらなくなっている。
僕が穴まで登る術は、もうない。
もうすぐ奴らが帰ってくる。
万事休す。
(ばたばたばたばたばたばたばたばたばた)
ヘリの音が自分の鼓動のように押し寄せる。
助けが来たのか?
でもそれも果たしてどうかはわからない。