カツアゲの夢
昨夜見た夢を起きてそのまま書く。
家族でスーパー銭湯に来た。家族旅行だけど職場の同僚も一人付いてきている。生中ジョッキのセルフコーナーで順番待ちしている。木製の和風の長椅子に、店の浴衣を着て職場の同僚と横並びで待っている。
「なんじゃシャキシャキに冷たいやんけ」
ガラの悪い兄ちゃんが同僚に因縁つけている。
「お前が入れたビールシャキシャキやんけ、どうすんねん?」
同僚がなぜかガラの悪い兄ちゃんの分のビールを入れてあげたらしい。ビールサーバーのビールがなぜか一部シャーベット状になっていたらしい。
「ビール冷た過ぎるんどうすんねん!」
「はいはいはいはい、もうこれで。ね?これで。これで」
同僚が浴衣のポケットに手を突っ込んだら五千円札が出てきた。僕は指の隙間から見えたそれが五千円札だと分かった。同僚はそれが五千円札かどうかを確認することもないまま、握りしめてくしゃくしゃの五千円札をガラの悪い兄ちゃんに渡す。
ガラの悪い兄ちゃんの口元がゆるむ。「おぉ~」
同僚は体よくカツアゲされた。
同僚は金額を確認しなかったけど、後から悔やんでないかな…?生中のカツアゲに五千円は高過ぎるわ。何で確認せんかったんやろ…って。それか、五千円札だとは分かっていたけど、もう怖くて早く解放されたかったのか?五千円札だとは分かっていたけど、お前が俺のビールを入れろだのシャキシャキに冷たいだの、訳の分からん因縁をつけてこられてどうでもよくなったのか?
ガラの悪いチンピラはビールサーバーの注ぎ方を知らなかったのだろう。居酒屋でバイト経験のある人でなければ、初見でビールサーバーからビールを注ぐのは難しいだろう。
同僚の握りしめた指の隙間から見えた時点で、同僚の手を制して僕から代わりの千円札を渡してあげたらよかったな。まあ周りの人間は後から何とでも言える。どうせ僕もその場では威圧されて何も行動できなかったんだろうよ。
しかし生中のカツアゲで五千円は高い。せめて千円が相場だろう。チンピラは五千円でだいぶニヤついてたから、千円に値下げしたとこで文句は言えまい。もらえるんだから。ビールも自分が注げない代わりに注いでもらったんだから。ビール注いでもらったカツアゲごときが、ビールシャキシャキなぐらいで文句を言うもんじゃないよ。
ていう夢。