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山田水産の原点、凍結事業部を支えるリーダーの想い

山田水産を支える”チームYAMADA”で活躍する先輩社員のみなさんにおはなしをお聞きするインタビュー企画。それぞれの現場で日々任務に励む先輩たちの姿をご紹介します。
今回は、佐伯第二工場凍結事業部の山田正和さんです。凍結事業部のお仕事内容や入社後チャレンジしたこと、仕事をする上で大切にしていることなどをお聞きしました。

プロフィール
山田 正和(やまだ まさかず)
山田水産株式会社 佐伯第二工場
凍結事業部 凍結部門リーダー
2003年新卒入社

魚の凍結作業から見える山田水産の原点と誇り


ーーまずは山田水産に入社してから現在の部署に至るまでの経緯を教えてください。
山田
 学生時代から長期の休みは有明事業所や養鰻場でアルバイトをしていたこともあって、大学卒業後に山田水産に入社しました。入社してから13年程は養鰻事業所にいまして、そのあと現在の凍結部に移動し、半年前からリーダーをしています。

山田正和さん

ーー凍結事業部とはどのような部門なのでしょうか?
山田
 私たちが扱っている魚は、主に養殖の餌になる原料です。養殖業者のみなさんに喜んでもらえる餌を作っていきたいと日々業務に取り組んでいます。やはり魚の鮮度がよければよいほど新鮮な餌になります。良質な餌を与えることで、養殖魚たちは健やかに成長します。そのため私たちは、鮮度の高い餌を製造し、魚たちの成長を支える製品作りを目指しています。凍結部門は山田水産の創業当初からある歴史のある部署です。佐伯第二工場で働く従業員はみんな山田水産の原点としての誇りを持って働いています。

ーー今所属されている部署でのお仕事について教えてください。

山田 現在所属している凍結事業部では、主に2つの業務があります。まずは地元の鶴見や北浦などの漁場で上がる魚を買い付けて、工場に運び凍結させる「生作業」です。工場に届く魚の種類と量は、当日の朝まで確定しません。また漁港の距離によって届く時間も異なるので、そのときどきで作業開始時間が異なります。
到着が早い場合だと9:00〜10:00、遅い時間だと14:00〜15:00になることもあります。作業時間の開始目処が見えない場合は、「脱パン」と呼ばれる作業を行います。この2つが主な業務です。

山田さんのよくある1日

ーーそれぞれのお仕事について詳しくおはなしを聞かせてください。「生作業」とは、具体的にどのような作業をされているのでしょうか?
山田 漁港で買い付けた魚は、すでにしめられた状態でトラックに積まれ工場へ運ばれます。工場に到着した魚は、まず塩水が入ったプールに投入されます。その後、ベルトコンベアで運ばれ、「パン」と呼ばれる鉄製の缶に約15kgずつ計量して入れられます。計量を終えたパンは、シャワーの下を通過させて水を貯めます。

漁港から届いた魚を凍結させる「生作業」

パンは専用の格納枠に入れられ、フォークリフトでマイナス40度の凍結庫まで運ばれます。佐伯第二工場には4つの凍結庫があり、1つの凍結庫につき約60トンの魚を保管することができます。つまり、工場全体では最大で約240トンの魚を保管できるというわけです。これが生の魚を扱う工程の基本的な流れとなります。

ベルトコンベアでどんどんと魚が次の工程へと運ばれていく

――続いて、脱パン作業についても詳しく教えてください。
山田 「脱パン」とは、パンの中で凍った氷塊を取り出す作業です。パンには数に限りがあるため、脱パン作業をして氷解だけを保管します。まず凍結庫で固めたパンをフォークリフトで運び、脱パン機に乗せます。機械に載せられたパンは、ベルトコンベアで運ばれていく途中でシャワーが噴射され、これによってパンから氷塊が簡単に剥がれ落ちる仕組みになっています。

パンから取り出され重ねられた氷塊

佐伯第二工場では、温水シャワーを採用しており、パンが流れていく過程で氷塊が自然と剥離するよう改良されています。パンから剥離された氷塊はさらにベルトコンベアで運ばれ、自動でパレットに積まれます。これが脱パン作業です。パレットに積んだ氷解は保管庫に保管されて、必要に応じて出荷していきます。凍結は保管庫からトラックに乗せるところまでを担当しています。

水産業界の未来を創る山田水産の「スマート水産業」

――佐伯第二工場は最新設備を完備していると伺っていますが、実際にどの工程が機械化されているのでしょうか?
山田 生作業の場合、ベルトコンベアで運んだり、計量したりといった工程は近年どこの工場も機械化されていますが、計量後のパンを枠に収める作業は未だにほとんどの会社が手作業です。魚だけで15kg、さらに水を入れるのでかなりの重さになりますよね。この作業で腱鞘炎や腰痛になる人が多くいました。この重労働の作業を山田水産では、5〜6年前から機械で行っています。オートメーション化することで少数精鋭で対応できますし、人の負担も軽減されました。

魚を入れ水を張った鉄製のパンが自動で枠の中へ運ばれていく

脱パン作業もすべて機械で行われています。以前は、人の手でパンから氷塊を剥離させたり、脱パンした氷塊を手作業で積み上げていたので大変でしたね。魚と水が入った約17kgのパンを持ち上げる際、凍結庫の中でも夏場は汗が止まりませんでした。
佐伯第二工場のスマート水産業の様子はぜひこちらのYoutubeをご覧ください。


――約30億を投入して機械化したことで、従業員の皆さんの負担の軽減がとてもよくわかりました!先程少数精鋭と言われていましたが、現在佐伯第二工場の凍結事業部には何名の方が在席されているのでしょうか?
山田 
凍結事業部では、現在8人のメンバーが働いています。40〜50代がメインで、30代も数名います。思っていたより少ないでしょう?

――8名とは驚きました!本当に少数精鋭なんですね。その8名はどのような業務分担をされているんですか?
山田 
先程おはなしした「生作業」「脱パン作業」のメイン業務の他に、ヒラメの養殖場の餌(ペレット)の製造も行っています。作業時の人員の内訳は、ペレットの製造作業に2名、工場内の機械を管理する人が1名、生作業・脱パン作業に立ち会っている人が4〜5人といったところですね。すべてを手作業でやっている工場だとさらに7〜8人は必要になるんじゃないかなと思います。最新設備の導入による省人化、省力化が着々と形になってきています。

凍結事業部ではフォークリフトが大活躍!

ーー機械化が進む一方で、必ず人の目や手が必要になるのはどの部分なのでしょうか?
山田 工場に運ばれてきた魚をフォークリフトでプールに入れたり、空になったタンクやプールの中を水で洗ったりするのは手作業です。またパンに入った魚を計測するときにも、横に人がついて目視でチェックをして微調整を行います。入社してすぐの方はいきなり機械作業をしたり、フォークリフトを運転したりするのは難しいと思うので、業務を体感してもらえる作業からスタートしてもらっています。まずは安全なところで生作業や脱パン作業を担当してもらって、全体の流れを把握してもらいます。

自分の仕事に対して限界を作らずに挑み続ける

ーー凍結事業部は繁忙期がありますか?
山田
 魚が取れる時期はだいたい決まっているので、漁がある春先〜夏、秋まではそこそこ忙しいですね。冬場に入ると漁獲量も少なくなりますが、オンシーズンとは違う魚が取れて忙しいこともあります。

ーー漁の状況によって、忙しさが変わるんですね。以前、凍結部門は月の満ち欠けで休みが変わるというおはなしを伺いました。
山田 そうですね。九州では月が出ると魚が取れにくくなります。そのためこれまでは近くの港の漁師さんのスケジュールに合わせて出勤をしていました。でも今年から年間110日休みを取っていこうという方針になったので、日曜日はなるべく休むようにしています。月夜(新月・満月)と呼ばれる間の4〜5日間で足りない分の休みを調整しています。

――海の様子や月の満ち欠けによって漁の状況が変わるというのは、自然を相手にしているお仕事ならではですね。季節によって凍結する魚の種類も変わるんですか?
山田
 春先〜夏、秋までは、ウルメイワシとイワシがメインになります。たまにサバが取れることもありますね。イワシなどは地元の養殖魚の餌になりますが、サバはまぐろの餌として他県に出荷しています。冬場はイワシが少なくなって、ボラがメインになります。ボラは卵をとって凍結して垂水に送ることもあれば、佐伯第二工場で加工することもあります。

九州の漁港で獲れたイワシは養殖魚の餌になる

ーー普段仕事をする上でどのようなことを大切にしていますか?
山田 いつも決まった時間にできる作業ばかりではないので、できる限りスムーズに作業が進められるように事前の準備を大切にしています。港から運ばれてくる魚の状況は、直前までわかりません。そのため港にいる人たちや現場のみんなで連絡を取り合って正確な情報を得て作業ができるように心がけています。普段からコミュニケーションが取れていないと意思の疎通は難しいので、そういったところも大切にしています。あとは魚が届いたら、すぐに作業ができるように自分が得た情報はしっかりとみんなに共有しています。

普段から仲間とのコミュニケーションを大切にしている山田さん

ーー仕事のやりがいや達成感を感じるときはどんなときですか?
山田 魚を扱う仕事には苦労も多いのですが、魚を最適な状態で凍結・ペレット化し、お客様に満足いただける製品をお届けできることに、大きなやりがいを感じています。工場での業務が中心のため、普段はお客様と直接お会いする機会は限られています。しかし、ペレット製品を保管庫に取りに来られたお客様から直接、良い評価をいただけたときは特に嬉しく感じます。

ーー仕事をしていく中で、成長したなと感じることや身についたスキルはありますか?
山田 仕事を通じて身についたことはたくさんあると思います。歳はしっかり重ねているのでね(笑) 若いときは知らないことをやれと言われたら抵抗がありました。でも経営理念「人が出来ることは我々にも出来る。限界を作らず挑んで行こう」という言葉があるように、知らないことややったことがない仕事でも、誰かがやっているんだから自分にもできるだろうという気持ちの余裕ができました。今でも多少苦手意識があることもありますが、年々そういった部分が取り払われて仕事に専念できるようになっています。

リーダーとしてより働きやすい環境づくりを目指す

ーー山田水産で働いてよかったことを教えてください。
山田 以前、社員が集まる場で「会社に求めるものはなんですか?」と社長が質問されたことがありました。そのときに社員から「もう少し休みを増やしてほしい」という要望が出たのですが、今年になって年間休日数が110日になりました。こうした形で、社員の希望をきちんと聞き入れて、反映いただけることはとてもありがたいですね。

ーー経営理念や社訓で共感すること、好きな言葉はありますか?
山田 社訓にある「相手に対し、気を使わせずに、気を使おう」という言葉が一番好きですね。初めて見たときから、自分の中にすっと入ってきました。僕自身もこの言葉のようにありたいなと思っていて、何か伝えるときも上から偉そうに言うのではなく、相手のことを考えて伝えるように心がけています。

ーー今後、中長期的な視野で考えてリーダーとしてどうありたいですか?今後の目標をぜひ教えてください。
山田 半年前にリーダーになったばかりなので、今後は凍結のみなさんが働きやすい環境を作っていけるようなリーダーになりたいですね。どうしたら気持ちよく動いてもらえるか、どういう伝え方だったら伝わるかということを考えながら取り組んでいます。これから新たに入ってくる人たちのためにも、仕事をわかりやすく説明できたり、気兼ねなく話しかけやすかったりと頼れるリーダーになれたらいいなと思います。仕事なので成果をあげることはもちろんなんですが、できれば働いていて楽しいなと思える職場を作っていきたいですね。あと凍結部門としては、売上といえば目標トン数を凍結し、お客様に喜ばれるような製品を作っている部署でありたいなと思っています。

ーー最後に就職活動中の方にメッセージをお願いします!
山田 仕事は慣れが重要です。興味を持って仕事の本質を理解し、他の人ができることは自分もできるという前向きな姿勢で取り組めば、誰もが必ず成長できます。そういった向上心のある方と一緒に働けることを楽しみにしています。私は、チーム全体が成長できる環境づくりに力を入れていきたいと考えています。私もそのために全力で頑張りますので、ぜひ一緒に働きましょう!

山田水産 凍結事業部の募集要項はこちら!

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