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CX meetup #1: そもそもCXってなぁに?に参加してきました!

お久しぶりです、やさしいデザイナーのまりまりです。

今話題の《CX》をテーマにスタートした定期イベント、CX meetupの第一回。
「CX?UXとなんか違うの?」という疑問を解決すべく、ブログ枠での参加を勝ち取りました。

なんと応募開始23時間で満員だったらしいです。すごい。
(そしてステッカーもかわいい。手と目でCXしとる。)

なぜCXをテーマに開催したのか聞いてみた

主催のタビナカさんのマーケター、藤谷さんにインタビューしてみました。

まりまり「テーマをCXにしたのはなぜですか?」
藤谷さん「オフィス増床したので、1フロア使って勉強会などを開けることになったんです。なので、定期イベントをやろうと。広いテーマにしたかったんです。CXだったら、エンジニアやデザイナーだけでなく、人事や総務やCSの方にも来ていただけるので。
ま「なるほど!でも、CXって攻めてません?難しくて逆に敷居高くなっちゃうみたいなこともやっぱり考えました?」
藤「そうですね、でも、“CXってなんだろう??”って疑問に思った人が来てくれますよね!

(なるほど!私その理由で来たわ。。。まんまと引っかかったぜっ!)

というわけで、そうなんです。CXは顧客体験に関わる全ての人に関係のあるキーワードなのです。

パネルディスカッション!

今回のイベントのメイン、島田 真寿美さん(株式会社タビナカ プロダクトマネージャー)、イセオサムさん(PLAY株式会社 代表取締役)、高梨大輔さん(チームビタミン Founder / ビタミン株式会社 CEO)、松浦想さん(株式会社クト 代表取締役)によるパネルディスカッション。
ここでは高梨さん考案のマーケティングレイヤーの概念図を主に用いて、CXについて議論していました。
(ちなみに島田さんはモデレーターさんだったため、少し発言少なめでした)

以下に順を追って、パネリストの皆さんの発言を抜粋したものを載せていきます!参考までにどうぞ・・

パネルテーマ1. 『CXってなに?』

高梨さん「CXって何なのか、事前にググったりされた方いらっしゃいます?」(会場、挙手)
高梨さん「あー、ありがとうございます。ですよね。僕もですw」(会場「www」)

高梨さん「CXはUXを包括するもの、みたいに書いてある記事多いなと思ったのですが、僕そうじゃないと思うんですよね。"間"に存在するのがCXだと思います

高梨さん「UIとUXはほぼニアイコールになってきてますよね。CXは、デバイスに触れないところ(問い合わせのメール返信など)も関わってきます。それらがブランドとして一貫しているのかどうかが、CXで大事なポイントですね」

イセさん「サービスあったかいのにCS冷たいとかあるので、CXという言葉が広まればサービスもっとよくなると思います」

松浦さん「問い合わせに対して、単純にマニュアルで返すのではなく、CSが寄り添って答えるとやっぱり利用を継続してもらえます。問い合わせは1日何百通と来ますが、自分が全部目を通すようにしています。返信の内容を見て、CSの担当者とズレがでてきたら修正するつもりです。ちなみに今のところズレはほぼないです」

イセさん「エンジニアめっちゃ強いのに、その他がぼろぼろな会社とか、よくあります。問い合わせ全部無視とか、UIが悪いとか。マーケだけ強くて、プロダクト弱いとか。全部揃ってるところってあんまないです。ていうかスタートアップってだいたいどっか抜けてますwただ、思想がないところは数字でやっぱり詰まってしまうので、「思想に立ち返れ」と助言していますね」

松浦さん「自分は思想は後付けでも構わないと思います。それよりも、市場選択とタイミングが一番大事かと」

パネルテーマ2. 『CXを意識するとどういういいことがある?』

イセさん「チームの認識を揃えやすくなることですかね。僕は、やさしい誰かが、認識を合わせてチームが動きやすくなるようにって、CXって言葉を流行らせたんだと思います(笑)UXとか、グロースハックとか、たまにバズる言葉が出ますが、同じように何かしらの意図を持って、誰かが流行らせているはずなので」

高梨さん「シンプルに、ユーザーがついて(ファンになって)売り上げが上がると思います。マーケティングは知ってるか知ってないかの話になるが、CXはマーケティングと世界観を繋げられるかどうかの話です」

松浦さん「何を思って、どういうクエリで検索して、その次はどういう行動するのか、と、時系列でユーザーの動きを考えた時に、ポイントで自分たちのサービスが役に立てているのかを、僕はいつも確認しています。これがCXにつながるのではないでしょうか」

パネルテーマ3. 『明日から具体的にどうしたらいい?』

高梨さん「表示速度を0.5sでも早くしたら良いです。マーケティングはフロントでしかないとさっき言いましたが、やはりユーザーが知りたいことを少しでも早く知れるようにするべきです。するとKPIに大きく関わります。GTメトリクス(https://gtmetrix.com/)というサービスがオススメですよ」

松浦さん「走ってるサービスだと振り返ることが少なくなりますが、改めてカスタマージャーニー振り返って、弱みに注力するのが良いと思います。そうすることで結果的に潜在層にアプローチできて、売り上げが上がるはずです」

島田さん「自分だったらどうするかな、と職種を超えてCXを考えています。たとえばタビナカでは、ガイドさんやCSさんが特にユーザーさんと接点が多いので、声を聞いてみる、などですね」

パネルまとめ&パネリストのみなさんに対する感想

・松浦さんは、問い合わせに目を通したり、カスタマージャーニーを地道に振り返ったり、ホントにコツコツされていました。こういう態度が結果的にCXをよくするんだ、飛び技じゃない、という強い意志を感じました。
・イセさんはCXという考え方が広まることで、体験を考える動きがクリエイターだけでなく、プロダクトに関わるチーム全体に広がることを期待されているんだろうな〜と感じました。チームでプロダクトや組織のブランドに対する共通認識を深めることが重要だと。あまりお話を聞けませんでしたが、島田さんも同じように言われてました。
・高梨さんは「CXとは一体なんなのか」を一番突き詰めて話をしてくださりました。これには高梨さんの真面目さも感じましたが、振り返ると《CXって何?》を考えることそのものに意味があるのかもなと思いました。(理由は後述します)

まとめると、CXをよくするには、「コツコツとやれることをやること」「チームで存在意義やブランドの共通認識を持っておくこと」「CXとは何なのかをみんなで考え、職種も専門も超えて当事者意識を持ち、サービス・プロダクトを良くしていくこと」が大事、ということになるのではないかと思いました。

***

そして、懇親会では、CXに関するLTも2件ありました。
どちらもとっても面白かったです!

LT1. 「タビナカがWebマーケをすてた日」byタビナカ藤谷さん

オフライン施策でのCX向上について、お話いただきました。

海外現地オプショナルツアー・アクティビティの予約サイトを運営されている、タビナカさん。
」現地に着いてからツアーに参加したくなったが、現地で申し込めなかった・・」という人たちに、もっとリーチするために、「出発」の段階でアプローチしようと決めたそうです。

それは「出発時にポスターの写真を撮るだけ」という予約手段。
こうすることで、デイリーベースで予約がくるようになったそうです。

サイトやアプリにこだわらない斬新な施策。とても勉強になりました!

ちなみにタビナカさんでは、ユーザーさんのことを「旅行者さん」と呼ぶそうです。
こうすることでより旅行者さんの体験の”解像度が上がる”と表現されていました。なるほど!

LT2. 「自社組織でのCX」by弁護士ドットコム佐伯さん

▼佐伯さんはスライドを公開してくださっています。ありがたい・・!
https://www.slideshare.net/YukinoriSAEKI1/cx-103244488

「CXを高めるにはチームのあり方から」というメッセージに、とても共感しました!

振り返り〜まりまり的、CXに対する理解とモヤモヤ〜

CX meetup参加してみて、「CXって何?」を解決しようと思っていたのですが、
いかんせんまだ定義のはっきりしていない領域らしいので、ここでは自分なりの理解を書いていこうと思います。なんかおかしかったら教えてください。

理解①
CXは既存顧客("ユーザー")だけでなく、未開拓ユーザー・発掘ユーザー・潜在顧客・見込み顧客・既存顧客と、全ての"カスタマー"に向けたもの
理解②
UXは"サービス・プロダクト利用時の体験"に意味合いとしては近いので、エンジニアやデザイナーが取り組めばよかった。CXは、利用時だけでなくサービスの認知段階や、サポートの利用など”サービス・プロダクトに関する全ての体験"。なので、総務や人事やCS・・組織全体が取り組むべき課題

ただ、①はそんなにモヤらないんですけど、②はめちゃモヤります。

そもそもいつから「UXはUIとほぼ同義」になってしまったんだ?謎。

ISO 9241-210:2010 では、UXは以下のように定義されています。
「製品やシステム、サービスの利用した時、および/またはその利用を予想した際に生じる人々の知覚と反応」

(その利用を予想した際に生じる・・って、サービス利用時以外&・ユーザーになる前の体験までカバーしてませんかね・・)

ていうかUX白書のUXの期間モデルも以下のようになっています。
「予期的UX(経験を想像する)→瞬間的UX(経験する)→エピソード的UX(ある体験を内省する)→累積的UX(多種多様な利用期間を回想する)→予期的UX・・」

(経験を想像するとか、体験を内省するとか、もはや今CXって言ってるところじゃないんですかね・・)

もやる。もやる。w

・・どちらにせよ、UXという言葉じゃ「関係ない」と動いてくれなかった人がいるのかもしれないなぁとは思いました。そういう人たちがCXって言葉になると動いてくれるのか疑問だけども。

結局、CXを理解することでどんな良いことがあるのか

と、ここまで「CXとは何なのか」と必死で考えてきましたが、

CXが何かということを理解したからといってサービスが劇的に良くなるわけでもないので、結局は地道にカスタマーにとって良いことをコツコツ続けていくしかないんだろうな〜と、当たり前のことを思いました。

ただ、「CXとは何なのか」をより多くの人が考えるようになることは、とても意味があることなんじゃないかと思います。

これからのCXと、CX meetup

さて、CX meetupは第二回も開催が決定しておりますので、ぜひぜひみなさん、早めのチェックを!

↑こんなおしゃれなごはんも出ます。すぎょい。

というわけで、CXというキーワードをきっかけに、もっともっと良いチーム、良いサービスが生まれるようになるといいなと思います!

第二回も、ブログ枠で行けたらいいな〜♪

ライブ行って命を繋いでいるタイプの音楽好きなので、サポートしてくださったあなたのお金でライブに行かせていただきます!!!命!!!