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【プロット】 孤独を愛する政治家が、ブラック企業に

 都内某所の有名ホテルに、隠し部屋がある。
 国会議員や大会社の社長など、限られた人間だけが入れるスペースで黙々と昼食をとる男がいた。
「赤岩先生。こちらでしたか」
 新聞記者の小板倉が話しかけても、カツカレーを口に運ぶペースは変わらなかった。
「ああ、コイさん。
 今日は何の話だい」
 赤岩は顔を緩め、一息ついて口を拭いた。
「邪魔して済まなかったね。
 国会議員として次にどんな法案を上げるのか、さわりだけでもと思ってね」
 少し考えこんでから、
「働き方改革関連の法案を上げるつもりだが、宅配業界から攻めるつもりだ」
 残りを平らげると席を立った。
「これはお礼だ。
 また頼むよ」
 封筒には10万円の現金が入っていた。
  先日の接待麻雀で、宅配業者の社長相手にうまく負けた件だろう。
 もちろんしくじれば、小板倉は業界から消される。
 軽く目くばせをすると、赤岩が出て行った。
 次は本社で会見があるのかも知れない。
 スマホで素早く記事の原稿を書いて送信すると、小板倉も向かった。


「利益」をもたらすコンテンツは、すぐに廃れます。 不況、インフレ、円安などの経済不安から、短期的な利益を求める風潮があっても、真実は変わりません。 人の心を動かすのは「物語」以外にありません。 心を打つ物語を発信する。 時代が求めるのは、イノベーティブなブレークスルーです。