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【プロット】感情を失った海外ツアーガイドが、花火大会で思いにふける

 人気のパリやローマへ旅行客を案内する海外ツアーガイドは、時差に悩まされメンタル不調におちいる者が少なくない。
 河川敷に佇む綾乃は、ため息交じりに夜空を見上げた。
 お客さんと一緒にいると、疲れた顔を見せられない。
 そして、トラブルは日常茶飯事である。
 そんな毎日が、少しずつ心を削り取っていった。
 夜空にパッと花が咲いたように広がる花火を見上げて、疲れた心を慰めようとして出てきたのだが、騒がしさに落ち着かなかった。
 ぼんやりしていると、喧噪の中に子どもの鳴き声が混ざっていることに気づいた。
 その声は、どうやらフランス語のようだった。
 子供の脇にしゃがんで話しかけてみる。
 流暢りゅうちょうな言葉に安心したのか、落ち着きを取り戻した子どもが、迷子になったと言った。
 綾乃は手を取って、一緒に喧噪の中心に向かって歩いて行った。
 本部で放送を流してもらうと、すぐに両親が駆けつけて何度もお辞儀をして去っていった。


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越庭 風姿 【 人は悩む。人は得る。創作で。】
「利益」をもたらすコンテンツは、すぐに廃れます。 不況、インフレ、円安などの経済不安から、短期的な利益を求める風潮があっても、真実は変わりません。 人の心を動かすのは「物語」以外にありません。 心を打つ物語を発信する。 時代が求めるのは、イノベーティブなブレークスルーです。