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【図解1517】「ほどよい抽象度」を考える:洗顔と保湿液
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【ピラミッド×表型】洗顔後に顔についた水も、その水をタオルでぬぐった後につける保湿液も、抽象度の高い「水分」という次元では同じもの。
しかし「洗顔後の保湿」という目的をもって抽象度を少し下げると2つの間に違いが生まれ、それが「洗顔後に保湿液をつける」意味となる。
物事を考える時には、目的に合ったほどよい抽象度で考えることが重要。
冬は乾燥するため、洗顔後に保湿液をつけています。その時の経験を元に描いた図解です。
先日の朝、いつも通りに洗顔後に保湿液をつけていた時
「顔についた『水分』をタオルでぬぐって、その直後に顔に『水分』をつけるのはなんか変な気分だな」
と感じ、抽象度とその違いを意識して整理したものが今回の図解です。
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改めて整理してみると、抽象度を上げすぎて「洗顔後に顔についた水」と「保湿液」を同じ「水分」として扱っていたのが、違和感の原因だったとわかりすっきりしました。
「抽象度を上げる」ことのメリットは「記憶しやすい」「他の領域に応用しやすい」など様々あります。
ただし、その反面「抽象化をしすぎるとすべてが『同じ』に見えてしまう」というデメリットもあります。
以前投稿した下の図解の通り、アナロジー(似ている点をもとにして他の事を推測すること)を行う際はただ抽象度を高めるだけでなく、「そのアナロジーに適切な抽象レベル」にコントロールすることで、「その状況にあった知恵」を得ることが重要です。
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また、人は元々、自分に起きたことを「特殊」と受け取り、他の人に起きたことを「よくあること」と受け取りがちなものです。
そこに抽象化をしすぎる癖が重なると、相手の悩み事や愚痴などを「よくあること」とさらに感じてしまい、共感性が低下しやすいように思います。
というか、私自身そういう面があります……
抽象度のコントロールの練習として、これからも「同じに見えて不思議に感じたもの」の抽象レベルを検討し、「ほどよい抽象度」を考えてみようと思っています。
この図解の応用例
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この図解を抽象化すると
喧嘩両成敗は要注意(それぞれの非を全く吟味せず、「暴力を使った」という点のみで同罪として処分するのは必ずしも公平ではない)
などにも転用できそうです。
●関連note&マガジン
・図解の「型」と使用例→図解パターンの説明
・この図解を描いた人→図解でわかる山田太郎
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