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秋祭り日和と京都旅「桓武天皇柏原陵と明治天皇伏見桃山陵」


大河ドラマ"光る君へ"第45回「はばたき」観ました。

感想会から始まった冒頭のシーン。制作者側は望月の歌に様々な解釈があることを視聴者に伝えたかったのでしょう。四納言に歌の意味を語らせていましたね。毎日放送制作のバラエティ番組『プレバト!!』にご出演されている俳句の先生、夏井いつきさんがこう仰っていました。「誰であるかを特定しないほうがいい。幅を持たせたほうが読み手の想像が膨らむ。」短歌も同じです。月を指しているのは本人もしくは三后、いや藤式部のことかもしれない。読者に想像させることが一番重要なことであって意味や解釈は人それぞれでいいんです。ひとつの答えでないからこそ歌に深みが出てきます。理系にはない文学の良さですね。


藤原道長の手を振り払った藤式部
倫子の手を振り払った藤原道長

第45回はオマージュのシーンが二つほどありましたね。上記はとても分かりやすい見事なセルフオマージュでした。私自身も好きな人の影響を受けて所作を真似したことがあります。藤式部にフラレた道長さん。かなりのショックだったのでしょう。おそらく無意識のうちに倫子の手を振りほどいたのだと思いますよ。「女の勘は鋭い」とはよくいったもので倫子さん。やはりというべきか道長とまひろの関係を見抜いていました。確かな証拠がなく太皇太后彰子の大恩人であるため藤式部を嫉妬の対象にできなかったと思われます。


次回予告編をみて驚きました。

前々回の感想で話した周明ちょうみんがまさかの再登場ですよ。私はてっきり藤原隆家と出会って茶を濁すだけかと思っていました。まひろが太宰府へ遠征する流れになり直接出会うことになるなんて。越前篇での周明の描き方があまりに中途半端だったので、フラグ回収は必ずあるはずと思っていたのですがこの展開はまったく予想していませんでした。

そうそう、隆家役の竜星涼さんって代役だったんですね。先日知りました。そういえば2019年放送の大河ドラマ『麒麟がくる』で沢尻エリカさんの代役を務めた川口春奈さんが見事濃姫役を演じきり、今ではCM女王になるほどの活躍を見せていますよね。竜星さんの隆家もバッチリハマっててチラリと映った髭面のシーンめっちゃカッコよかったです。今回の大河ドラマで唯一の合戦となる「刀伊の入寇」がいよいよ始まります。次回も楽しみです。


感想はこのくらいにして旅の続きに行きますね。


前回は歩道橋を渡ったところで終わりとなりました。

今回は天皇陵でお参りを致します。まずはじめに向かったのは桓武天皇柏原陵です。京都の様々な寺社仏閣を巡ってきました。このようなスロープ状の長い坂を登るのは初めて。おそらく皇族や宮内庁関係者の方々が車で行くための道なのでしょう。階段じゃないとこんなにもキツいのか。あとから来た人たちがどんどん私を追い抜いていきます。


ハァハァ。

なんとか平坦の道にたどり着きました。しんどかった。地図って平面なのでどれだけ大変な坂か行ってみないとわからないんですよね。正直甘く見ていました。辺りを見渡すと外国人観光客も二組ほどいらっしゃいました。我々がピラミッド観光をするような感覚なのでしょうか。


こちらが桓武天皇 柏原陵になります。

そういえば天皇陵のお参りの仕方がわかりません。とりあえず目を瞑って一礼をしました。ちなみに室町時代に在位した後柏原天皇。通常であれば柏原天皇と呼ばれるべきなのですが、柏原陵に葬られた漢風諡号の桓武天皇が先にいらっしゃったので追号は「後柏原天皇」となりました。

(参考文献:遠山美都男著『名前で読む天皇の歴史』)


参拝し終えた私は次の目的地の明治天皇伏見桃山陵へ向かうことにしました。

坂をドンドンと下っていきます。そう。これはつまりまた登らなければならないということを意味します。柏原陵と伏見桃山陵って別々の山だったんですね。はぁ…。


そして、道標のある場所に到達した私はもう一つの真実に気づきました。


こちらの道から向かうべきであったと。伏見桃山駅もしくは桃山御陵前駅から東へ向かうのが正規のルート、表参道だったのですね。


そうそう。

寺社仏閣で御朱印を頂けるように天皇陵でも参拝記念の「御陵印」がもらえるんですってね。私は写真に収めることができれば満足なので御朱印集めはしていません。お墓参りをして印がもらえるというのは冷静に考えてみると正直変な感じがします。ただお参りしないよりはしたほうがいいと思うので、もしご興味のある方は御陵印集めもしてみては如何でしょう。京都や奈良だけでなく東京にも天皇陵がございますので難易度は高めになっています。


実は関西在住でありながら天皇陵へお参りをするという行為を一度もしたことがありませんでした。


明治天皇陵御休所

日本国の象徴でありますから学校行事で一度くらいは天皇陵へ行かせるべきだと思うんですけれどもね。

戦後の日本は国家神道に対する反発が激しくて、私の通っていた学校は思想に偏りのある先生が多いところでしたからこれまでお参りする機会に巡り会えませんでした。一年上の先輩は伊勢神宮だったのに我々の学年で唐突に変更されて修学旅行先が広島になったんですよ。千羽鶴折らされてほんとヒドい話です。お好み焼きと厳島神社はいい思い出になりましたけれどもね。


宮内庁書陵部 桃山陵墓監区事務所

右手に見えるのは伏見桃山陵唯一のお手洗いになります。左手の建物の桃山陵墓監区事務所で御陵印を押すことができます。

ここまで来れば明治天皇陵は目前です。


到着しました。

明治天皇伏見桃山陵になります。陵形は上円下方で山科にある天智天皇陵がモデルになっているそうです。雲一つない清々しい日にお参りすることができました。東京には明治神宮がありますけれどお墓は京都にあります。京都に思い入れがあってこちらをお選びになられたのでしょうね。

ちなみに今年の1月1日から1月3日までの三日間、外正門が開門されて中正門前まで参入することができました。もしかしたら来年の年始も間近で上円下方墳を拝めるかもしれません。詳しくは宮内庁の公式サイトにてご確認ください。年末にお知らせが来るかと存じます。


こちらは手水鉢になります。

二つあってこちらだけ水が流れていました。参拝者が多い際にはもう一方が使用できる状態にするのでしょうかね。次回も引き続き伏見桃山陵周辺の見どころを紹介していきます。

それではまたね。



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あとがき


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