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【hint.283】受験のシーズンになると思い出すこと
いまの僕生活では、大学受験生との接点はほぼゼロなのですが、おとといと昨日が、センター試験だったということは、各種SNSなどからちらほらと情報が入り、「もうあれから10年以上もたったのかぁ」と、ここ数日は当時のことを思い出していました。
母校で今、現役の生徒は、おそらく僕が在学していた頃とは学校や部活動の活動体制自体が変わっていて、そんなことはないという情報も目にすることがたまにあるのですが、僕自身は高三の夏まで、ほぼ野球だけになってしまっていて、授業中に寝るということはしませんでしたが、まともに勉強はしていませんでした。
その結果、目指していた大学が国公立のみだったということもあり、また定員が、前期・後期合わせても20名弱といういわゆる狭き門ということで、箸にも棒にもかからないまま、僕の現役受験は終わりました。
その後、あれほど「浪人って嫌だなぁ」って思っていた浪人生活に入ったわけですが、この一年は、いまの僕の人生にとっても大きな存在感を持っています。
まず、圧倒的に授業内容がわかるという感覚が大きくなったこと。高校では、どうしてもひとり一人の理解度に応じた授業をしていくことは難しいのでしょうがないのですが、浪人生として通い出した予備校では、科目ごとに僕の理解度に応じたレベルの教室を割り振ってもらえたことで、高校時代よりも圧倒的に授業の理解度が変わりました。
結果的に、正解を導くパターンを身につけることに全力を注がざるを得なかった現役生最後の半年間とは違い、どうしてその答えになるのか?ということについて、自分でも説明ができるような授業を受けることができたので、少しずつ勝手に応用ができるようになっていきました。
また、この当時からマルチ・ポテンシャライトの片鱗が大いに現れていたようで、僕の志望校を受験するには、確か5教科7科目のスタイルでセンター試験を受ければよかったのですが、ある意味息抜きの時間として使いたかったのでしょうね、センター試験で当時のフル受験となる残り2科目も受けることに決めて、勉強を楽しんでいました。
おかげさまで時間割は毎日びっちり。
どの授業も、予習復習をほぼ欠かさなかったので、常に何かの教科・科目について勉強している状態でしたね。
私立大学の文系を受験する友達などは、例えば一年間に3科目だけの勉強という者もいましたが、僕はきっとそのやり方ではすぐに飽きてしまっていただろうし、そうはいってもそれらだけに集中して取り組んでしまっていただろうから、視野が狭くなって心身のバランスを崩してしまうことになっていたのではないかなぁ。
そんなこんなで、一年後、僕はセンター試験で理科3科目・社会2科目と全ての時間受験したのですが、たまたま最初の方に本命ではない科目の受験時間があったことで、その後の科目もリラックスをして受けることができたのでした。
本命ではない科目を受験した時にも、一年間それなりに勉強してきていたので、全くわからないという状態じゃなかったのも、いい作用を果たしてくれたように思います。
結果ですか? 見事に第一志望に合格しましたよ。一年間でびっくりするほど偏差値は上がりました。
他の人からすると、「忙しすぎる」「大変すぎる」という日々の過ごし方だったかもしれませんが、僕自身はとても楽しんで勉強をすることができた。それが、僕にとっては一番よかったのだと思います。
今の僕も、あれこれと同時に取り組んでいますが、のめり込んでしまって具合を悪くしないためにも、このバランスが僕にはあってるんだろうなって。
なのでもし、いま受験生としての日々をどんなふうに過ごすことにしようかと考えている人がいるのであれば、「どんな風に過ごしたら、勉強の時間も楽しくなる?」ということについても、一度考えてみて欲しいなぁ。
受験のシーズンになると、そんなことをあたらめて思い出すのでした。