【hint.323】たのしみのおすそ分け
「ただいま〜!お土産だよ」
そう言って、昨晩、職場の人との飲み会を終え、上機嫌で帰宅して来た妻が、おもむろに差し出して来たのは『どらやき』。
「月一の『あんこ食べたい欲』が発動されちゃったぁ」などと、本人は言うものの、大福の類を気軽に買って帰ってくる僕と暮らし始めてからのこの一年ちょっとで、確実に妻の『あんこ食べたい欲』の発動する頻度は増しているような気がする。
もはや「月一」ではおさまってないよね、って。
もちもちで美味しい
昨晩は、夜もかなり更けていたので、「明日の朝にでも食べようか」ということになり、予定どおり、この文章を書きつつ食べてみた。
うん。甘さがしつこくなくて、朝に食べてもうるさすぎず美味しい。
生地に黒糖が含まれていて、中のあんことの色味になんとなく統一感があって、落ち着いた雰囲気なのもいい感じ。
そして何より、生地がもちもちふわふわとしていて、起き抜けの身体にもやさしいなぁって。
「KITAYA六人衆」は、千住という東京でも旧い歴史を持つ街に生まれた老舗和菓子店「喜田家」がプロデュースした新しいブランドです。もともと「喜田家」一番の自慢は、卓越した菓子職人が数多く在籍しており、きちんと美味しい、見た目にも美しい菓子を地元で毎日作っていること。
全国どこでも同じ菓子が作られるようになった昨今、数々の賞をいただきながらも地道に菓子作りに励む職人自らが、この地で日々菓子作り、研鑽していく姿を、その作品である菓子を通して感じていただければとの思いから、このような店をつくることにしました。
店名の由来は、喜田家の菓子職人の中でも、とくに技術のすぐれた六人を掲げて、「KITAYA六人衆」としたもの。
どのような商品なのか、なにも知らずに手にしましたが、せっかくなので、その「ライフストーリー」に触れてみようと調べてみたのでした。
創業が1955年ということですから、約60年に渡って、営んで来られたのですね。
「60年」「六人衆」と、なんだか「6」が印象的で、「だいたい10年に一人という感じなのかなぁ」なんて、勝手に考えてみたりして。
思わぬタイミングでの、老舗との初対面でしたが、こうやって何か印象に残るような出来事になってよかったなぁと思いました。
妻からの、こういった「日常のたのしみのおすそ分け」もまた、僕の生活のたのしみの一つでもあるのです。
今日のヒント
今日はどんな「たのしみのおすそ分け」ができるかなぁ、と考えてみましょう