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Bamboo houseの残骸
天上から観音さまが
ボロボロのbamboo houseを眺めている。
父が生きていた頃は
昼夜を問わずこの部屋に友だちが
日替わりで訪ねてきた。
バンド仲間や見るからにサーファー
普通の人や都会から来る会社役員などが
酒や食品の手土産を持ってやってくる。
幼い頃のぼくは
バンドの大音量が大嫌いだった。
タバコの煙だらけの部屋に
近づくこともなかったが
その煙が大麻の煙とも理解していなかった。
勾留中に亡くなって15年が経過していた
ぼくは、高齢者の孤独死を心配し
定期的に母の住む場所へ足を運んでいる。
あの Bamboo Housesもここにある。
「そういえば命日だ」
と思いその場所にゆっくりとゆっくりと
忍び込んでみた。
現在も竹の壁が残されていて
その下にはボロボロになったリュックが寄りかかっていた。
リュックは大麻栽培の為山に入るとき
肥料やスコップを入れていたものだと
ぼくは知っていた。
耳をすますと
南南西
Summertime
朝起きてテレビをつけると
大女優が紫やピンク色の花の隣で喋っている。
ぼくは髪を刈り上げたばかりだったので
大女優の髪型に憧れた
女優だけでなくライブでも活躍しているらしい。
あっ この曲知ってる
bamboo house に置いてあったLPに入っていた。
ぼくが生まれる前の曲だ
Summertime
Summertime, time, time
Child, the living’s e