大統領選挙の開票を待っている間のタッカー・カールソンのインタビュー(ナイジェル・ファラージ編)

大統領選挙当日、開票を待っている間に、タッカー・カールソンは以下の13名に対面(一対一)でインタビューを続けました。
全体で3時間を超えるロングインタビューとなりますので、順次、一人ひとりに区切ってインタビュー内容を紹介します。
インタビューを受ける人の中には日本で知られていない人もいるでしょうけど、タッカー・カールソンが呼んだだけあって、非常に示唆に富んだインタビューとなっています。
① マージョリー・テイラー・グリーン(Marjorie Taylor Greene):下院議員
https://note.com/yamada_kazuro/n/n85bb76a29099
② クリフ・シムズ(Cliff Sims):実業家
https://note.com/yamada_kazuro/n/n23bcfe3038fa
③ デイヴィッド・O・サックス(David Sacks):元Yammer最高経営責任者
https://note.com/yamada_kazuro/n/n3d9268baedf1
④ ヴィヴェック・ラマスワミ(Vivek Ramaswamy):実業家
https://note.com/yamada_kazuro/n/n636c22a1037e
⑤ ドナルド・トランプ・ジュニア(Donald Trump Jr):実業家、ドナルド・トランプの息子
https://note.com/yamada_kazuro/n/nd8e71a84febb
⑥ ナイジェル・ファラージ(Nigel Farage):グレートブリテン議会議員
⑦ ダナ・ホワイト(Dana White):UFC社長
⑧ マイク・リー(Mike Lee):上院議員
⑨ ロバート・ケネディ・ジュニア(RFK Jr):政治家、弁護士
⑩ ミランダ・ディヴァイン(Miranda Devine):著作家
⑪ アリーナ・ハバ(Alina Habba):弁護士
⑫ エリック・トランプ(Eric Trump):実業家、ドナルド・トランプの息子
⑬ イーロン・マスク(Elon Musk):テスラCEO

ナイジェル・ファラージへのインタビューの要約:
この対談では、タッカー・カールソンとナイジェル・ファラージが、アメリカの政治情勢が国内外に与える影響について議論しています。ファラージは、アメリカの政治的リーダーシップの不安定さが世界に危険をもたらしていると指摘し、メディアと民主党のリーダーシップがその問題を隠蔽していると批判しました。対談ではトランプが多様な支持層を持つことも注目され、アラブ人、イスラエル人、黒人の若者、Z世代などの新たな支持層からなる「連合」が形成されていると指摘されます。トランプがケネディやイーロン・マスクの支持を受けるという新たな動きも紹介され、この連合が今後も持続する可能性があると示唆されています。

Tucker Carlson Election Night LIVE From Mar-a-Lago With Special Guests

ナイジェル・ファラージへのインタビュー(動画1:23:04~1:29:46)の全文和訳:
タッカー・カールソン:この選挙はアメリカ国内の全ての人々が注目していますが、実はそれと同じくらい、あるいはそれ以上に、世界中の人々が注視しています。この選挙の結果次第で、彼らにとっても重要なことがかかっているからです。ナイジェル・ファラージはイギリスのリフォームUK(旧ブレグジット党)の党首であり、ブレグジット運動の提唱者です。歴史的に、彼はトランプと共に語られる人物として記憶されるでしょう。というのも、ブレグジットが実現した時期は、ちょうどトランプが大統領候補として浮上した頃でした。今、彼にお越しいただいています。ナイジェル、今日はありがとう。

ナイジェル・ファラージ:こちらこそ、光栄です。

タッカー・カールソン:選挙結果の予測について、あなたの国のことではないので聞くつもりはありませんが、世界が本当にこの選挙を非常に注意深く見守っていると言うのは、大げさではないですよね?

ナイジェル・ファラージ:まさにその通りです。これは非常に重要なことです。アメリカだけの問題だと思われがちですが、それ以上に大きな問題です。これは西側世界のリーダーシップの問題ですし、戦争を引き起こしたり問題を抱えている世界中の独裁者たちへのメッセージです。中東、ウクライナ、さらには将来の中国と台湾に関わる問題もそうです。今は非常に重要な時期です。この4年間で世界がどう変わったかを考えてみてください。アブラハム合意(2020年にアメリカの仲介によって成立した中東の和平合意であり、イスラエルはUAEとバーレーンとの国交を正常化した)は、トランプ政権の外交政策において素晴らしい成果だったと私は思います。彼がノーベル平和賞を受賞しなかったのが信じられません。そして、それが完全に崩壊してしまったのです。バイデンがアフガニスタンから最後の3000人のアメリカ軍兵士を撤退させましたが、その兵士たちは戦闘していたわけではなく、アフガニスタン軍を訓練していただけでした。前の18ヶ月間でアメリカ兵は1人も戦死していなかったのです。それなのに、バイデンが撤退を決定し、850億ドル相当の最先端のアメリカ軍装備を残して去りました。それを見てプーチンは「アメリカは弱い」と判断し、ウクライナに侵攻しました。世界でどれだけの問題が起こり、今どれだけ危険な状況になっているかを考えてみてください。この選挙は非常に重要です。

タッカー・カールソン:アントニー・ブリンケン(国務長官)とバイデン、そしてそのチーム全体は、私が生きてきた中で見たことのないほどの混乱を世界中に広げてきました。アラブ諸国とイスラエルがトランプを支持しているという事実は非常に象徴的です。それがどういう意味を持つかはわかりませんが、明らかに事実です。イスラエルの世論調査は圧倒的にトランプ支持で、アラブ諸国でも多くの人がトランプを支持しています。なぜでしょうか? それは彼らが世界の安定を望んでいるからです。現在の状況はあまりにも混乱しており、皆が恐れています。

ナイジェル・ファラージ:今夜のトランプ票には、アメリカの政治において新しい連合が生まれているのが見えます。そしてその連合の一部には意外な層も含まれています。

タッカー・カールソン:イギリスから見てもそれは明らかですか?

ナイジェル・ファラージ:ええ、イギリスからと言われますが、私もアメリカの企業で1982年から働いてきました。ですから私は非常にアメリカと密接な関係があります。面白いことに、ミシガンでイマーム(アラビア語でイスラム教徒の集団を指導する人物を意味する)たちがトランプと共にステージに立っている場面を見ました。どうしてそんなことが?と思う人もいるでしょうが、実は多くのムスリムの人々は保守的で家族を大切にする価値観を持っています。

タッカー・カールソン:そしてニューヨークのハシディズム(超正統派ユダヤ教徒)のコミュニティもトランプ支持です。

ナイジェル・ファラージ:そうなんですよ。

タッカー・カールソン:すごいですよね。

ナイジェル・ファラージ:これもその一部なんです。

タッカー・カールソン:両方がトランプ支持とは。

ナイジェル・ファラージ:この新たな連合です。

タッカー・カールソン:本当ですか?

ナイジェル・ファラージ:そして、アフリカ系アメリカ人たちも。アフリカ系アメリカ人が投票しているんですよ。ヒトラーに投票しているかのような驚きですよね。信じられない。

タッカー・カールソン:まさに、考えもしなかったけれど、確かに鋭い指摘です。つまり、アラブ人とイスラエル人、そして北ジョージアの山岳地帯の白人農村の住民、それにアトランタの若い黒人男性たちも皆トランプを支持しているんですね。

ナイジェル・ファラージ:そうです、そしてZ世代もです。若者たちです。これは本当に興味深い現象です。ここで大きな変化が起こっています。ものすごい変化です。信じられますか? 若者の間で、私の国でもそうですが、保守的であることが急に「クール」で「流行っている」、「楽しい」と感じられるようになっています。自己向上や成功したいという意識につながっているからです。この数ヶ月間で形成されたこの新しい連合は実に驚くべきものです。そして、今夜の勝利の後には、私も非常に楽観的ですが、この新しい流れは何年も続くようなものになる可能性があると思います。

タッカー・カールソン:すごいですね。最後の質問です。カマラ・ハリスについてですが、民主党が彼女を副大統領に指名したのは戦略的な意味で自らを追い込んでしまった結果のようにも見えます。もし余裕を持って計画できていたなら、彼女を選んでいたかどうかもわかりません。でも、「カマラ・ハリスこそがアメリカを率いる3500万人中で最も優れた人物だ」というメディアの主張は、実際、滑稽すぎるかもしれません。さすがに嘘もここまで行き過ぎると、逆に支持を失ったのではないでしょうか。

ナイジェル・ファラージ:そうですね、全てが馬鹿げていると思います。過去4年間は、本当に不条理でしたからね。明らかに高齢の大統領がいたということが。

タッカー・カールソン:それが明白でしたか?

ナイジェル・ファラージ:ええ、本当に。

タッカー・カールソン:初日からわかりましたよね。

ナイジェル・ファラージ:全くです。

タッカー・カールソン:ロンドンにいながら、これを見てどう思いましたか?

ナイジェル・ファラージ:世界中の人々がどう感じていると思いますか?

タッカー・カールソン:ええ、まさにそのことをお聞きしています。

ナイジェル・ファラージ:世界はどう思っているかですか? 私たちは「アメリカに一体何が起こったのか」と感じています。どうしてこんな人物が国を率いることになり、それによって世界全体がより危険な場所になっているのかと。そして、主流メディアはそれをすべて隠してきましたし、カマラ・ハリスもそれを隠してきました。結局のところ、全てが本当に恥ずかしい状況だったと思いませんか? ただ、この連合のことですが、リーダーシップの連合もまた存在しています。明らかにドナルド・トランプは他の誰よりも際立っており、イギリス的に言うと「王」のような存在です。つまり、彼がその場にいるんです。もちろんイギリス的にですが、ここでは言わないほうが良いでしょうね(笑)。そして突然、ケネディ(RFK Jr)が現れました。

タッカー・カールソン:そうなんですよね。

ナイジェル・ファラージ:ケネディがトランプを支持し、さらにイーロン・マスクもトランプを支持している。この全てが、形成されているこの驚くべき連合の一部なんです。

タッカー・カールソン:本当に信じがたいですね。

ナイジェル・ファラージ:驚くべきことです。

タッカー・カールソン:ロンドンで会いましょう。楽しみにしています。ナイジェル・ファラージ、ありがとうございました。

ナイジェル・ファラージ:こちらこそ、ありがとうございました。

タッカー・カールソン:ありがとうございます。

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