大統領選挙の開票を待っている間のタッカー・カールソンのインタビュー(ドナルド・トランプ・ジュニア編)

大統領選挙当日、開票を待っている間に、タッカー・カールソンは以下の13名に対面(一対一)でインタビューを続けました。
全体で3時間を超えるロングインタビューとなりますので、順次、一人ひとりに区切ってインタビュー内容を紹介します。
インタビューを受ける人の中には日本で知られていない人もいるでしょうけど、タッカー・カールソンが呼んだだけあって、非常に示唆に富んだインタビューとなっています。
① マージョリー・テイラー・グリーン(Marjorie Taylor Greene):下院議員
https://note.com/yamada_kazuro/n/n85bb76a29099
② クリフ・シムズ(Cliff Sims):実業家
https://note.com/yamada_kazuro/n/n23bcfe3038fa
③ デイヴィッド・O・サックス(David Sacks):元Yammer最高経営責任者
https://note.com/yamada_kazuro/n/n3d9268baedf1
④ ヴィヴェック・ラマスワミ(Vivek Ramaswamy):実業家
https://note.com/yamada_kazuro/n/n636c22a1037e
⑤ ドナルド・トランプ・ジュニア(Donald Trump Jr):実業家、ドナルド・トランプの息子
⑥ ナイジェル・ファラージ(Nigel Farage):グレートブリテン議会議員
⑦ ダナ・ホワイト(Dana White):UFC社長
⑧ マイク・リー(Mike Lee):上院議員
⑨ ロバート・ケネディ・ジュニア(RFK Jr):政治家、弁護士
⑩ ミランダ・ディヴァイン(Miranda Devine):著作家
⑪ アリーナ・ハバ(Alina Habba):弁護士
⑫ エリック・トランプ(Eric Trump):実業家、ドナルド・トランプの息子
⑬ イーロン・マスク(Elon Musk):テスラCEO

ドナルド・トランプ・ジュニアへのインタビューの要約:
この対話では、ドナルド・トランプJrとタッカー・カールソンが、選挙運動、メディア、共和党の将来について意見を交わしています。
トランプJrは選挙戦の激務を振り返り、共和党の基盤が変化していることに自信を持っています。トランプ陣営は若者や多様な人々の支持も得つつあり、今までの「MAGA帽子をかぶった年配の白人男性」のイメージに留まらないことが強調されています。また、RNC(共和党全国委員会)も、以前よりも厳重に不正防止体制を整え、選挙監視や法的対応に備えていると語りました。
カールソンはトランプJrの政治的洞察力に賛同し、彼が父の政治活動をサポートする重要な役割を果たしてきたと称賛しています。また、カールソンはメディアがトランプ陣営に偏見を持って報道することに不満を述べ、トランプJrもメディアや特定の支援者層に操られる政治体制への疑問を呈しています。民主党が「アメリカの労働者を無視している」と批判し、共和党がより「アメリカ・ファースト」の姿勢で国民の声に応えるべきだと主張しました。
会話を通して、トランプJrは共和党の未来に期待を示し、ヴィヴェック・ラマスワミやJ・D・ヴァンスなど新しいリーダーが党のエスタブリッシュメントと戦い、「アメリカ・ファースト」のビジョンを実現することを支持しています。

Tucker Carlson Election Night LIVE From Mar-a-Lago With Special Guests

ドナルド・トランプ・ジュニアへのインタビュー(動画58:34~1:23:04)の全文和訳:
タッカー・カールソン:誰もこれほど多くのイベントに参加した人はいません。誰もこれほど多くの場所を訪れた人はいませんし、これほど功績を求めない人もいません。次のゲスト、ドナルド・トランプJrです。ドン、これまでにいくつのイベントを行ないましたか?

ドナルド・トランプJr:正直なところ、わかりません。2020年10月には104回やったのは覚えています。その時と同じくらい、もしかしたらもう少しやったかもしれません。あの時はCOVIDの最中で、誰も何もやろうとしなかったですからね。でも、今回は自分だけじゃなかったので、前回より多かったか少なかったかはわかりません。でも、今はとても良い気分ですよ、タッカー。2日前に倒れそうになりましたけどね。

タッカー・カールソン:今のあなたはまるでジョー・バイデンみたいですね。

ドナルド・トランプJr:カフェイン、ニコチン、テストステロン、アドレナリンだけで動いてます。それだけです。脈も心拍もない。必要なのはそれだけ、医者の助けもいらない。

タッカー・カールソン:それがさっき言った薬ですね。

ドナルド・トランプJr:はい、その薬で動いてます。

タッカー・カールソン:それでですね。すみません。皆に同じ質問ばかりしているのですが、選挙の夜ですし、コントロールできません。

ドナルド・トランプJr:大丈夫ですよ。

タッカー・カールソン:では、今の状況はどう見ていますか?

ドナルド・トランプJr:これで3度目の選挙ですが、今回が最も安心できています。普段は安心しない性分ですが、常に少し不安を抱えながら動いています。良い感じですよ。例えば、地方の票が集まっているのを見ると嬉しいですね。マイアミ・デイド郡で10ポイント差で勝利しました。ここはこれまで一度も赤い州になったことがない地域ですが、10ポイント差で勝ちました。フロリダは地滑り的な勝利ですよ。

タッカー・カールソン:前回は30ポイント差で負けてましたよね?

ドナルド・トランプJr:はい、2016年には30ポイント差で負けていたのに、今回は10ポイント差で勝ちました。8年で40ポイントの差がついたわけです。かなりの変化ですよね。ただ、それはフロリダの特定の人口層に関連しています。キューバやベネズエラから来た人々が多く、「あの体制には戻りたくない」と思っているわけです。ただ、それが他の州のヒスパニック層全体に当てはまるかはわかりません。でも、何かが確実に動いている気がします。ノースカロライナは、選挙のルールが常識的で公正な選挙ができるところで、フロリダやノースカロライナでは良い結果が出せそうです。ジョージア州も今いい感じですね。

タッカー・カールソン:身分証が必要な州では、より良い結果が出ると考えていいでしょうか?

ドナルド・トランプJr:間違いなくそうだと思います。相手がなぜこれを嫌がるのかには理由があるはずです。彼らが民主主義を守るためではなく、彼らにとって有利になるようにしているだけです。誰もがそう思っているはずです。民主党員でさえ内心ではわかっているでしょう。結果に満足しているから受け入れているだけで、民主主義を守るためではないんです。ただのフレーズに過ぎないってことですね。

タッカー・カールソン:では、いつ結果がわかると思いますか?

ドナルド・トランプJr:正直なところ、わかりません。ただ、人々には列に並び続けてほしいし、必ず投票してほしいんです。今夜中に決定的な結果が出るかは、皆が並び続けてくれるか、支持者たちがきちんと来てくれるかにかかっています。相手に「あと2週間数える」とか、「確認が必要だ」などと言う口実を与えたくありません。それで、地区外の倉庫から、大統領の欄だけが埋められた投票用紙を満載したトレーラーがやってくるなんてことがあったら困ります。ですが、これまでの中で一番良い感触があります。最後までやり遂げないといけません。

タッカー・カールソン:振り返ってみて…まあ、まだ終わってはいませんが、仮に3日後、ドナルド・トランプが再び大統領になったとします。キャンペーンの中で特に重要な瞬間だったのはどこだと思いますか?

ドナルド・トランプJr:いやぁ、重要な瞬間がいくつもありますね。本当にたくさん。

タッカー・カールソン:まさに驚異的な出来事の連続ですね。ああ、彼がオハイオを取ったみたいです。

ドナルド・トランプJr:見てみますよ。これからどうなるか興味深いですね。オハイオでは、バーニー・モレノ(共和党候補。今回の選挙で現職の民主党議員シェロッド・ブラウンに勝ち上院議席を獲得した)も勝利に導きたい。大統領を勝ち取るだけでなく、上院と下院も必要ですから。以前、それを経験していますからね。

タッカー・カールソン:オハイオのシェロッド・ブラウンは、アメリカ上院で最大の詐欺師で、本当に嫌な人物ですね。

ドナルド・トランプJr:実際には、モンタナ州のジョン・テスター(現職上院議員。今回の選挙で共和党候補ティム・シーヒーに敗れた)が一番かもしれません。

タッカー・カールソン:まあ、彼も終わりですね。

ドナルド・トランプJr:そうなってほしいですね。ティム・シーヒーが勝利したら素晴らしいと思います。とはいえ、こういう議員たちはみんな「私はトランプ支持だ」と言っていますが、実際にはトランプを2度も弾劾し、バイデンと99%も投票を共にしている。トランプ支持なんかじゃないんです。でも彼らは、自分の選挙区の人々の意見を把握していて、州の選挙でも毎日テレビで嘘をつき続けている。それが政治だと理解していますが、あからさまな嘘です。

タッカー・カールソン:レイナが有利ですね。あのリバタリアン(自由党候補)は、民主党が資金提供していたんじゃないですか? いつもそうですよね。

ドナルド・トランプJr:そうです、いつもそうなんです。

タッカー・カールソン:労働者の味方だと言いながら、1,500万人を入国させる人たちがね。

ドナルド・トランプJr:それじゃ本当の意味で労働者の味方とは言えませんよね。

タッカー・カールソン:そうですね、違いますね。

ドナルド・トランプJr:アメリカ国民にとってもそうだし、混乱や破壊を招くことにしかなっていません。本当にそうです。そして死をもたらします。しかし、これが現実なんですよ。民主党のことが理解できないのは、労働者階級のルーツから大きく逸れてしまった点です。以前は労働者階級や国民を重視していたのに、今や彼らはそれをしようとはせず、代わりに新しい人たちを入れて置き換えようとしているんです。数ヶ月前まではそれを言うのも議論を呼んでいましたが、今では「他にどう解釈できるのか?」と思います。例えば、2000万人が入国し、そのうち60万人が犯罪者、1万3千人が殺人犯、1万6千人が性犯罪者です。彼らはこれがジョー・バイデンとカマラ・ハリスの政策の結果だと理解しているはずです。

タッカー・カールソン:テキサスが呼ばれました。話を遮ってすみません。

ドナルド・トランプJr:ああ、そしてテッド・クルーズ(共和党現職。今回の選挙で上院議席を守った)も大勝するようですね。

タッカー・カールソン:なぜテキサスが心配されるのかわからないですね。今のテキサスには不法移民があまりに多いですから。

ドナルド・トランプJr:実際、私たちはヒスパニック層を引き寄せていますよ。彼らこそが、実際に境界に関心を持っている人々です。ボーダー近くでもイベントを行ないましたが、56%の開票でテッド・クルーズは51.3%を取っています。コリン・オールレッド(民主党候補者)にはハリウッドの俳優たちが寄付をしていましたが、それでもこの結果です。実は、6年前の選挙でもテッド・クルーズをサポートしていました。私は彼と一緒に活動し、サポートをお願いされました。当時はまだ関係がぎくしゃくしていましたが、良い関係を築けました。私と彼は割とすぐに打ち解けました。実際、2016年の激しい予備選の後でも、すぐに仲良くなれたんです。友人のトミー・ヒックスと一緒にテキサスに行きました。確かビル・クリスタルの団体のイベントがあったのですが、団体名も忘れるくらい影響力がなくて、まるで「ゴムチキン」のようなワシントンD.C.のシンクタンクで…。

タッカー・カールソン:ハドソン研究所やAEI(アメリカンエンタープライズ公共政策研究所)のような?

ドナルド・トランプJr:AEIのディナーでした。私は全く興味がなかったんですが、友人たちに誘われて行きました。レイ・ウォッシュバーンとトミー・ヒックスが席を用意してくれて、皆が笑っているんです。「何で笑っているんだ?」と見回すと、隣の席札にはテッド・クルーズの名前が。予備選のすぐ後で、本当に気まずい雰囲気でした。

タッカー・カールソン:あれは史上最も面白い予備選でしたね。ラファエル・クルーズがJFKを暗殺したとか言われていましたし。

ドナルド・トランプJr:本当にすごかったですね。でも、私たちは席について、最初はぎこちなかったものの、話し始めました。そしてディナーの終わりには「テッド、トランプホテルに行って一緒に飲まない?」と誘ったんです。彼も「いいね」と言ってくれて、正直なところ、ビールを何杯か飲んだテッド・クルーズはすごく面白い人でした。セルフィーも快く撮ってくれて、いい時間を過ごしました。その後も良い関係が続きました。あれは確か2018年のことでした。

タッカー・カールソン:あれは選挙前のことだったんですね。

ドナルド・トランプJr:ええ、選挙前のことでした。それで、私たちは結構親しくなりました。そして2018年、彼から「来てくれないか?」と頼まれ、彼の選挙戦の1週間前に、1日で5〜6つのイベントを行なったんです。それで彼が資金集めの額を確認したところ、なんと1,300万ドル集まっていました。「州内の選挙で記録的な額を達成したぞ、すごいじゃないか!」と彼も感激していました。でもその数時間後にベト・オルークが発表した額は3,300万ドルでした。彼が記録を塗り替えて、しかもそれを3倍も上回っていたんです。「これが我々が直面している現実か…」と思いました。今の選挙でもそんな状況です。

タッカー・カールソン:3対1の資金差ですね。

ドナルド・トランプJr:ええ、実感しています。それにこれは無名の選挙戦ではありません。テキサスという共和党州の上院議員選挙で、3対1の資金差がついています。一部の選挙では5対1、議会選挙では10対1の資金差さえあります。こうした異常な状況の中で、私たちが戦えているのが信じられないくらいです。しかも、その資金は全て州外から来ており、実際に投票する地元の人々の価値観を反映していないんです。

タッカー・カールソン:大統領選挙でも3対1くらいの資金差ですよね。

ドナルド・トランプJr:ええ、間違いありません。彼らは10億ドルを使っています。だから、例えば「ノースカロライナから200万ドルを動かす」という話が出ると、「本当に10億ドルの予算をそんなに悪く管理したのか? たった200万ドルを引き上げなければならないほどか?」と思いますね。

タッカー・カールソン:ノースカロライナから資金を引き上げるような場合、候補が3対1で資金不足になっていて、全ての資金がハリウッドや金融から来ているなら、その候補がレースの弱者ということになりますね。カマラ・ハリスが弱者だなんて話を聞いたことがありません。

ドナルド・トランプJr:そうですね。でも、彼女が弱者だと主張する人もいますよ。

タッカー・カールソン:トランプ陣営が3対1の資金差を克服しつつあるというのは、相当に驚きです。

ドナルド・トランプJr:ええ、本当に素晴らしいことです。個人的に見たいのは、国を一種のビジネスのように運営することです。例えば、上限200億ドルの資金を与え、上院議員にはもう少し少ない額を設定する。チャック・シューマー(上院議員)がモンタナ州のティム・シーヒーに対して2億ドルを投入しようとしていますが、人口100万人の州で安価なメディア市場に2億ドルを注ぐのは、実質的には大都市で数十億ドルを使うのと同じくらいの効果があります。選挙に300億ドルずつの上限を設け、ビジネスのように効率よく運営するんです。そうすれば、無限の資金がない中で人々は本当に大事なことに気づけるはずです。ウクライナでも同じです。無限に資金があるなら、なぜ交渉の席に着く必要があるでしょうか?

タッカー・カールソン:まるで相続したお金みたいですね。だからみんな薬物依存になるんですよね?

ドナルド・トランプJr:ええ、本当に嫌になりますね。こういった資金が浪費され、特別な利益団体が絡んでくるのを考えると、アメリカ人が本当に望むことを実現するために、こうしたお金の流れを排除できたらどんなにいいかと思います。でも、現実には、大統領選挙の間に何百万ドルも払ってくれた人物の要望に従わなければならない。その点でトランプが嫌われる理由も理解できます。彼は買収されていませんから。トランプは気にしないし、大口の寄付者に対しても遠慮がありません。名前は出しませんが、あなたもその人たちのことが嫌いだと思います。私も嫌いですから。彼らが反トランプに傾いた後で戻ってこようとしたときも、トランプはドアを開けず、子どもを叱るように話していました。その時、「これで2500万ドルが吹っ飛んだ」と思いましたが、まあ…。

タッカー・カールソン:それは聞いていて本当に面白かったです。さっきちょうど1時間ほど前に見たんですが、あなたのお父さんがある大富豪をからかっていた場面がありました。大富豪が部屋にいたんですが、彼をからかい始めたんです。

ドナルド・トランプJr:ええ。

タッカー・カールソン:あんなふうに話されたのは、彼にとって初めてだったでしょう。冗談っぽくはありましたが。

ドナルド・トランプJr:私が話していた例は全く冗談ではありませんでしたが、やっぱりすごいと思いますね。何十億ドルも持っている人物が、しょんぼりと立ち去っていくのを見ると面白い。もちろん、資金がなくなると対抗が難しくなるけれど、そうは言っても、「資金を上手に使えたかもしれないが、これほど見事に燃やすなら価値がある」と感じたんです。昨日の夜は、ミシガン州で午前2時まで活動して、スタジアム全体がエネルギーで溢れていて、「今回は勝てるな」と思いました。これがキャンペーントレイルにいるトランプの姿としては時代の終わりのような気もしました。

タッカー・カールソン:そうですね。

ドナルド・トランプJr:もう二度とあんな姿を見ることはないでしょう。今の政治にはあんな強烈な個性が足りませんから。

タッカー・カールソン:圧倒されますよね。たくさんの人に会いましたが、「トランプの集会に40回行った」という人もいました。

ドナルド・トランプJr:それはなぜかというと、集会が楽しいからです。本当にそうです。100回以上行った人もいます。「どうして?」と聞くと、理由は「楽しいから」。私自身も、注目されたいとか、目立ちたいわけじゃないんです。本当です。自撮りに映りたくてやっているわけではありません。政治の世界には「なぜここにいるのか?」と思わせる人もいますが、トランプがいる場所では他の人が加える価値はほとんどありません。私も同じなんです。今回のキャンペーンでは、父と一緒に過ごしたのは昨日だけでした。それはとても楽しかったですが、私も父と似ているので、ステージに立つのが好きなんです。昨日は4回の集会を終え、朝の5時半、もうクタクタでした。でも、ジャクソンビルでのイベントの時のように、何千人もの観衆がいると、疲れていても寝る気になれません。ステージに立つと、そのエネルギーを吸収するんです。父を見ていると、本当に感心します。朝6時から24時間ずっと活動して、何千人もの観衆を楽しませている。カマラ・ハリスのような7分間のプロンプターを読むだけのスピーチではなく、120分間も続けているんです。ノースカロライナで最初の集会の時も、ほぼ時間通りに到着したのに、終わる頃にはすでに2時間遅れていました。「今夜は寝れないな」と思いましたが、父は78歳で徹夜し、その後もテレビやラジオに出続け、一切休んでいません。私はまだ46歳ですが、あんなエネルギーは持っていません。

タッカー・カールソン:今夜、彼はそこにいたんですよ。多分、あなたは仕事をしていたんでしょうが、彼がいて、最初の票が7時に出てきて、彼の大口の寄付者たちがみんな周りに立っている中、40分間ずっとまるで実況中継のように話していました。面白かったですよ。

ドナルド・トランプJr:そして、彼は全員のことを覚えているんです。特に早い段階で協力してくれた人たちのことはね。その記憶力は驚くべきものです。でも、最も腹立たしいのは、彼が「認知症の末期」や「アルツハイマー」だと言うようなことを聞くときです。まるで、バイデンが元気だと信じている人たちが言っているかのようです。4年間、まるで映画『ウィークエンド・アット・バーニーズ』みたいな状況じゃないかと。でも、父は本当に理解しているんです。

タッカー・カールソン:ええ、彼は認知症の末期なんかじゃないですよね。

ドナルド・トランプJr:本当にそうです。

タッカー・カールソン:彼を好きかどうかは別として、認知症なんかではないんです。

ドナルド・トランプJr:でも、メディアの総力を合わせて、1兆ドル産業ともいえる主流メディア、さらにビッグテックを加え、3対1の資金差もあると、本当に大変です。もし私が左翼だったら、選挙は99.9%対0.01%くらいで勝つと思います。残りの0.01%は、間違えて違う丸を塗りつぶしてしまった人たちとか。こんな状況で競り合えるというのも信じられませんが、それだけ民主党が過激になっているんです。もし彼が勝ったら楽しみにしていることがいくつもありますが…

タッカー・カールソン:ニコル・ウォーレス(女優)の反応はそのトップですね。ああ、いくつか楽しみですよね。

ドナルド・トランプJr:2016年のときと比べてみたいですね。マーサ・ラダッツ(ジャーナリスト)、クリントンの討論会で非常に「公平」な司会者だった彼女が、テレビで涙を流していたのを思い出します。「彼女が本当に公平だと思いますか?」と。その報道の分析を見れば、トランプに対する報道は93%が否定的で、カマラ・ハリスには276%もの肯定的報道がある。彼女はまだ政策すら示していないのに。もし彼女がカリスマ性がないとかなら理解できますが、彼女は政策すら言わないのに大丈夫なんです。「政策については1月20日に考えましょう」とでも言うようなものです。

タッカー・カールソン:自尊心がないんでしょうかね。

ドナルド・トランプJr:本当にひどいですよね。こんな状況で、接戦になるなんて信じられません。

タッカー・カールソン:でも彼女については、どうも不思議な何かがあるんですよ。

ドナルド・トランプJr:そうですね。

タッカー・カールソン:若い頃、雑誌記者としてジェブ・ブッシュ(元フロリダ州知事)の教育政策についてフロリダにインタビューに行ったことがあったんです。彼はあまり賢くなかったけれど、私には彼が素晴らしいと感じなければならなかった。そして、その時に窓口だったのが当時「ニコール・デヴェニッシュ」と呼ばれていた彼女でした。彼女のことを「本当に頭が悪くて意地が悪くて自己顕示欲が強い女性だな」と思ったのを覚えています。そんな彼女が次に気づいた時にはMSNBCで番組を持っていて、最も不誠実で泣き崩れてばかりの偽善者になっていました。彼女がMSNBCで取り乱すのを見たら、それだけで報われる気がしませんか?

ドナルド・トランプJr:まったくその通りです。どんなに議会で50時間の証言をしても構いません。その理由? 次に自分が収容所送りになりたくないからですよ。もしあなたと同じ収容所に入れられたら楽しく過ごせそうですがね。でもそれはおかしい話です。でもメディアと政治の世界にいて、私はビジネスの世界出身だと実感しています。ビジネスでは、たまたま成功することもありますが、40年間キャリアを積んだ人は本当に優れた人物です。でも、政治やメディアの世界には、驚くほど凡庸な人が多いのです。だから今の状況が好きなんです。父やヴィヴェック・ラマスワミ、J・D・ヴァンスのような人たちが登場し、億万長者の支援者たちに立ち向かっています。支援者たちは操り人形の副大統領を望んでいましたが、私はそれに立ち向かいました。

タッカー・カールソン:あなたが果たした役割の大きさを皆が知ったらと思います。あれは英雄的な行動でした。

ドナルド・トランプJr:本当に全力を尽くしました。

タッカー・カールソン:あの話は歴史に残ることはないかもしれませんが、政治の世界で見た中で最も素晴らしい瞬間の一つでした。

ドナルド・トランプJr:本当にすべての政治的な信用を使い果たしました。2076年くらいに父から何か恩返しがあるかもしれませんが、すべてを使い果たしました。でもそれは素晴らしかった。あの討論会の後に。

タッカー・カールソン:実際、結果は良かったですね。

ドナルド・トランプJr:彼は素晴らしかったですよ。本当に素晴らしかった。私が全力を尽くす時は、必ず強い確信がある時です。中途半端な取り組みはあまりしません。これは本当に重要なことでした。

タッカー・カールソン:しかも、何のトラブルも起きませんでしたね。

ドナルド・トランプJr:そうですね。実は、共和党の大口支援者たちが私に近寄ってきて、「ドン、あの決断について君に悪態をついていたよ」って言ってきたんです。でも私は「そういうことは言わない方がいいよ」と思いましたけどね。まあ、正直に話してくれたのは感謝しますが、あの時彼らが裏でそういうことをしていたのは覚えています。でも最終的に「君が正しかった」と認めてくれました。父を喜ばせたかったのが一番ですけどね。討論会の後、ポケットの中で携帯が何度も鳴って、記者からだと思っていたら父からの12回も着信があって「おや、これはまずいな」と。父が「ドン、君のためにやったんだ。だがあれは10点満点だ」と言ってくれた時には嬉しかったですね。トランプ世界での「大勝利」は大体6点なので、10点というのはかなりの評価です。彼の初登場から、批判の嵐にさらされていましたが、彼は日曜のテレビ番組で3つも連続出演し、完全に批判を論破していました。我々が直面している問題は、メディアに嫌われているにも関わらず、皆がその人たちに好かれたいと思ってしまうことです。本当に彼らは私たちを憎んでいるのに。

タッカー・カールソン:私たちは「収容所行き」を冗談のように話していますが、彼らが指をパチンと鳴らして実現できるなら、喜んで私たちを送り込みますよね。

ドナルド・トランプJr:そうなんです。JDは、ただ1月6日が「中断」だったと言うだけではなく、「これはばかげている」と言って相手を完全にやり込めました。我々が直面している問題は、誰も反論せずに、出演したいがために譲歩してしまうことです。だから最初から自分の望みの半分も取れない交渉を始めてしまう。JDのように盲目的に受け入れず、反論する姿は本当に素晴らしいですね。彼は自分の考えをちゃんと説明できますしね。私にとって政治は利益を生むものではありません。むしろ巨額の損失を被っていますが、それでも私は信念を持ってやっています。そして今、共和党にはミット・ロムニー(上院議員)のような過去のスタイルに戻るのではなく、ヴィヴェックやJDのような次の世代の人材がいるのが嬉しいんです。共和党の中に本当に優秀な人々がいるのを見ると、「これが正しい道だ」と感じます。

タッカー・カールソン:ずっと言ってきたことだから、私も個人的に正しさが証明された気分です。5年前に、皆が「ドン・トランプは馬鹿だ」なんて言っていましたが、私は「いや、実はドンが一番賢いし、直感的に政治を誰よりも理解している」と思っていたんです。

ドナルド・トランプJr:あの時はメディアの批判が激しかったですよね。僕も驚きましたが、すごく嬉しかったです。

タッカー・カールソン:本当のことですからね。今ではそれが正しかったと明らかに思います。おめでとう、正しさが証明されましたね。

ドナルド・トランプJr:ありがとう。でも今はただ、勝たなきゃいけませんね。勝利が必要です。

タッカー・カールソン:幸運を祈りますよ。

ドナルド・トランプJr:ありがとう。

タッカー・カールソン:ちょっと待って。若い有権者がトランプを支持している。ミシガンの18歳から29歳がトランプを支持しています。これは驚きですね。若者がトランプを支持しています。

ドナルド・トランプJr:本当ですね。実際、ここ数か月で若い黒人男性たちとの自撮りが急増しています。みんな、もはや偽りを信じていないというか…これはこれで全てが決まるわけではないけれど、確実に変化を感じます。もう「MAGA帽子をかぶった年配の白人男性」だけじゃないんです。ボールドウィン郡もひっくり返したんですね。

タッカー・カールソン:トランプがボールドウィン郡をひっくり返しました。黒人が41%いる地域で、共和党が20年ぶりに勝利です。すごいですね。

ドナルド・トランプJr:こうした流れが「ブルーウォール」でも続いてくれればいいんですが、これで今夜はいい結果が出そうな気がします。

タッカー・カールソン:あと93票の選挙人が必要です。

ドナルド・トランプJr:まだ西海岸には到達していないので、ワシントン、オレゴン、カリフォルニアではカマラが得票数を伸ばすでしょうね。

タッカー・カールソン:モンタナ、アイダホ、ユタ、アリゾナ、ネバダでは彼女が少し善戦するでしょうね。

ドナルド・トランプJr:ネバダは興味深いですね。長らく民主党が支配していて、ハリー・リード(元上院議員)の組織が機能していますが、私は頻繁に現地を訪れていて、手応えは感じていました。

タッカー・カールソン:現在の賭け市場ではトランプが71%で優位です。

ドナルド・トランプJr:2億9000万ドルがかかっているわけですから、大きな金額ですね。

タッカー・カールソン:この段階では盗むのが少し難しいかもしれませんが、様子を見ましょう。

ドナルド・トランプJr:ええ、人々が監視しています。以前はRNC(共和党全国委員会)にあまり期待していませんでしたが、マイケル・ワトリー(RNC委員長)が率いるチームは、今回しっかりと人を配置して投票を監視し、弁護士も現地に置いています。前回までは、バランスを取るための偽造票が簡単に作られていましたが、今回は少し違います。民主党は抜け目なく、素早く動きますが、今回はリアルタイムで対応できている。訴訟も起こされて、監視もされているのが頼もしいですね。

タッカー・カールソン:そうだね。

ドナルド・トランプJr:ありがとう。

タッカー・カールソン:ありがとう、ドン。会えてよかったです。

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