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快というもの

美的判断の場合には、対象が何であるかを捉えることが目的ではなく、想像力の仕事が悟性へと受け渡されることなく、両者は調和的な浮動状態を保ち、この状態が快を引き起こす。そして、普遍性の根拠となるのも、想像力と悟性のこの関係であり、これがすべての人の共有しうるものなのである。(佐々木健一)

想像力と悟性。

この両者の調和的浮動状態が快を引き起こす、とはどういうことだろう。

想像力だけでも、悟性だけでもだめ。

想像力だけでも、浮遊感はある。それを引き止めているのが悟性とも言えるのではないか。

たとえば、アレゴリーは言葉からの飛躍をくわだてる。しかし、一般的に共有されている、その言葉についての「知」というものがある。

一つの言葉にはたらく二つの力が快い感情を生む、ということか。

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