【ゲートルーラー】長編:ゲートルーラー、インフレの歴史【2.5弾編】 ~オーバーロード、襲来~
※今回からちょっと諸事情でコメントを対策しようと思うので有料noteにしてあります。内容はそんな価値無いのでチップ程度に投げてくださるならありがたいです。
どうも、山田です。今回は長編note第2弾として、2.5弾環境の話を交えながらインフレの歴史について解説していこうかと思います。ここからゲートルーラーのカードパワーは急激に跳ね上がるので、温度差が凄いですが頑張って付いてきてくださいね?
それでは早速行きましょう。
オーバーロード、襲来
第2弾発売から3か月半後、2021年7月下旬に公式からとある告知がありました。
新ルーラー「オーバーロード」が3弾の発売に先行してPDF印刷で使用可能になりました。パック発売から3か月経って出たのがカード1枚とか、そんなんで地獄の赤桃ダルマ環境を変えられるのか、誰もがそう思っていたと思います。
結論から言うと、環境は激変しました。マジで変わった。異常な程に。
そんなカード、オーバーロードについて説明していこうかと思います。
こちらがそのオーバーロードです。まあ画像だけ出しても分かりにくいので解説していきます。
スタッツ:HP11,ATK4,STK3
デッキレベル上限:60
所属軍上限:2
ゲーム開始時の処理:手札3枚、エナジ―3枚からスタート
ターン開始時の処理:エナジーを3枚アクトし、2枚引く
ルール:
召喚権2
君がカードをプレイする際、そのコストで支払うエナジーは常に1になる。
君のエナジーは君のターン開始時にしかアクトできない。
君は相手のターンにイベントをプレイできない。(CNT、オープンカードは使用可能)
これがオーバーロードなのですが、ゲートルーラー2弾の環境においてこのルーラーはぶっ壊れレベルで強いことしか書かれていませんでした。
まず基本スタッツです。HPはナイトと同じ11ですが、ATKがアプレンティスと同じ4あります。前回4と5の差について話してたと思いますが3と4の差というのも結構顕著に表れることが多かったです。
例えばこいつ、
無料体験デッキ産の「火雷」はHPが4に設定されています。それは何でかといいますと
この無料体験デッキのルーラーが両方ともATKが3に設定されていたからですね。無料体験デッキ環境の中ではルーラー1人では取れないLv3ユニットのHPとして4が設定されていたワケです。
そしてアプレンティスとナイトでATK、HP共に差が出てしまいました。
その理由としてはアプレンティスは例えばイベント2枚をドライブなどしてしまった時に最悪ルーラーでユニットを取りに行く選択を取るパターンがあると考えられたからでしょう。その煽りで、別に手札もそこまで充実してない頃のナイトだからHP4が取れない、と言った状況もありました。
しかしオーバーロードは手札ルーラーでありながらATKが4に設定されているので、状況に応じてユニットに突撃する際に取れるラインというのがかなり増えました。
例えばこの「ギャラック」を取るのに必要なATK総数は6です。
この時代はLv0のユニットはなんかしらの効果を持っているのならATKは2であることが多かったです。
こういった時にアプレンティスなら最悪このLv0ユニットとルーラーで突撃すればギャラックを倒せます。が、ナイトは総ATKが5なので倒すことが出来ません。
こういった形でATK3,4の違いは地味なところで現れてくることが多いです。
次にゲーム開始時、ターン開始時の処理なのですが、これが地味ながら調整前ナイトを確実に産廃にした要員でもあります。
オーバーロードは初期手札が3枚ありました。のちに手札ルーラーはナイトを除いて初期手札が3枚に調整されるようになるのですが、この頃のナイトはまだ手札が2枚からスタートでした。1枚しかないものの2枚と3枚の差は選択肢に大きく影響が出てきます。先行オバロと後攻ナイトは最初のターンは同じ4枚から始まっていたワケですね。
ターン開始時に関してもナイトと違っており、全てのエナジーをアクト出来るようになっています。これは後に解説するデメリットがあるからなのですが、実質的に毎ターン「エナジーブースト」が働いている=手札1枚+召喚権1つ分ナイトより多いということになるワケです。このようなオーバーロードとナイトの地味ながら大事な差というのは性能に大きな差を付けていました。
そして、最大にして最強のメリットが「全てのカードのコストを1にする」能力です。
そもそもの話、2弾までのカードは「そのLv分のコストを支払う、またはデッキを圧迫する」からこその調整というのがなされていました。そういった調整をこのオーバーロードはひっくり返してしまいます。Lv2,3相当の効果を持ったユニットやイベントが1コストで使えてしまうのは、既存のナイト系は勿論トップのカードで状況を解決するアプレンティスにすら有利を取ることが可能でした。当たり前ですがここで手札ルーラーの利点である「状況に応じてカードを選べる」ことがアプレンティスすら凌駕する要因になっています。
勿論デメリットも存在し、まずナイト系でありながらデッキLv上限が60に設定されています。しかし60というのはアプレンティスより10多く、アプレンティスと違って敵の動きを見ながら強いカードを切るタイミングを選べるため、この10の差はとても大きなものとなっていました。
次にターン開始時以外でエナジーをアクト出来ません。
つまりこういったエナジーをアクトするカードでイカサマが出来ないということですね。つまるところオーバーロードは自分、相手で数えて1ターンの間にエナジーを使ってプレイすることが出来るカードは合計3枚ということになります。
そして最後に「相手ターン中にイベントのプレイが出来ない」です。
前回説明した「天魔エーテルケイヴ」のような汎用防御札や即時の火力イベントといったものは全部相手ターン中に使えません。つまりマトモな方法で防御したいのなら上の「聖戦世界のアリス」のようなカードを使う必要があります。
とまあここまで色々解説してきました。
オーバーロードは今までのナイト系ではあり得ないほど使いやすく手札ルーラーの常識を大幅に変えました。オーバーロードを効果的に使いたいのなら
「大型のユニットを並べれる」
「Lv2以上のカードを効果的に扱える」
「イベントは通常タイミングや一部例外を除いてあまり採用しない」
「防御方法を別途用意できる」
といったデッキタイプと合わせるのが良い方法でした。
主にユニットを使い攻撃的なプランを取りやすいルーラーという印象でしたね。
当時あったデッキとしてはこんな感じだったかなと思います
当時のリストはこんな感じでした。1弾から根強い人気があった「創生召喚」やいきなり環境級までのし上がれるようになった「ビースト」がやはり最初は多かったと思います。どのデッキでもそうですが、Lv2以上のカードを1コストで使えることがやはり大きく、ナイトではほぼ出来ない、アプレンティスだと決めにくいようなコンボを簡単に決められるためそういった行為をするデッキが強かったと記憶しています。
赤桃ダルマは1強というほどまで多くは無くなりましたが、実質的に赤桃アプとオバロの色んなデッキといった感じがオバロ黎明期の環境でした。
そして、オーバーロード研究の中で一番相性の良いテーマが判明しました。
オバロ深淵、爆誕
それがこの「オバロ深淵」というデッキでした。(発案者の名前にちなんで「アーサー深淵」と呼んでる人も居た)
このデッキの特徴は、オーバーロードとしての攻撃力をそのままに、「回復力」と「防御力」にもかなりの定評があることが特徴でした。
オーバーロードは攻撃的なルーラーなのに回復と防御?と思う人も居るかもしれません。詳しく説明していきましょう。
「回復力」について
まず「回復力」に関してですがこのデッキには、
回復行為を行うカードが沢山入っており、それらのLvに関係なく1コストで使用することが可能な部分がすさまじい回復力を生み出していました。回復したカードは墓地に行くのでまた墓地リソースとして貢献してくれます。
次元間戦争のようなカードは特に1回の深淵召喚で一気に割ることで2~3回復するのが普通でした。
「防御力」について
防御力に関しては、CNTでユニットを守備ゾーンに置くことで防御することが多かったです。
こういったカードで殴られるタイミングで守備を固め、ユニットで受けることでオーバーロードではありえないくらいの防御力がありました。特に「ハデスの影」は蘇生するユニットによっては突破が困難な事例もあり強力でした。
強力無比な「盤面制圧力」
そして最後にもう一つあるのが深淵召喚による圧倒的な盤面制圧力でした。
強力な盤面リセットで他のユニットの存在を許さず、がら空きのルーラーに3点を叩き込む「ヴィオラ」、
状況に応じてセット、ユニット、フィールドも何でも破壊しライフ回復で次の深淵召喚に繋げ、CNTに強力な防御手段を持つ「ポルヴィス」、
ヴィオラでリセットされた盤面をこちらだけ1枚で埋めなおすことが可能で本人のSTKも3あり打点になれる「ハデス」
これによってオバロ深淵というデッキは他のオーバーロードとは一段階違った強さを見せていました。
100日後に死ぬ赤桃ダルマ
前環境覇者だった赤桃ダルマは、オーバーロードが増えたことにより形をまたも変えていきました。特にオバロ深淵相手の対策として
こういったカードの需要が上がり、逆にオーバーロードがセットカードを使わないことから前環境でミラー対策に入っていたオオマガツヒ等は抜けていきました。
環境、激変
オーバーロードの登場によって環境は動き、オバロVS赤桃ダルマのような構図が出来上がっていた中、事態は急変しました。
8/12日…ちょうど池っち店長が解職された一週間後くらいの放送ですね。
こちらにて紹介されたカードが波紋を呼びました。
それがこの「ブラック・ケットシー」です。
説明すると長くなるので簡単に言いますが、
「墓地2枚肥やしてデッキ2枚ダメージとして掘れる」
とCNT効果に書いてあります。更にこの効果でダメージ量が実質変わらないからなのかLvは‐2。オーバーロードならその性能を最大限引き出すことが可能なスーパーカードでした。当時の僕はこう思ってましたね。
「これ作った奴オバロ深淵エアプだろ!!」と…。
ちょっとユーザー方面に反れますが、そもそもこの時代のオバロ深淵は、CNT枠に「ラグドール・ケットシー」や「モンスターウルヴァリン」を入れるくらいCNT枠が空いてました。「闇のジン」はLvが高すぎて入れなかったんですね。だから個人的には
「Lv0、CNT:これを墓地に置く、闇属性」
が来るだけでもかなり強化になるなと思っていました。その時のネ友には
「流石にそれは強すぎ。オバロ深淵止めらんなくなるわ」と言われてました。こんな弱い効果でも当時のオバロ深淵とは噛み合ってたんです。その矢先に来たのがブラックケットシーなんですけどね。
ということでオバロ深淵はダメージを受けるだけで爆速で墓地を肥やすことが可能になりました。ブラック・ケットシーからブラック・ケットシーが連鎖しようものなら1ターンで5~7枚墓地を肥やすのも普通でしたね。
更にこのブラック・ケットシーは3弾の予約特典で配布される「ガチャパック」に収録されたため、リモート大会ではそういったカードのプロキシの使用がOKになっていました。そうなるとどうなったか…。
そうして完成したのがこのオバロ深淵です。ブラック・ケットシーの採用により墓地肥やし速度は飛躍的に上がり、更にLv上限も上がったため強いレジェンド等を積み込むことも可能に。手が付けられなくなっていきます。
山札を掘る速度が速くなったことによって1枚しか積んでないカードにも比較的簡単にアクセスできるようになり、
ハデスの影から蘇生して攻守両方こなせる「ダークロード・レヴァン」や
HPが5あってルーラーの攻撃が届きにくく、「アルバフォルト」や「ゾンビライダー」の貫通もいなせる「フェアリー」といったカードをピン投するのも珍しくなくなりました。
異次元の墓地肥やし速度によって盤面をヴィオラやポルヴィスで荒らし、ハデスで自分だけ盤面を形成し続け、終盤になると深淵召喚のコストで戻したCNT達によって全然トドメがさせない。明らかに飛びぬけたデッキパワーの前に、運ゲーで抗うしかない赤桃ダルマは数を減らしていきます。
エース参戦!(死の宣告)
ブラック・ケットシーが公開され、環境はオバロ深淵一色に染め上げられようとしていた最中、ブラック・ケットシー公開から1週間後のゲートルーラー放送局では新たなカードが公開されました。
それが新能力「直衛召喚」を引っ提げて現れたこの2枚です。
直衛召喚は即時タイミングで直衛召喚持ちの通常召喚が可能な能力で、相手の死角からユニットを召喚することが出来ます。当時だと「決戦世界のアリス」の能力を単体で持ってるようなものですね。
「ヴァベルシオン」はHP5でルーラーの攻撃を受け止め、返しにATK7と通常時能力で相手の盤面を荒らすことが可能なLv4にふさわしい性能をしたカードです。当時有名だった「蛹の虫籠」氏もこのヴァベルシオンのヤバさを動画にしたりしていましたね。
しかし、問題はその次に居る「ルシファー」でした。
このカードは場に出た時に軽減不可の全体5点火力を放ちます。
これには自分も巻きこまれるためデッキを選びますが、相手ターン中に即時で5点を叩き込むのはとても強力でした。
これによって上で紹介していたような、「創生召喚」は創生召喚の成功する前にルシファーを投げられることでちょっと数を減らしていたのですが…
もっと数を減らしたのが「赤桃ダルマ」です。全体5点で割りを食うのはダニーやダルマが全て破壊されてしまう赤桃ダルマでしょう。
更にダメージは何故か「軽減不可」なので天魔で守ることも出来ません。
これによってダルマは殴って1アド稼ぐ前に退場していってしまいます。
ルシファーの登場で赤桃ダルマは完全にトドメを刺され、環境から完全に駆逐されました。
…というのもこのルシファー、「赤桃ダルマを駆逐するために生まれた殺戮兵器」でした。その結果盤面を並べるデッキは全てルシファーの影におびえながら環境を生き延びることとなります。
その中でトップのオバロ深淵はどうだったのかと言いますと
ルシファーを採用して優勝していました。
オバロ深淵はそもそも自分の場のユニットは強力なのでルシファーの火力に巻き込まれて死ぬことが無く、更にルシファーの【強化】条件に入っているOWLをハデスで蘇生出来るため、
「ユニットAでルーラーを攻撃」
「CNTハデスです。Lv0OWL蘇生します」
「ならユニットBで守備のLv0OWLを攻撃」
「ではそのタイミングでルシファー直衛召喚。Lv0OWLから強化します」
これでバーサーカー以外のルーラーはルシファーを越えられないのでアタックは止まりターン終了、または横に居たルシファーのダメージを受けた深淵召喚先を殴って終了。という事態に追い込まれるシーンが多かったです。そして深淵召喚先は倒しても蘇生出来るので徒労に終わってしまいます。
そうして、様々なカードやルーラーが公開、PDF使用可能になったりする中でオバロ深淵以上のデッキというのは現れず、2.5弾は環境は終わりを迎えるのでした。
ちなみに、この9/16の放送で3弾にてブラックケットシー以外にも強化が来ることが確定し、僕は大喜び、当時のネ友はゲンナリしていました。
公開された3種で一番強いと感じていたのは「ヴァメル」。
防御手段がハデスだけとなったオバロ深淵にはありがたい手札誘発でありながら、DRのコストも問わないためルーラーの攻撃は確実に最大限軽減できるため今でも多くのデッキに採用される神カードです。
最後に
如何だったでしょうか。当時は何回かDiscordで行われたリモート対戦に訪れていて自分も結果を残したりしたのですが、間違いなくオバロ深淵が環境トップだったと差し支えないほど使用率も「ゲートルーラー界隈では」高かったと思います。
今回は「オーバーロード」という確実にぶっ壊れなインフレルーラーが登場し、全てのルーラーを過去のものにしていったのですが、そもそもオーバーロードは3弾で出る予定のルーラーでした。よって、このくらいのカードパワーインフレが起こるのが
ゲートルーラー3弾『エース参戦!』になるワケです。
次回は、この第3弾にて始まったインフレとその傾向について解説していけたらなと思います。それではここまでありがとうございました。最後に!
ゲートルーラー、GO!
↓こっからは有料部分ですが、最初に言った通りそこまで価値はありません
内容としては当時自分が使い、ゲトラボで構築、画像としてのみ保存した遺物をあげようと思います。プレイヤーですら興味あるか…?
後悔しない、文句言わない。そういう方だけどうぞ…。
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