国家存続のための優先順位を自分の嗜好で歪める「保守派政治家」亀井静香の不見識を憂う

 政治的な発言は専門外でもあるし、原則的にしないようにしています。社会問題についても語ることも無いのですが、このニュースはあまりにひどかったのと、今の日本の衰退の原因を象徴的に示しているように思えたので敢えて書いておきたいと思います。

 夫婦別姓については、イデオロギー的にいわゆる右なのか、リベラルなのかみたいな立場でくくられてしまうことが多い問題です。亀井静香さんは保守派の政治家ですよね。正直な物言いが多くて、僕は決して嫌いな方ではないのですが、この態度は無いと思います。

 今の日本の課題はなにかと言われたら、究極的、端的に言うと「少子高齢化」であることに異論のある方は少ないのではないかと思います。人口は減っても経済力や国力を維持する方法はあるという言説もありますが、年齢別の人口比が崩れて、予測以上に少子化が進んでいることが社会保険や医療費制度の維持を難しくしていて、若い世代ほど負荷が大きくなってしまっているのは事実です。

 日本国家の繁栄を大切に考えている政治家なら、「ともかく女性が子供を産みやすい環境を作る」のが最優先課題のはずです。民主主義国家で少子化を減らすためにできることは、一気に移民を増やすか、今日本に住んでいる女性に子供を産んでもられる環境をつくるか二択なはずです。

 今回の「夫婦別姓なんてワガママ言わずに国家の都合に従え」みたいな言説は、日本の伝統、文化の解釈も間違っていると思いますし(1500年以上の歴史を誇るとか言うくせに、実際は明治から高度成長期までのせいぜい100年程度の現象を日本の伝統だと言い張る視野狭窄)そんな難しいこと言わなくても、女性にとって結婚、出産のハードルを亀井静香的言説がますます上げてしまうことに気づいて欲しいです。

 聞きかじったことでファクトのチェックは出来てないのですが、フランスはシングルマザーでも出産しやすい環境を徹底的に整えて、出生率を戻すことに成功したそうです。初婚年齢よりも出産年齢が低い、って素晴らしいですよね。(もし事実誤認があったら教えて下さい)産める時に産んで、結婚は落ち着いてからする、みたいなことなのでしょうか?
 つい最近も、森元首相の「ホンネ発言」が国際的に問題になって、大騒ぎでしたが、こういう自分の個人的な感覚(しかも古い時代の)を社会の常識や日本の伝統であるかのように押し付けるお年寄りの発言には、間にいる世代が、いちいち否定しておくべきだなと思ってnoteに書きました。50過ぎて離婚歴があっても子供のいない僕が語っても説得力は無いのですがww 日本は影響力のあるお年寄りが多い社会なので、立場のある方は自覚を持っていただきたいです。森さんの五輪組織委員会長辞任に学んで下さい。

 もちろん僕は夫婦別姓は法的に認めるべきだと思いますが、それ以上に国家政策的に重要なのは、婚外子をボジティブに受け入れること、シングルマザーでも、なにマザーでもよいので、出産は社会の宝として、というか日本の資産として安心して産んでいただくという姿勢を社会全体で示すことが非常に重要なんだと、保守派の政治家こそちゃんと気づいてほしいです。

 若い世代は、クールにルールを分析して、自分たちの意思で選んでいます。この記事も安奈ちゃんさすがだなと思ったので、紹介。


モチベーションあがります(^_-)